一撃姉#12
下町全体が被害を受ける攻撃を受け、主人公周りや町の冒険者たち総出で何とかする話。オールスター総出演で最終回を演出したというだけで、物語としてはお祭り騒ぎで終わったからあんまり意味のある話ではなかったかな。テーマに関する言及はおそらくもう終わっちゃってるし、騒がしい日常はまだまだ続くENDってとこだと思う。ピンチになれば必ずお助けが入るし、主人公の見せ場がクライマックスに配置されてて、なにこのご都合主義…って感じだけど、ほとんどのエピソードがそういうくだらない話で構成されてるのは最初っからだし、狙ってやってることなのでそこにツッコんでも意味はないかな~という。
ハーレム展開と言われたらそうなんだけど、まぁフツーに主人公はプレーヤーとしての能力は低くても、マネジメント能力は卓越してるってよくある社会上の役割分担だし、あの酒飲みの魔族の幹部が典型的なように、ハーレムというより主人公の人柄に惚れこんで仲間になっているわけで、物語全体が社会論というか組織論っぽくなってると考えた方が良いのかなという。姉要素だけど、主人公にマネジメント能力の卓越性を持たせるためにわざとプレーヤー能力を剥奪してるので、それを姉に転嫁したとでも考えた方がよさそう。そこに前にも言った通り、決して主人公を裏切らないという要素を付け加えて、主人公がマネジメント能力もプレーヤーとしての能力も兼ね備えていたら、そりゃオマエもう一人で完結してるんだから他に人は要らないとなってしまうので、二人が協力し合う関係性を与えて繋がりの重要さをテーマとして浮かび上がらせるって事にしてると思われ。姉のやってることはほぼ母親の役割なんだけど、母親だと萌え要素になりにくいし、洒落にならんだろうから…とは思うが、なろうならそういう物語があっても不思議はないかな。
まぁ話が馬鹿げてるのは最初っからなんで、だからこそそこに反質はなく、話を進めていくうちに本当の狙いはなんでしょーという作りになってるのは昨今の作品にありがちな設定かな…。
カワイスギ#12
ついに侵略側の真打登場で、彼をメインとする本格調査隊が組織されるが、動物園視察で次々と撃退される話。ハリネズミ愛とかハムスター愛の人が登場してたぐらいなんだから、他にかわいいペットがいても艦長だけは強いペット愛を示して欲しかったかな…と思ったら即堕ち二コマ展開で、まぁそうかもなといったところ。
うーん、この手の作品だとネコならネコ、犬なら犬という風にメインのペットを一つに絞って、仮に他のペットが出てきてもサブ扱いにして物語を更生したりするもんだけど、割といろんなペット紹介を主軸に据えてきたところはこの作品の特徴かなという。説明は丁寧だったしトリビア的にも楽しめはしたけど、基本ペットを飼う人あるあるの連続で、それほど深みのあるものではなかったかなという印象。いやまぁ原作者も最初っからライトなノリで作ってるとは思うから、アニメになるほどまでの人気を獲得できたという段階で勝利条件は達成済みなのかも。
トニカワ2#12
主人公がヒロインの保護者からヒロインを託されてEND。基本的なノリはあまり1期と変わりがなかったから、個人的には期待してたもの大体得られたかなという。なんのかんのいって1期はほぼ事実婚だったのを、2期ではローコストでもちゃんと世間認知的に正式な婚姻関係を達成みたいな感じかな。ラスト周辺は結婚披露宴まわりをやってたもんね…。
やっぱ猫が気になる。現時点では主人公の親類を登場させるためのきっかけ程度で今期はそれ以降物語にほとんど絡まなかったので、そういう有り方はまぁ個人的には結果的に悪くなかったと思うんだけど、物語に絡まないんだったら最初っから登場させなければよかったのではとも思うわけで…。とはいえ、物語はこれからも続いていくわけでネコを登場させたのも深い意味があるということもあるからなんとも。ヒロインは長い年月を生きてきたから、寿命の長短の比較でいえば、ヒロインと主人公の関係と、人間と猫との関係性は相似形だし、もしかしたらヒロインは子を成せぬ体なのかもしれずで、ネコが子供代わりなのかもしれないのだけども、そのへんは作者が今後ネコをどう扱うかの話なので、今後の展開見なくちゃわかんないかなというのが正直なところ。
うーん、なんか難しい感じやな。個人的には何の面識もなかった二人がいきなり結婚して関係性を深めていく部分が楽しかったし、そこを評価もしてるんだけど、貧乏でもこういう結婚の形態もありますよ…という提示がこの数年で後方に赤方偏移してしまったなという驚きがある。主人公はフリーでもバリバリ稼げる超人だし、ヒロインはヒロインで実家というか保護者が超がつくほどの大富豪*1なのであって、今回のキャンプで顕著だったように、カネ持ちが道楽でロハスを楽しむみたいないやらしさがあってなんだかなーという感じ。男女がお互いの人格を尊重して結婚生活を送りましょーと言われても結局それってよくわかんないって層に具体的な事例を提供したという意味では意義があると思うけど、今回の、ヒロインを主人公に託すと言ってる時点であー男は使い捨ての消耗品だけど、女は相変わらず大事に扱うべきものなんだな…という感じで、まぁ貧乏人は昔から男女関係なく「人」ではなく労働「力」であって、自己決定権、なに、それ食えるの?って感じだったと思うけど。
なので、なんかむしろ現代の経済弱者だから結婚相手どころか恋愛対象からも除外されてる若者にとっては、むしろ異世界迷宮ぐらいのほうがまだ現実味があるって感じかなぁ。いやまぁアレだって女はカネを払う価値のあるものだけど、男はカネを払ってやり取りされるだけの価値のない対象だったりするんだけどね、女尊男卑という意味ではどちらの作品も現実社会でもそうなんだけど、そのなかで本当に結婚したいなら人を殺してカネを稼いでまでもというリアリティを持ち合わせているのはあちらのほうだったかもねーみたいな。
マジデス#12
手塩にかけた魔法少女たちに貫かれて主人公が死ぬ話。うーん、結局よくわからんかったな。ED映像だと魔法少女たちに介護されて最後死んでいなくなる主人公の図から、オタクは死ぬ寸前だとかということを示しているとともに、決してこの作品の制作者がオタクに好意的ではないということも示していて、また今回は省略されたがOP映像で主人公が口に含まされ激走の末敵の大ボスに運んでいた青い金魚は何のメタファーなんだったんだろ?というのが今もってわからない。
作中で述べられていた管理体制が完成するのが2011年末、ネットで調べてみたが総理大臣になりたての野田佳彦が消費税増税するぞと言い出した頃で、あーたしかにあそこへんでバカリベもおかしくなり始めた頃だよなーとは思うんだけど、概要としてそうであっても具体的にこれだってものが前後でもあんまり見当たらない。SSC暦なんてものを持ち出してくるのだから、現実の数字を上げてくるからにはそれなりの目的があるハズで、まぁ意図がなければ最初っから架空暦にしてたはずだから意味もないことを表現者がするとも思えずで真意を測りかねてるとかそんな感じ。
好きなものを好きで…というテーマもよくわからんところで、スローガンとして弱いのはともかく、別に内面の自由が損なわれるわけでもないということで、マニアやオールドオタクまで説明付きで登場させてたのだから、この作品が全体的にみてもオタクに何らかの批判みたいなものを含んでいたのかもよくわからん。アキバトリップアニメーションや電池少女のような類似作品があって、その続編を意識しないまでもそれらの作品をチェックすらしないでこの作品を作るわけもないので、これは単なるオタクの生息情報の定点観測的なものなのかもよくわからん。
少なくとも、なにか主張したいものがあって、そこへ向かってエビデンスなり説得なりをコツコツと積み重ねていく作品ではなかったし、表自かと思えば結局この作品に出てきたクリエーターは大ボスしかいなくて、しかも彼はプログラマーのようだったからクリエーターとまで言ってよいのか迷うぐらいの立ち位置。言ってることは「まぁ確かにそういうことも言えるよねぇ」程度で間違ってはないんだけど、心に強く響くものでもなかったし、ストーリー自体がそんなにエンタメとして楽しいものではなかったから、視聴者かなり置いてけぼりのこの作品によくカネを出そうと思った酔狂な奴もいるもんだねぇといった感じ。視聴していて腹に据えかねるほどのものを感じるわけでもないし、そういう意味でなろう系の大半の作品に対して抱く、もううんざりだよみたいなネガティブな感情もなかったけど、メッセージを行間に込めているにしても気づく人があんまり多くもなさそうな作りなんで、そこに何の意味があるのかはよくわからんところ。
女神のカフェテラス#12
料理担当の過去話をやってEND。あー終わっちゃったね。。あざとい萌え作品のようなテイストであんまり品があるとは思えないんだけど、それでもダラダラ見続けたいなという印象ではあった。ただ、途中ではあっても見えるべき情報はそれなりに出してきたように感じるので、原作者の作風だと割と波乱含みになりそうではあっても、もうこれ以上見なくてもメッセージ的に付け加わる要素は少なそう。
なんか娘まで出てきたのだけども、あの娘が母親以外の四人を知らないということであればそれぞれの夢なりを達成したかなんかで出て行ったのだろうし、娘のアタマの出来を鑑みるともしかして空手娘と結ばれたのか?と思わなくもないんだけど、アニメオリジナル展開かもしれんし詮索するのは野暮かもな…。
前にも述べたけども、居場所…という意味ではアジール的な要素はあんまりなかったようだし、通過点として新しくはなくてもそれなりに地に足の着いた描写だったかなーという印象。
オタクエルフ#12
祭りは話題性を獲得して終わり。最終回もいつも通りという感じだったな。祖父が足だけ登場www。
んー、のんびり系を期待してたからこれで満足だけど、1クールで終わる作品としてはパンチは弱め。細部を作り込んでも意味ないからこのぐらいの凝りようで十分不可欠だったと思う。
バディゴル#25
前回から持ち越しの試合については二人の勝負はペンディングのまま、数年後いろいろ憑き物が落ちた状態で再戦のシーンでEND。
最初のうちははっちゃけぶりに喜んでたけど、終わってみたら終着点は深く静かな感動を狙っていたようで、まぁ終わり良ければ総て良しみたいな感じだった。本当は連続2クールだったようだけどコロナ禍遅延の影響で変則2クールになってしまい、そのへんが残念だったかも。自分が感じていた2クール目からの違和感はおそらくそのへんが原因のように思える。ライバルキャラを使い捨てにしてきたのはおそらく勢い重視だったからだろうし、それが中断と共にそれまで蓄積されていた視聴者の状態が一度リセットされてしまい、2クール目にはほぼ真っ白な状態からの感情コントロールだからそれが個人的には惜しかったかなという。まぁ長休止なしの連続視聴で印象がよくなるかどうなるかはわからんけど、この作品も十分楽しんだことだけは間違いないかな。