陰実#21

 いちおうこれまでの流れは踏襲してるけど、話の続きというよりは新章突入といった感じ。なんか主人公の中二病設定に七陰たちが合わせてくれてるって設定のままのようだけど、前期でディアボロス教団の隠し施設に潜入して大立ち回りを演じてるから、もうとっくに教団が実在してるとわかってるような気はするんだけど、いちおうその地下施設潜入エピソードでは、七陰選抜と主人公は別行動で主人公が戦った相手がはっきりと教団幹部とわかるようにはなってなかったので、かろうじてエクスキューズはできているのだけども、正直苦しいよな。
 まぁ2期#1で話の導入部だし、この作品の特徴としてクライマックスまではアンニュイな雰囲気が続くのが定例だから、今回もそんな感じ。

ブルバスター#1

 ラノベ?原作のアニメ化。重機寄りのロボットで害獣を退治してた。中小企業風のドタバタコメディという感じで本筋はそういう組織描写だと思う。今回のバトルシーンで重機ロボットの開発者兼パイロットが、退治すべき害獣に初めて向き合って驚いてたし、搭載してる必殺兵器がちゃんと害獣を退治するに十分な威力だったので恐ろしく違和感があった。開発依頼の時に「これこれこういう敵を撃退したいからこれこれこういう威力のある兵器で開発してもらいたい」という仕様が最初っから提示されてるハズで、害獣を知らない…はないわーという感じ。
 まぁ現場の人間関係のドラマとかの方に期待してるけど、おそらくバトルシーンになるたびに「はよー終わらんかな」と思うんじゃなかろうか。リアリティ重視のようだけど、重機はあんなに俊敏に動けないし、当然害獣もアレだけ体躯が大きかったら動きがのろいハズ(ゾウを想像するとよさそう)なんで、どちらもゆったりしてたらそりゃバトルシーンにダイナミックな迫力は出そうにないから、演出上ああしないといけないのはわかるんだけど…。


イケナイ教#1

 なろう原作のアニメ化。内容はほぼタイトル通り。今のところ魔王である主人公がヒロインを拾って優しくするってだけの話のようで、このスタイルがずっと続くんだったら退屈しそうやなとは思った。一見しておとこのこ向けなのかおんなのこ向けなのかわかりにくいが、ヒロインが妾の子とはいえやっぱり貴族でこれどーなんかなといった感じ。読者にとってはすれっからしの貧乏人が救われる話を見せられたところで、やはりおおきなおねえさんは自分を貴族の娘と重ね合わせてキラキラしたものを望むんだろうから、そのへん、こういう設定の方がウケるのはわかるんだけど、下の方の貴族が救われて(経済的にはともかく)精神的に救われるとなれば、物語の中でも格差拡大してしまうんだけど、そういう構図にうんざりしないのかな?…。
 なろうだし嫌なら読むなスタイルで、しかも書籍化されてカネ払ってまで読みたいって読者がいるんだろうからつべこべ言っても仕方がないのだけども、高度成長期から平成初期までは、庶民でもがんばれば上流は無理だとしても中流にはなれた時代にはこういう物語に夢を見てもおかしくないんだけど、今は若者自ら親ガチャと言い出すほど、この世は逆転不可能な格差社会と認識されてるわけで、いくら現実逃避が目的とはいえ、こんな作品を見て喜ぶ自分をむなしいと思わないのかな…と思わなくもないけど、しばらく物語の展開をみないとこういう把握が的を得てるのか外してるのかさすがにわからん。