菓子転#9

 伯爵からのお茶会の誘いに出席するの巻。ようやく菓子作りが本格的に…かと思いきや、作ったのはべっ甲飴にりんご飴。砂糖を溶かして固めた程度のものに貴族が大感激してるということはやはり砂糖自体が高級品なんだろうなと思ってしまうのだが、蜂蜜はともかく砂糖も3年以内に量産するらしい。サトウキビを輸入して加工するのか、甜菜の大規模栽培なのかよくわからんが、サトウキビの輸入はコストパフォーマンスが悪そうだし、甜菜の栽培なら種子はどうやって入手するのかわからん。
 うーん、シナリオはよくできているとは思うし、キャラのデッサンも崩れておらず端正な作画なんだけど、どうもイマイチ面白いとまでは感じなかった。物語上のミッションである菓子作りも見られたし、丁々発止のやり取りも見られたので、そこそこ見せ場だったと思うんだけどなー。よくわからん。

わた婚アニメ#8

 主人公周りに不穏な空気が漂い始める話。なんでもないようなシナリオでストレス激減。というか、主人公の身元も不確かなのがわからんし、なんか守り人のような人も出てきて「何でもないような人が実は高貴な生まれで実は能力もありました…」を演出。このへんのあざとさは一昔前のくだらない萌えアニメと同じ構造なんだろうな。
 このアニメを見る前は、確かに主人公は不幸な境遇なのだけども、良い伴侶を得てのんびりセカンドライフ的なものを想像してたのでどうにも。個人的には後宮の烏の方が格段に上だと思うんだけど、こっちのほうは累計700万部なんだよな…。


白聖女#8

 牧師が中央に呼び出しを喰らう話。ヒキでヒロインの危機かという流れだったけど、髪が水色だったのでどうせサブヒロインの兄だろうとわかるというか。しかし、洗面所は男禁制だからついてくんなと言われてたのに追っかけてたのなwww。
 個人的にはあそこでトラブルという流れの方が話は面白くなっただろうに…と思わなくもなかったが、今までの和み展開だらけの本作には似つかわしくないなと思ってたし、それを裏切られることもなかったのでまぁ予定調和といえばそう。

アンファルス#7

 黒ダイア編終わるの巻。匣はともかく機転で黒ダイアは無事でした…。でも強敵の目的は黒ダイアそのものではありませんでした…という仕立て。バトルシーンそのものには意味がないし、誰が目的のブツを入手するかは原作者がどのような結末を用意するかだけの話なんで、個人的には黒ダイアを入手して優越感に浸ってるその隙を突いた…という提示がなかなかよかった。
 自分シャーロキアンでもなく元ネタをたくさん読んでるわけでもないが、なんでこの手の作品ってホームズとモリアーティを腐れ縁的宿敵に描きたがるんだろ?といつも思ってる。モリアーティなんてホームズシリーズに頻繁に出てるわけでもないだろうし、単なる強敵って印象なのだけども、そのへんどうなんだろうか?。


魔王さま#19

 天使軍団が攻めてきてメインキャラ達の戦力が半減してしまう話。メインキャラ達の向かう方向性が決まっても、天使側の意図がよくわからんのでなんかごちゃごちゃしてる。異世界の人間と魔族が和解してしまうと、天使側たちが特権を維持できないから邪魔しに来てるというのだったらわかるんだけども、いちおう神に近い存在はいそうだし、逆にそうでなければ異世界側のキャラ達が強力な魔法を使う由来がわからんということになるので、神の意志がわからんことには、このグダグダは続いていくんじゃネーノという感じ。


聖者無双#7・8

 中央でゾンビ退治の任につくの巻。主人公にも研修上がりの現場は一みたいなことを言わせてたから自分の考えていたことも当たらずといえども遠からじってかんじかね。この手の物語では爽快感が必須なので、主人公が無双をかますのもわからなくもないし、そのためのエクスキューズは今まで十分にやってきたのではあるが、新採がいきなり格別な成績を上げて社長から褒められるというのは個人的には違和感が。だったら異世界転生させるために殺さなくても、生前に島耕作展開をやれば済む話なんだと思ってしまうけど、それでは人気が出ないから異世界でセカンドチャンスという形式がなろうで大流行してるのだろうし、逆に現実社会でコネのない一般人の出世物語なんて今となってはリアリティが全然ないから異世界転生モノが流行ってるのかもしれんね…。

ラス為#8

 メガネ君が一瞬だけ大人になって、水色髪の宰相が土下座をする話。やっぱり救っちゃいましたか…。長髪息子騎士のスキルもなんか処理が微妙で、本当に民を救うなら無理矢理医者にした方がよっぽど実益になるんだろうけど、魔法でなんでもかんでも治しちゃったら色々弊害が出るというか、病院が老人の社交場になってる日本の状態からするとあんまりよろしくはないよな…とも思うんで、そりゃ物語上騎士のままの方が良いでしょうよという感じではある。ただ、いちおう価値観が中世っぽいので、あんなに本人の自己決定権を認めちゃっていいのか見たいなところは軽い違和感があるというかなんというか。まぁ何度も言う通り、モデルはそうであってもそもそもがゲーム世界という設定なので…。
 うーん、美しく組みなおされているとは思うんだけど、冒頭の宰相を街の中で問い詰めるシーンでの赦しを見て思い当たったのが、結局この作品はイエスキリストの焼き直しなんだよなってこと。キリストは神の奇跡を彼一人が代行してたことからすると、この作品では主人公一人ではなくスキルという形で奇跡が分業体制にあり、それらを彼女がマネジメント能力を発揮して効率的な運用をするって形に再構成されてるだけで、まぁ骨格部分は要するに聖書物語なんでしょって話。
 で、そうなるとやはり主人公が上級国民を主に救っているのに対し、キリストは庶民というか弱者をメインに救っていたことを考えると、やっぱりもやもやする。宰相に宰相でいつづけろというのも、アベの責任は痛感するが決して責任は取らずに権力の頂点にしがみ続けた姿を連想させられて、こりゃアカンみたいな感覚になってしまうという。作品タイトルである民のために尽くしますとかOPのタイトル「救世主」が泣いてるぞって感じ。