転天~#8

 王位継承権を譲られたはずの弟クンがコンプレックスをさらに拗らせて主人公に歯向かうところまで。うーん、きっとこういうことがしたいんだろうな…みたいなのはわかるんだけども、正直なところ理念が空回りしてる感が否めない。弟クンが平民と貴族の仲立ちができなくてイラついてるんだけど、現王の統治実態や貴族の搾取の様子が今までの話では全然見えてこないんで、平民が貴族にいじめられていそうなシーンをチラ見せされただけではよくわからん。搾取の現実があるんだったら王太子であるハズの弟クンも魔道具の開発でやりたい放題の主人公もその搾取の基盤の上に立ってるハズで、そこで平民のために…とか言われても…。
 ドラゴン退治のエピソードでも思ったのだけども、めったにないこととはいえ過去何度も魔獣の襲撃を受けていて、主人公がいなかったらあのドラゴンは倒せてないみたいな話立てなんだけど、それいったらもう過去何度もドラゴンの襲撃で国は亡ぶことを繰り返しているのでは?…。
 序盤は女の子が魔法をおもちゃにしてキャッキャウフフしてる話だと思ってたし、主人公の開発する日用品が少しずつ社会を豊かにしていく展開なんだろうなと思ってたんだけど、いきなり格差解消だとか話が大きくなってこちらとしては戸惑ってる段階。主人公が彼女の周辺でトラブルシュートをやって助けてたのも貴族社会のうちだけだったし、なんでそこで平民の話になんの?…みたいな。周囲の人々を知らず知らずのうちに誑かしてた貴族の娘は実は拾われた平民でした…とかあまりに事情が特殊過ぎて、王家や貴族と平民との接点がイメージできない。なんかこれだったら虫かぶりのほうがまだよく要素を処理してたと思う

トモちゃん#8

 主人公とヒロインの関係が再構築されるの巻。メインストーリーはそれはそれでよくできていたのだけども、やっぱり金髪ゆるふわの動向だよな。なんかいつものボケではなく、なんとはなしにオラクル役をやってた。しかし黒髪が自分のトラブルに巻き込まれないよう関係を否定したらそれにプンスコなの、異文化と言ったらよいのだろうか。イギリスであのような振る舞いがあたりまえなのか、それとも彼女自身の心の有り方なのか、そのへんよくわからん。今までこういうケースを見たことが無いのでちょっと戸惑ってるのだけども、確かにいくら巻き込みたくないから自分を逃がすために無関係を装っても、それを友達として当然とは思わないというのはそれはその通りやな…とは思う。ただ、この物語だとあの金髪ゆるふわ、門から邸宅の入り口まで何分も歩かなければならないほどの大金持ちだし、自分に万が一もないという自信の表れなのかもしれずでそのへんはなんとも。主人公周りのシナリオがそれまでによくみたものなので、金髪ゆるふわの方が頭に残ってしまう。

変身ヒロインシナリオ読了。

 メインシナリオの追加で昨日からエリアをクリアしてきたが、フェス機関ということで行動力も半分だしなんか一気に読めてしまった。ラスボスが復活して総力戦という流れだが、キャラが総出でレア度Rのキャラの出番があるのは嬉しいのだけども、各方面に描写が散らばってしまうので、どうしても話が散漫な感じにならざるを得ない。こういう戦いのシーンはやっぱり忍者モノのほうが読み応えがあるのだけども、いちおう今回のシナリオもキャラにフォーカスを当てたドラマ部分もあるので、そのへんの心理描写だとか社会性だとかのお話はよくできていたように思う。
 総力戦ということで第一部でも閂市防衛戦?だったかでも採用されてた、レイドによく似たマップになってた。ボスのHPが莫大なので何度も出撃して削る形式で、最初はテキトーに通常の編成で出かけたのだけども少ししか削れないので、レイド用の編成で出かけたらサクサク削れた。いちおう第二部は閃忍という忍者グループがメインのストーリーなので、その閃忍以外のキャラは与ダメが半分になるのだけども、ゾーン中はそうではないので、神騎メインのパーティーで出かけても敵HP百万ほどのうちでも一出撃当たり40万ほど削れるので3~4回の出撃で済んだ。
 まだまだ第二部は続くということのようだが、なんかクチナワさんとか、りるかがユニット化しそうな雰囲気。実はクチナワさんのグラがボンキュッボンで非常に好みだったりするので期待してる。今回はフェスということでナリカのパワーアップ版がガチャキャラとして投下されてた。実は全体攻撃だしキャラに思い入れもないのでどうしようか迷ってたのだけども、フェス時にはSSRの排出率が倍になるので未入手ユニットが来ればヨシとばかりに10連を石で引いてみた。

 なんとSSR率2/10!。だが既に持ってるユニットだった。エスカレーヤーの強化版は前に期間限定が復活したとき300連ぐらい回してようやくお迎えしたのに…。ゴウカは今回のシナリオで見せ場があったからなんかなるほど…みたいな。うろ覚えだが、ゴウカは自分が最初にお迎えしたSSRユニットだったような気がする。
 しかしよくわからんなー。第二部の主人公であるイノリは今回復活して倒された大ボス「ノロイ」の同一存在っぽいのだけども、ノロイの復活に供されたりるかと違って社会に対する恨みや鬱屈らしきものが今までに描写されてないんだよなー。だいたいにしてこの作品で悪とされる存在は人々のネガティブな感情が具現化されたもの…みたいな形をとっているようなのだけども、イノリの内面にそのような要素が排除されてるようでその辺がなんか不思議なんだよなー。社会に傷つけられたりるかの主張に、正義の味方側は何ら納得のいく説明をしてない…あたりはよーできていて、そのへんシナリオスタッフがいろいろ考えているんだろうとは思うけど…。
 しかし考えてみると、このサービス、正義の味方の主張が薄っぺらいとずっと感じていたんだけども、この期に及んでわざとそうやってるという風に思い至った。いちおう正義のヒロインが主役の物語だから大局において彼女たちが活躍して勝利するという結末にしないといけないからそうしてるけど、その実クローズアップしたいというかシナリオに力を入れているのは弱者の叫びだったりするのかな…みたいな。現実の日本でも筋を通して真面目に暮らしてる人々はないがしろにされ、資本主義下で搾取をやって甘い汁を吸ってる連中が幅を利かせてるわけで、そんな中、正義の味方がぐうの音も出ないほどの正論で弱者を折伏してしまうと、まぁシラケるといえばそうだわな。その正論が現実社会で通用してるの?と言われたら、そうではないから現代日本では格差が拡大し続けてるわけだし。なので、この作品の正義の味方の主張に読者として上滑りしてると感じられてしまうのは、シナリオスタッフが意図的にそうしていると考えた方がよさそうな感じではある。なんか今までの違和感が氷解した感じ。