死神坊ちゃん#20

 ヒロインが仮死状態の母親と対面する話。なんか愛は全てを救うという構造になっててワロタ。いつの間にか最初はわだかまりとか対立してたキャラ同士が仲良くなってて、そもそもオマエらなんで最初は仲が悪かったんだ?と思うほど。というか鳥頭の魔女カップルはそもそもいがみ合う要素が皆無だったよね。
 っつーか、自分はずっとなんで主人公は呪いをかけられることになったのか、その原因を考えていたんだけど、そのへんどうするんだろ?。普通主人公自体が何かやらかしてその結果として呪いをかけられるというのが自然だけど、呪いをかけられた当時、主人公はまだ物心のつかない子供であり、よっぽど取り返しのつかないことでない限り子供であるということで免責されるというのが通例だし、主人公は幼少時から悪意から無縁のように思われるからそのへんどうするんだろ?という感じ。ただ、物語として、呪いの原因が必ずないといけないというワケでもなく、デウスエクスマキナの逆というか、カフカの「変身」のように理由なくいきなり不条理に襲われるという形でも全然構わない。ましてや親の因果が子に報う出会っても構わないわけで、とにかく苦難をキャラがどう処理していくかによって人間性を描くのは全然アリではある。ただ、今回過去話を強制的に中断させてたから、何のかんの言って原因を明らかにしそうでもあって、そのへん今後の展開を待つしかないというか。

英雄教室#8

 おそらく今期ラストのヒロイン登場回。いちおうロボ子という形で、最近流行の人間の感情をAIが学習する形にはなっているんだけど、まぁロボ子も他の作品同様AIというよりは人間のメタファーだよな。ガーディアンとしてセキュリティシステムの一部として機能してたロボ子がスタンドアロンでパーソナルな経験を積み、再度システムに帰っていくという流れは、人間の子供が母親もしくはイエ離れして、個人的な経験を積んで再度家族の一員としての位置を再設定するあたりと相似形で、ヒトが人格を形成して社会性を獲得していく営みそのもの。ただねー、事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、現代日本というか、先進国ではヒトが帰属すべき共同体は失われつつあるし、人格の形成といっても消費活動に従属する形になってしまいつつあるので、このシナリオもどーなんだろ?という感じ。ただ、ロボ子の主人公を倒したいというミッションに周囲が会議を開いたり(そこは和解の方法を探るべきなんじゃネーノ?)、ロボ子が自爆するしかないということになってロボ子の最期を楽しく過ごさせてあげましょうという会議を開いたり(そこはなんとかロボ子を助けようと協力するべきなんじゃネーノ)と、もう周囲がそういう状況を「消費」しようとしているのが明らかで、個人が資本主義の奴隷となった滑稽さが表現されているんだろうなとも思うし、おそらく原作者も底を意識していると考えざるを得ないんだけども、だからこそ最後にはロボ子が共同体の一員として迎えられるという結末にしたんだなという感じで、個人的には今回の話はキレッキレみたいな評価。で、解決のために主人公が何をやったかというと、システムマザーに交渉したということなので、要するに主人公は政治力を発揮してトラブルを解決したという形にしてる。ヒトの集団を資本主義に隷属させて特権階級の奴隷とするのも政治力だし、ヒトの集団を有機的に結び付けてお互い協力し合う社会的存在にするのも政治力で、今の日本はどっちだと思う?と言われたらその辺はもう明らかなので…。

無職転生2#8

 淫乱エルフに男を紹介したり、ケモ耳娘への求婚のための決闘を主人公が肩代わりしたり。楽しい回ではあったのだけども、笑ってよいのか迷う話ではあった。魔王との決闘でよくわからんかったのは、婚約者がいるという魔王が、ケモ耳娘と結婚するために主人公と戦うというのはイミフだし、それとはまったく関係なく単に主人公と手合わせするために彼への挑戦者を軒並み倒して順番を繰り上げてたってことなのかな。あと冒頭、主人公がケモ耳娘ショートのパンツの中に手を入れてたってのもいきなりとは考えにくいので、描かれてはいなかったけど、ヒキで胸をもんで引っかかれていたようにケモ耳娘ロングの方に促されてそのまま手を入れたみたいな話?。
 今回は足踏み程度ではあるが、全体的な構成として話が進んでくれるのはありがたいんだけども、なんか脇キャラをさっと通り抜けていくというか、使い捨てて先を急ぐってイメージなのでなんか落ち着かない感じはする。

ダクギャ#8

 新キャラ(おそらく準レギュラー)登場の巻。元々物語の軸がしっかりしてる上に、今回の女子高生なのに一人暮らしと疑問に思うところとか、神サマのセリフがミスリードだったりと、なかなか要所要所で見どころを作ってる感じ。深夜に甘いものは危険…というセリフもオカルト方面での新たな危機か?と思いきやギャグだったという…。