死神坊ちゃん#22

 魔術師とやらがやってきて学校に誘われるの巻。新キャラ登場でこのタイミングで???という感じ。周囲のキャラ達が主人公の呪いに対して関心を持ってくれるようになり、解呪に関して好意的になってきた状況なので、そろそろこの物語も終わりなんだろうなとか思っていたのだが、今期で終わりじゃないのか?。この作品の事だから、学校に行ってダラダラした学園生活描写が続くのかどうかわかんないのだけども、あと2話で主人公の呪いやヒロイン母の蘇生が叶う展開が想像しづらい。
 しかしよくわからんな。割とサブキャラが時間を巻き戻してからの解呪ばっか考えていて、その際には特定のキャラが生き返ることが条件なんだけど、なんか手軽にヒトの生き死にを考えているようでその辺に違和感がある。まぁなんのかんのいって最初っから何らかのトラブルの解決手段に人殺しを使ってこなかったから、物語の都合で誰かを簡単に殺して人の死を軽く扱ったりはしてないんだけど、生き返るってこともそれなりに軽く扱ってはいけない事柄のようにも思うんで、そのへんよのう。
 時間を巻き戻せば、特定のキャラだけでなくその時に死んでいた世界中の人が生き返るんじゃね?とか、呪いをかけられる前まで巻き戻しちゃったら、呪いをかけた本人を主人公の呪いで殺すことなんて定義矛盾じゃね?とか、いろいろツッコみどころもあるんだけど、鳥頭の魔女の魔法を使うことをちょっと前に回避したから、本当に巻き戻す展開になるのかもよくわからんところで、最終回目前にしてはあんま盛り上がってないし、上記の通りこれで物語が終わるような感じがしない。

無職転生2#10

 幼馴染エルフに主人公が焦がれてることを自覚し、彼女が女であることが判明するの巻。話運びに特に問題があるわけでもないんだけど、なんかパッとしないなぁという印象。2期に入ってからいろんなパーティーに属したりしてきたんだけど、それらの居心地が決して悪くはないんだけど、だからといって今いる状態も含めてそれらが主人公の落ち着くべき居場所か?と言われたらそんなことはないという状況をよく表現してはいるんだけど、人生というのは自分が考えるベストな人間構成や状況を獲得できるわけでもなく、その時の状況状況で自分でちょくちょく入れ替えたり改善して行ったりしてやり過ごすとか妥協していかなくちゃならないんですよ…みたいなことはアタリマエの事なのであって、その当たり前のことが例えばこの作品はかけがえのないものなんですよ…という切り口を示しているわけでもないし、正直自分の琴線に触れるものがほとんどない。
 作劇上幼馴染エルフは主人公の不能を解決する道具扱いで、それも酷いなーと思うんだけども、いちおう当面のミッションとして不能を解決することが物語のドライブ要素になっているのだけども、別にヒトガミなる存在が、不能を解決するためだけにこの進路をSuggestしたわけでもなかろうし、その意図や今後の展開が今読めないのもそれは当然なんだが、1クール目もそろそろ終わりそうなんで、シナリオが整ってる割にどうにもしっくりこない感じ。

英雄教室#10

 主人公への饗応の巻。最初のうちからそういうテーマがあるんだろうとチラホラ見え隠れしてたんだけど、主人公は過労状態のエッセンシャルワーカーやブラック労働で疲れ果てた労働者…というよりはそれで志半ばというか無念の退場をした層*1への鎮魂歌とか、鎮撫などが込められてる感じで、今回はその集大成といったところ。今でこそブラック企業は気付いた瞬間スグ逃げ出せって機運が高まってるけど、今までずっと中途退職で無職になるのは世間体が悪いとされてきたから、最後の「男でも、というか今だからこそ泣いていい」なのであって、割と氷河期世代直撃という感じ。まぁ氷河期世代といってもバブル崩壊直後の数年が真の氷河期世代、その後10年程はその傾向が続いていくのでその準氷河期世代も含めての事だろうとは思う。あんまり今期作品の中でも人気がなさそうな感じだが、ここまで視聴した感じ、元々のターゲット層をニッチに限定してきたせいだろうと思い至ったけど、そのターゲット層が途中から見切ったりしてないかちょっと心配ではある。ターゲット層を広くとったところでテーマや見どころがぼんやりしがちだから、ここぞという点に絞って突き抜ける商売のやり方はアリっちゃぁアリだけど、果たしてリーチしてくれるかどうかは問題だと思う。
 さて、次回から人造勇者担当回になるっぽい。主人公を中心とする物語はいったん今回で〆て、残った尺は別のエピソードになるという感じ。まぁ人造勇者はそれ自体もそれなりに深掘りできそうなテーマがありそうなので、これも展開次第かな。それはそうと、今回の原始人コス、今までのよりずっとエロかった。

ダクギャ#10

 金髪女子高生に取り憑いた神サマとの対決姿勢が明らかになる話。まぁ準備段階なのだから盛り上がらないのは仕方がないけど、なんか個人的にはイマイチ。強敵だから準備も念入りにというのも理屈ではわかるんだけど、発想が数合わせでこれが肌に合わんかった。そんな単純な数値の計算だとか素人でもわかる理屈では割り切れないものがあるからこそオカルトの恐ろしさがあるのであって、誰でも同じ状況を作り出せば、誰でも同じ結果が得られるなんて科学的手法が通用するんならわざわざホラーなんか見てないよ…。大体にして大学生ヒロインのように、人には公言できない趣味趣向があって、その達成のために外面を取り繕って男に優しく振る舞ったり、そしてそれが決して悪意だけ*2ではないというダークな部分、つまりポリコレとは真逆なところにこの作品の魅力があるのであって…。
 H城址って八王子城?。

*1:定年退職者のメタファーというのはちょっと違う感じ

*2:本人はそれを悪と思ってないどころか幸福実現のためと思っており、しかも男の安全もはかってるわけで