俺自販機#4

 拉致されて監禁先で懸案の魔道具技師に出会い、結局助かる話。わからんけど、この分だと主人公が自在に話せるようにはならないような感じ。なんか技師のおかげでペラペラしゃべることができるようになるというのは興醒めだなと思ってたからありがたいとは思うが、どうなるかはわからん。ただ、なろう系なんだから無茶振りも無茶振りなご都合主義が普通連発するのに、そこだけ障害を設けるのはよくわからんといえばわからん。本当になんでもありになっちゃったらそもそも物語にならんだろうというのはその通りなんだが、その横車押しをやってきたのがなろう系なので。
 酸素の自動販売機が実在したというのはトリビアとして面白かった。コーラ噴水機よりはるかにマシ。


白聖女#3

 メインキャラの四人目が登場する話。主人公の二人は気付いてないとか天然だとかという設定のようだけど、実は二人とも自覚していてわざとそ知らぬふりをしてるんじゃネェの?と周囲に思われていてもおかしくないが、モノローグでそうではないと念押しされてるので…。
 絵も端正だしテンポ感も抜群なので、なごみ系ラブコメとしてはクォリティが高いんだけど、この手の作品は何度も見てるような気がするので正直新鮮味はないなぁ。

アンファルス#4

 吸血鬼の嫁殺人事件の終結。理路は整然としててぼんやり眺めているだけでも謎が解き明かされていく過程は輝いて見えるのだけども、読者があれこれ考える間は与えられてないから、こうパック旅行みたいに見どころから見どころを暇なく順路通りに見せられてる感じ。ただ、その気ぜわしさを主役二人が軽妙なかけあいで紛らわせてくれるのでよく考えられてるなという感じ。逆に原作は読者が自分のペースでページを繰ることができるので、こんなにホイホイ謎解きをしてしまって、キャラが迷わされたり勇み足だったりして物語に緩急がついてなくて大丈夫なのかと心配してしまうぐらい。

わた婚アニメ#4

 旦那が嫁の実家に圧力をかけに行く話。これ、主人公に女の読者が感情移入して読んでる場合、旦那が自分の事情をすべて察して手を回して憂いを解決してくれるわけで、なんか最初っから自力救済を求められてなくて心地いいんだろうなという感じ。近代以降の女性の自立をテーマとした物語は、かなり大半から女自身が自分で道を切り開いていくってタイプのものが多い(犬HKの朝ドラは特に)と思うんだけど、この時代にこういうものがウケるというのも不思議というか、逆に先祖返りというかバカリベの主張についていっても疲れるだけみたいな感じなんだろうか。旦那に主人公が告白するシーンも、物語をぼんやり追っかけているだけならそう引っかかるというほどでもないんだけど、全体からにじみ出るメンタルの弱さを考えると、告白をすること自体よくわからんというか、旦那がすべて承知してるならわざわざ自分の口で能力がないという必要もないはずだし、なんか違和感が拭えないんだよな。お前よく今まで自殺もせず生き残ってきたよなーという感じの。実家での生活はほぼ外の世界を知らず、あの家でたった一人鳥かごの中に閉じ込められてる状態で、母親が生きていたときのことを考えたらほぼ絶望しか味わってないような、要するにこの世に自分の居場所はないと常日頃自分で自分を追い詰めて、いくら女中の何人かが気を寄せてくれていても、思春期特有のこの世で自分が世界の中心で…みたいな状態だったら、生きてるのが奇跡的というか、生きていても気がふれていそうなもんだけど…。
 一つのシーンに設定されてるシチュエーションはそんなに違和感がないんだけど、一つの物語として複数のシーンを貫いてるシチュエーションってのが矛盾に満ちてるんだよね。自己中心的な女の話を聞いてると、「自分は間違ってない」という原則だけが貫かれて、複数の自己弁護の内容は無茶苦茶ってことがあるんだけど、いちおう作家なんだからさァ、そういう辻褄合わせはちゃんとやった上で悲劇のヒロインの演出をやりましょうよーとは思ってしまう。

桃ジャム試食

 スモモジャムを食い尽くしたので昨日から桃ジャムに切り替わった。口付近まで入ってないのは、二つの瓶がすり切り入ったのに対して一瓶は埋まらなくてそれから消費してるため。見かけは割とサラサラだが、そこそこトロリとしてる。桃はペクチンが多い果物らしくて割とうまく固まるらしい。しかしユルめ。スモモジャムは割と固めだったのに対し、メロンジャムVer.2はパンの中央をくぼませないと端から垂れるほど流動性が高かったが、この桃ジャムはそこまでではない感じ。時間が経つとパンに吸い込まれていくので柔らかいことは柔らかい。
 結果的にだが、パンに塗るには切り方が大きかった。これではスグになくなってしまいそう。だがもっと細かくするのだとすると、切る作業が増えるのでそれはそれでメンドクサイ。ヨーグルトに入れるとか、ケーキやパイの餡にするんだったら丁度いい大きさかもだが…。
 肝心の味の方だが、舌が焼けるような甘ったるさ。まぁ作成時に砂糖多めに入れた自覚はあるのでこんなもんだと納得できるものではある。ただ、自分は酸味がある方が好みなのに、たぶんイケるやろとレモンとかクエン酸とかの酸味成分は一切入れなかったので、こうやって食べてみるとやはり入れた方が味が締まる感じはする。さすが沸騰してから40分も煮込んだのでフレッシュなモモの風味なかった。
 抜群にうまいとか、手作りならではのフレッシュ感もなかったけど、最初に作ったものとしては及第点かな…。砂糖多めに入れたからスモモジャムのようにカビやすいってことがなければいいけど、さて…。