ティアムーン#8

 森の民との交渉成立と、貧乏貴族取り込み作戦成功の巻。やっぱり色恋沙汰よりこういう感じの方が面白い。まぁ別に恋愛要素も工夫次第で面白くもできるし、実際主人公があまり恋愛に対して自覚がなく、自分が生き残るための道具として使ってるのはそれっぽくてよく出来ているとも言える。

帰還者#8

 貴族クラスの同士討ちを狙うが、ボス格のヒロインに見抜かれて追い詰められる話。主人公と金髪ヒロインとの勝負よりは手下どもの勝負の方が気になる。レイピア使いが圧倒的に強いのは見えていたんだけど、ツインテが楽勝というバランスではなく、追い詰められる展開なのがエエ感じ。1vs1ではなく2vs2の構図に至るあたりがただの俺TUEEEでなく好印象。どうせツインテが勝負から退場したって状況は苦しくなるばかりなのだから、使えるものは死にそうなものでも使えってところもあって、決して協力スバラシイだけの話になってないのがよろしい。ただ、大枠ではやっぱりこんな生徒同士のバトルとか、これだけだと尺がもったいないんだよね。いちおう貴族がのさばる組織に将来性はないから打倒すべきという要素があるから見てられるんだけど。とはいえ、手下のかりあげクンは幼少時の話からすると将来仲間になるとかそうでなくてもニュートラルの関係性になって、打倒されるべき存在ではないっぽいね。

豚レバ#8

 王都寸前までたどり着くの巻。前回助けた娘が実はもう手遅れというのにビックリしたが、これだよなー。どんどんこの世界がディストピアであるという傍証がどんどん出てきて、物語の初期に感じられたちょっとのんびりした世界であるという構図をどんどん壊してくれる感じ。主人公はどんどん覚悟や決断を迫られて、目の前のトラブルにうまく対処するだけで事態が良い方向に進んでいくという楽観を否定されていく感じもねー。

ポーション頼み#8

 婿探し漫遊記始まるの巻。これでOPで顔出ししてるメインキャラの顔出し終了らしい。新しくキャラが増えて大丈夫かと思ったんだけど、とりあえずはこれで固定メンバーみたいやね。今回の奴隷商に誘拐からの解決までのエピソードはまぁ定番だし個人的にも大したことはないと思ってはいるが、アニメ版終了までにまだ山場は残ってるみたいだからそれに期待。

薬屋#8

 妓楼での殺人未遂事件の解決と、里帰り終了の巻。やっぱ時代考証よくわからんな。木簡を使用してるから古代の領分かと思っていたのだけども、紙は仮にあったとしても高いから普段使いは木簡なのかなという落ち着きかたかな。

 高級な紙は身分が高いもの用かな。木簡と言えば燃やしてる間になんかトラブルがあったと思うんだけど棚上げ中だよな。
 あと後宮管理長が宦官と主人公は思ってるようだけど、この流れだと彼は皇帝に連なる誰かのご落胤で、モノはまだあるって感じかなぁ。モノを切り落としてしまうと男性ホルモンが作られないので体つきも丸くなり(太りやすい)、見かけも仕草からも男らしさが失われるらしいので、宮女たちからモテモテというのも不自然なんだよね…。

ぼくあめ#8

 観客として主人公チームを応援してたギャル二人が接触しにくる話。プロチームとしてあまりに組織だってなかったのはそもそもオカシクね?という気は確かにするのだけども、急造チームだしな。まぁそれ以外はいつも通り。幼馴染ヒロインが主人公を強く意識しだしたり、妹ちゃんがめちゃくちゃ重い女なのもキタコレって感じやわ。

シャンフロ#9

 ゲーム内でヒロインがついに主人公と接触してフレンド登録を果たす話。これは単に見せ方の問題だとは思うんだけど、急にモデル女が輝きだしたな…とは思うんだけど、ゲーム世界に生き甲斐を求めるのもなんか違う感じ。Bパートの甲虫と蜂の対決だとか新ダンジョンの話とかも「ぼくのかんがえたさいきょうのゲーム」になってしまっていて、これが来るべき理想の社会だとかありうべきゲームの姿からズれてしまっていてどうにもダメな感じ。


百カノ#9

 前回媚薬で変質してしまったヒロインのステータス異常を解消する話。うーん、今回は特にどうでもいいおふざけ話だったんだけど、終盤いきなりエンドロールが流れ始めたときに大爆笑してしまったので油断がならなかった。というか、黒髪と紫髪ヒロインとのチューシーンは、それまんま行為のメタファーだろ!とは思った。さすがに金髪と桃髪は、廊下でやっちゃうのはありえないからアレは見たまんまの意味だとは思うんだけど。


でこぼこ魔女#10

 娘の幼馴染が引きこもる&主人公の友人公園デビューの巻。今回はこんなもんだろうなという出来だったけど、それでもコメディとしてそんなにクォリティが高いわけでもなかったな。メッセージはこんなもんだと思うけど、とはいえそんなに力強いものでもないし、突き抜けようとしてるギャグも全然突き抜けてないのがツラい。

オバテク#9

 ドライバー少年が疾走したカメラマンに会いに行く話。うーん、泣けるのは泣けるんだけど、詰めが甘すぎるというから辻褄が合ってない。バッシングが原因でなく、知り合った少女の目を見てしまってそれから人物を撮れなくなったというのが不思議で、動画を見る限り意識的に撮影したのではなく、目を背けようとしてむしろ事故のように自分の意思に反してシャッターを押してしまったというようだったから、全然意識のコントロールの話になってない。なにより前に自分が疑問に思ってた人物を撮れなくなっていたのなら、なんでドライバー少年の泣き顔なら撮れたのかの説明にもなってない。
 あと遺族がカメラマンを延々と罵倒してたのも不自然。カメラマンはむしろ自ら危険を顧みずに助けようとしたのを止められたのであって、むしろ見殺しにしてたのは青年団の人たち。遺族は一番弱いものに怒りをぶつけようとするものではあるが、全然見当違いで戸惑った。
 やっぱりカメラマンが人物を撮れなくなった理路の整理が全然できてなくて、別に心ではだめだとわかっていても体が動いてしまうみたいなことはあっておかしくないんだから、いみじくも文芸でメシを食ってるんだったらこのへんのテキストは何を措いてもしっかりしようよ…としか思えないけど、もしかして以後の展開でそれをひっくり返してくれる要素を見せてくれたりするんだろうか?。

暴食#9

 最前線に到着、身分がバレずにヒロインとも再会したが、大罪キャラに承服しかねる協力を持ちかけられて…の巻。うーん、シナリオ自体は凡庸だけど、言ってることの大半は資本主義そのものだからなぁ。その辺の折り込み具合はテキストのドンくささはあってもよくできてるとは思う。ただ、この分だとアニメはどれもこれも中途半端に終わってしまいそう。まぁ物語の結末までやったとしても、ドラマ部分にはあまり見るべきところはないし、行間に織り込んでいろいろ考えさせる…のが勝利条件でもいいとは思うけどね…。

ダクギャ#9

 前回出会った少年の霊との戦い。やっぱパワー勝負に収斂するのはげんなりだけど、主人公側の花魁の霊の過去話とか今回は秀逸だった。なにかモデルとなったエピソードがあるのかもしれないけど、フィクションだとしてもこういうのが見たかったんだよ…という感じ。花魁自身にはなんの責もないのに、彼女が生前救われず、かといって主人公たちが彼女を理解して中途半端に救済したりせず、単なる道具として使い倒しているというこの業の深さもスバラシイ。

MFG#9

 レースひとまず終了して主人公はヒトケタ入賞を果たすの巻。前に作品中で説明されてたけど、扱うものが機械なんだから、操作を間違えないこと、つまりミスをしないことこそが速い条件で、それがちゃんと描かれている。で、キャラが熱く語ったりするのではなく、クールに操作をすることで物語を盛り上げなくてはならないのだが、その難しい要素を乗り越えて視聴者としてそれなりに熱くなれるのだから不思議な感じ。
 ロボットアニメなんかだと、なぜかパイロットの頭に血が昇ればロボットが緒元以上の性能を発揮したりするけど、そういうの一切無いしな…。むしろそういう熱血スポコン系だとクールなのは主人公の引き立て役だとか二番手三番手が通常だし。かといって別に今回のレースでトップだったドイツ人や主人公に熱い情熱がないわけでもないんだよね…。イニDもこういう部分が魅力だったのかねぇ。

星テレ#9

 ロケット製作で一悶着と、大会当日の巻。これも不思議な感じやな。ツインテが一人で突っ走って周囲に困惑をまき散らしてるんだけども、他の物語だったら大会前に和解してメンバーが強い絆で結ばれる展開とかやっちゃうのに、この作品だと中途半端な状態で先を急いでるんだよね…。いやまぁ思い立ってから大会まで時間もなかったし、組織内の関係性が充実しない状態で成果を出せず、それまでの流れを反省して今後の課題とする…みたいな可能性は考えられるけど。ただ、あれだけ学校やその中での関係性を嫌って自宅で好きなことだけやってたツインテが、何か一生懸命にやれることを見つけて情熱を燃やすだとか、彼女の強引なやり方はストレスフルなだけでなく、周囲のキャラに自分の在り方を考えさせるきっかけとなってるところなんぞ、何がプラス要素で何がマイナス要素なのかはっきり切り分けられるものではない…という提示もあってこのへんなかなか判断しづらいところではある。ただ、思春期の少年少女なんてそんなに最善な方法だけ取れるわけでもなくて、というか大人ですらベストな手段をとれるわけでもないから、こういう何がどう作用するのかはっきりしないごった煮感を狙って表現してるのならその意気やヨシって感じかもね。
 ただ、物語としては詰め込み過ぎで視聴中に考えさせる余地が少なすぎるし整理しきれてない印象は強い。原作を読めば自分のペースで読み進められるのでもうちょっと印象は違ってくるような気がしないでもない。