ゾン100#4

 テレビを盗みに行ってCAと合コンする話。ToDoリストに当面の自分の欲望を充足するためのものを書き連ねていたが、主人公が本当に自分は何をしたいのか考えさせられることになったとかそういう感じかな。
 とにかく企業の奴隷であったことから解放されて気も大きくなって頭に血が昇ってしまってるんだと思うので、現状主人公が刹那的に行動してるのはまぁわからなくもないんだけど、物語の構成上か何かでゾンビをかる~く撃退出来ているから、主人公に恐怖感とか無いのかなとちょっと違和感がある。この前でてきたスポーツウエアのヒロインのようにすべてのリソースを自分が生き残るために使う…というのも本作のテーマと齟齬を起こすのでアレだが、ちょっとはゾンビに対して警戒してもいいんジャネ?という感じ。まぁやりたいことを貫徹するためには生き残るってことも必要十分な条件なのであって、どうせそのうちバランスが取れていくのだと思うけど。

レベル1ルーム#5

 対立組織の一員と主人公たちが接触して、魔王の強引な手引きで相手の国まで出向くことになる話。かつての仲間だったこともあって、主人公は今のところ第三勢力扱いなんで、警戒するわけでも気を許すわけでもないけど、旧交を温めるとかそういう距離感が見ててしみじみ。かつての仲間だからといっていつもベタベタする関係でいたいわけでもないし、かといって困っているのなら自分にできることはないだろうかと悩むあたりの気持ちが手に取るようにわかるようで、かといって仲間同士で争ってるからどちらか一方だけに肩入れするのもなんだかで、事態の見極めはしたいんだけど、行動を開始してしまったらどっぷり漬かってしまうことは明らかで二の足を踏むところを、魔王がそのへん察して連れ出してくるというあたりね…。このへんの絶妙な心情の表現、うまいと思うし好きやわ~。
 なんで温泉?と思ったんだけど、あの光景や湯もみで、ガンマ→群馬なのだと気づいた。

もののがたり#18

 ヒロイン襲撃事件の事後処理。説明台詞が多くて本当ならもどかしいと感じてもおかしくないのだろうが、個人的には必要な分量だし、大人の事情をそこそこ最低限で言い表してると思った。でも、主人公が跡取りなのに上部構造を理解してないあたりのツッコみからもわかる通り、あれを知らないことにしてキャラから読者に説明しjてるってことだよね。構成上はインターミッション回やね。

夢見る男子#5

 主人公が風邪を引いたり、ヒロインが絡まれてるのを助けたり。端的に言えば、「押してダメなら(一旦)引いてみろ」でしかないいんだけど、主人公が一般的な萌えアニメにありがちな、欲望丸出しでガツガツしてるんじゃなく、一度賢者モードになって肩の力が抜いて行動してるところで、まぁ実際彼がヒロインが自分のことを機にかけてくれているというのを自覚していないようなのだけども、そういう事態が確定せずあやふやのまま時間が経過していくあたりの空気感がなかなかよろしい。
 しかしなんだな、コレ、演技力のある俳優使った三次ドラマにした方がもっと深みが出そうな感じはする。とはいえ、自分これが三次だったらおそらく見向きもせず、アニメだからちょっと視聴してみようかという気になってこうやってチェックしてるわけなんだが…。

菓子転#6

 悪党の目論見が外れ、身代わりに主人公とヒロインが攫われるが…の巻。うーん、話の構成自体はよくできているんだけど、やっぱり魔法がね…。今回の話でいうと、盗賊たちは誰が攫ったのかどこに攫っていったのかを隠すために行動してるんだけど、だからこそフツーのドラマはそれを探すのに非常にメインキャラが工夫して、その試練を乗り越えたご褒美として救出が叶うという構造になってるはずが、攫う方も魔法を使い、解決するほうも魔法を使いで、デウスエクスマキナというだけでなくタイパのためにも魔法が使われてなんかシラケる。
 物語なんて過程を楽しむものなんだから、そこを簡略化して結果を飾ってもなぁという感じ。例えばこの作品が食い物がテーマなので、それを例にとると、どこかにうまい料理なり菓子なりがあって、それを味わいたいのならそれがどんな方法で調理されているかは問題にしないわけだが、そうではなく調理方法が知りたい場合は方法を簡略化してはダメでしょって話。調理人がどの素材をどのように調理するのかが見たいわけで、そこに料理人の華麗な包丁さばきとか、フライパンを鮮やかに振る様子を見たいのであって、やれフードプロセッサーや電子レンジで処理するところとか見たいわけではないんだよ。三分クッキングではないが、加熱する塩梅、例えば強火なのか弱火なのか、沸騰させるにしても盛んにグラグラ煮立たせた方が良いのか、弱火でコトコト煮込んだ方が良いのか、そのコトコトでも泡が完結的にふつふつと浮き上がるほどが良いのか、泡も出ないほど静かに加熱した方が良いのか知りたいのに「ハイ、ここで40分加熱処理した鍋があります」って出されても…みたいな感じ。
 しかしほぼ折り返し地点で、今までに主人公が作った菓子はアップルパイ程度なのか…。もしかして2クールあんの?。

シンデュア#4

 流れの同業者と知り合って、思いを深くするの巻。この作品のテーマが厳しい世の中を生き抜くために自立しろという話なら、割とそのテーマに沿った新社会人に向けてのメッセージとしてよくできていたかなという感じ。最後鉱石をゲストキャラが独り占めしていったのだけども、そもそもあの鉱石の保全維持は彼女がやってたのだし、主人公に今必要なのは経験であって、彼の先輩もそれを熟知してたから、おそらく何らかのタイミングであのおねえさんと先輩との間で取引が成立してたのだと思う。まぁ彼女の方針でも採掘は主人公、敵の撃退は彼女がやるつもりだったようなので、その役割分担だと独り占めするつもりは最初のうちはなかったとみるべきだよな…。
 成長余地を示すために対象者をわざと未熟というか、むしろ愚かな行動をさせる物語が結構あるように思うけど、そうではなくてこうやって歩みは遅いけど一歩ずつ着実に進んでいく物語(まぁどうせすぐハチャメチャになるだろうけど)もしみじみとして悪くない。