スパイ教室#21

 それぞれのメンバーが敵と思われるキャラに攻撃を受ける話。今回は小手調べみたいな感じかな。一人では力不足だけど協力することで困難を乗り越える展開はこの作品のテーマそのものだし、そのなかでメインキャラの抱えてる問題や長所を際立たせてた。
 天才少女ちゃんのダーツ勝負、敵が順番を無視して投げ始めたところでどうやって切り抜けるのか読めてしまったけど、だからといって答えのシーンでシラケることもなかったな。二投目外しちゃうんだけど、フツーのアニメだったらわざと外したって描写を入れ込んだりするけど、これはそういうのをしないんだな。ただ、この作品でもそのわざとであるというのをほのめかす表現をしてたりするので、そこで視聴者にその後の展開を読めなくするというか、混乱させる意図があるのはなんかぼんやりわかるというか。まぁ本当のスパイなら何食わぬ顔ってのがセオリーなんでこのほうがリアリティがあって王道なんだけど、なんかもやるwww。
 しかし、これで@加隈退場かぁ。ホントヒロイン常連の声優を豪華に使い捨てにしてるなぁ。

ラス為#10

 奴隷商人を壊滅する話。もっとスマートなやり方があるのに見せ場を作るためにドンくさい解決法にしてるなぁという感じ。とはいえ確かにそれなりに見ごたえは十分だった。
 しかしなんだな、この作品がある程度支持を得るのはわかるんだけど、今回の話でいえば、今まで王侯貴族同士でキャッキャウフフするより前に奴隷商人の壊滅なんて真っ先にやってるべきことなんじゃね?と思ってしまうというか、主人公をメシアとでもいうのなら、そこにはやはり聖書物語との対比がどうしても出てきてしまうというか。

白聖女#9

 メインキャラ4人が固定化されるための下地作り。美しい最終形みたいたものがあってそれに向けて物語が仕上げられている模様。貴族兄妹は聖女に対して並々ならぬ思いを抱いているようだけど、主人公二人がエッセンシャルワーカーのメタファーなら、彼らが思うように仕事ができ、余裕のある生活を送れるよう支援するってんなら時勢にあっているような気はする。現実社会だと自民盗はエッセンシャルワーカーを使い捨ての奴隷と考えているようだしなー。

アンファルス#10

 村に潜んでいた人狼が暴れ出すまで。主人公たちが答え合わせをする前に答えの方からやってきたという。推理モノって見せ場で探偵が「犯人はコイツだ」と見栄を切るものだとばかり思ってたから、うまくタイミングを外されてしまった。まぁこの作品のメインは謎解きというより主人公が身体を取り戻すことなので、そのへんはまぁ。


魔王さま#21

 主人公が元居た世界で人間対魔族の戦いが誘導されてしまう話。天使たちの仕込みらしいが、彼等が単なる悪者だとか、彼らなりの正義があるってだけじゃなくて、読者が納得できるような彼らなりの理屈が示されるのかどうかだよな。個人的にはこれで人間側と魔族側が共闘して、悪の権化である天使を退治してENDだと一番つまらないものに思ってしまうがさてどうなるか。
 なんか難しいけど、原作がこうなっているからではあるんだろうが、平和な魔王たちの日常と、元居た世界の世直しのバランスが悪いように感じる。子育て要素も、子供が聖剣だか魔剣だかの権化で、育児はそういう利があってなされたものってことが個人的には萎えたし、長々と現代社会に滞留してないと今回のことがわからなかったの?という感じ。とはいえ、平和な日常びょしゃがメインだし、人間側と魔族側の対立はとってつけたようなエクスキューズというのが本来の立ち位置なんだろうから、まぁもともとがこういうバランスになってしまうのは当然なのかも。

聖者無双#10

 都市部での医療行為で名を上げるの巻。うーん、テンポ感がいいのでのんびり流して見てられるんだけど、要するに研修で独自の成長を遂げた新入社員が現場配属されて、そこでいきなり成果を上げちゃって社長その他に気に入られて、ポジティブフィードバックというか好循環で無双してるって話だよね。キレイな西洋風ファンタジー島耕作というか。弘兼自身は団塊世代なので島耕作*1をおそらく本人自身はアイロニーを込めたサラリーマンファンタジーとして描いてるんだろうけど、この作品だと出世を肯定的にとらえてポルノとして提供しているように見えちゃうんで、あんまノれないなーという感じ。
 前にも言ったけど、前世というか前職と関係ない医療職だし、医師会は自民盗への献金額トップなので既得権益層だし、自分がくいっぱぐれず特権を確保して、出来る範囲で人助けって正直物語として何の魅力もないというか。全体としてのクォリティとしてはもっと微妙なLv1がまだブラック労働に対する批判要素が胸に沁みるんで、なんだかなぁという感じ。

*1:島耕作の出世を肯定的に描いているのは、そのほうが人気が出るだとか、編集部の指示のように思われるのだが、作品を堕とすことになるので弘兼はそういう発言をしないハズ