ゾン100#7

 パワハラ元上司から離脱する話。あーやっちゃったな…って感じ。ブラック労働、それもパワハラ上司からの軛から外れる、自己決定権を取り戻すという、おそらくこの作品ダントツ一位のテーマなのに、これではなぁ。
 ヒロインの捨て犬エピソードも、もう格差拡大が戦後最大に極まった現状では、捨て犬を拾える選択肢があるだけ上級国民、それも今回の話で明らかになったようにヒロインは大富豪の家に生まれたという親ガチャに勝った状態で、親ガチャが若者世代から流行してることからすると、もうこういう浪花節に騙されるのは小学生以下なんじゃねぇかという話。少なくとも貧困層に生まれたら、捨て犬を拾うことがリスクであることが子供ですら無意識に理解できるだろうし被虐待児ならなおさら。
 主人公が残る選択をしてしまう展開も???で、一度自己選択権が奪われた状態から、ゾンビ蔓延状態になってその自己決定権を取り戻した経験をしてしまい、あまつさえ友人の自己決定権の獲得を手助けまでしてる状態なら、もう不自由さへの回帰はありえなくて、一度精神的革命が起こってしまうと、よほどの好条件でなければ不可逆な現象であるのは人類の歴史を見たら明らかなので、これやっちゃったら「一度あることは二度ある、二度あることは三度ある」なことになってしまい、物語のメッセージ性がぶれることになる。まぁ解放奴隷がせっかくの自由を手放すというのは、フロムの自由からの逃走でもあることなので、流れとしてありえないことでもないのだが、Civil Warでの解放奴隷のように、せっかく自由な身分を手に入れても、その自由を保障する選択権が与えられていない状態だとか、現代人が利便性を求めるあまり自己決定権を搾取権力層に全権委任してしまう愚かなことだとか、セカンダリーな現象があるにしても、今回の話はそういう理路ではないので…。
 マンションの壁をよじ登ってくるようなゾンビをフェンス程度で防げてるとか、せっかくの防御拠点をトロヤンウイルスの排除に成功して維持できたのに放棄してしまうとか、人死にを排除してる作風ではないのにパワハラ上司を助けてしまうとか、いろいろツッコみどころは満載なんだけど、やはり一番のメッセージ性を損なったことが個人的には非常に残念だったので、まぁそのへんよなぁ。

もののがたり#22

 ヒロインが覚醒?するが、主人公がスグ封印してしまう話。で、バトルシーンメイン。しゃんぷ系だとどうしてもこうなってしまうね。冬眠状態だった婚礼調度の一人も、覚醒した風で実は他の婚礼調度たちの脱出に何の益もなかったとか肩透かしもいいとこ。ちょっとしたゆらぎがあったからといって、力業で脱出できるのも萎え萎え。
 まぁこのへんのストーリーラインはジャンプ系のお約束だから我慢の一手かなという感じ。予定調和なのは仕方がないけど、各キャラの記号をうまく組み合わせて意味を持たせてたから、こんな単調な展開で台無しにすることもないのに…と個人的には思ってしまうが、これがわかりやすくてウケるのだろうから自分がボヤいてもしょうがないわな。

シンデュア#9

 ヒロインの過去の記憶をサルベージしようとして失敗する話。バトルシーンなどの動きはあっても物語としての動きはそんなにないからなんか落ち着いて見られる。まぁ単調といえば単調なんだけど、ストーリーテリングが丁寧だし、個人的にダメと感じる部分はあまりないかな…という感じ。

あやトラ#9

 新キャラが登場しそうで面通ししない話。恋愛要素多めだけども、オーソドックスでこんなもんかなといった感じ。パンツ要素は嬉しくないわけではないけど、やはり視聴してて落ち着かんなwww。これも物語としてそう大きい動きはないけど、読者を退屈させないようにいろんなミッションを作ってはちょっとずつ進行させて間延びしないような作りにはなってる。ただ、この物語の大きなミッションがわかりづらく(まさか主人公が男になればミッションが達成される…ではないよね?)、そのへんなんか方向性がぼやけてるのが気になってるぐらいかなぁ。

菓子転#11

 菓子作りの材料確保のため援軍に赴く話。うーん、やっぱりシリアス展開では輝くなwww。戦争とは政治目的の達成手段の一つという基本を押さえてそれを軸に話が組み立てられてるから、作戦内容の是非関係なく楽しめるようになってるし、主人公の目的が何より菓子作りという点に集約されているのも個人的には何故か評価が高いwww。
 なんか今までを振り返ってみるとシナリオの良否のバランスが悪いんだけど、引き締めるところはちゃんと引き締まってる感じはするので、このまま終わっちゃうのがちょっと物足りない。なんというか、あんまり言いたいことを言ってないというか、菓子作りにシナリオが傾倒しすぎてないのは好感度高いんだけど、それだけに菓子作りをテーマに持ってきた必然性が感じられなくて一体このアニメは何がやりたかったの?みたいな感覚もある。このエピソードが終わればそれなりのケリはつくけど、それでいいの?という疑問が…。


Youtubeアニメ感想動画をちょっと整理

 といっても数視聴したわけではないので。なんかわた婚アニメがどの動画でも絶賛に近いのがなんかもやる。なろう系といってもシリーズ累計700万部なのだから、むしろ自分の方がオカシイのだけども…。
 自分が注目したのはミシマとヒョロスケ。なんでそのアニメが良いのか悪いのか納得出来るし、個人的にはヒョロスケのばっさばっさと切り捨てるようなコメントが面白いと感じた。いちおう聞いてウケるようなコメントを考えているようで、動画をたくさん見るとそのうち慣れて飽きると思うが、自分の感覚と似てる部分も多くてちょっと楽しんでしまったという。