まちカドまぞく2#10

 夏休み終了前の一コマ…みたいな?。いろいろ内面を掘り下げるような話だったのだが、正直間持たせのような気がしないでもない。それにしてもこのアニメ2期目が2クール目として何を主張したいのか見えてこないのがよくわからんところ。姉の桜に会ったのは一つの区切りではあるんだけど、普通物語の山場として#10や#11にクライマックスをもってくるのにどうもパッとしない。いちおう#12で最終回らしいし次回や最終回にそれなりの結論を持ってくるんだろうけど、1クール目ラストのように本来敵であるはずの桃との和解の約束を取り付ける…といった結論が示されるのかどうか。


ヒロたる#11

 中傷写真の犯人がわかり、和解を試みるの巻。中盤でアイドルとは関係性がよかったから、タイトル詐欺だと思っていたのだけども、きらわれ…とはファンからという意味だったのね…。
 しかしまぁ、普通だったらこういう作品で明らかな悪役はあまり作らないようなものなのだけど、そのへんよく明確に悪役キャラを作ったなという。いちおう推しのために身を持ち崩すその気持ちはわからんでもないけど、黒髪ロングのやったことは普通公的には許されないものであって、主人公が和解を試みているけど、あれは本来黒髪ロングが反省すべきこと。主人公が体現してるのが女の光としての部分なら、黒髪ロングは闇の部分であって、最終的には落ち着くべきところに落ち着くにせよ、よーその女の醜い部分から逃げずに描いてるわ…という感じはする。ED映像には女三人が仲良く…のカットばかりなのが、OP映像だと、ギャル娘ちゃんは一切描かれてなくて、ホント光と闇の対比がテーマになってるから、そのへんも物語の進行度によって明らかになってくるのも単純なネタバレになってなくてよい感じ。

骸骨騎士#11

 特大モンスターの乱れ打ち。正直物語としてはもう終わっていて、あらたなメッセージやテーマが示されることもないから見せ場を作ってるだけなんだろうな…と思いながら視聴してた。
 しかしなんだな、主人公のアバターが骸骨であることの必然性とか原作者の意図みたいなのがピンとこないなーという感じ。今回のヒロインのプンスコラブコメ展開から、別に人の資質に惚れるのであって…というメッセージは意味があるんだろうけど、現実は「但しイケメンに限る」なのであって、その主張自体がお花畑だし、主人公が正義の味方ヅラできるのも、俺TUEEE設定だからであって、彼が持っている能力は彼自身が努力なりして身につけたものではないからなぁ…。

黎明期#10

 鉄砲玉として送り込まれた少年の心をほだすものの、彼にはすでに自爆テロとしての仕掛けが施されていて…の巻。まぁキレイごとの連続が鼻につくといえばつくんだけど、しつこいぐらいに丁寧に言語化してる部分はそんなに悪くもないのかなーと思えてきた。なんやろ?展開自体はオリジナリティを感じないんだけど、前にも言った通り、これはテストケースの寄せ集めなのであって、その丁寧な語り口だとか、そういう構造だとか、物語のベース部分をしっかり作り上げるあたりに、目立たないけどオリジナリティがあるのかなという印象を受ける。
 しかしなんだな、のじゃロリに対する主人公の告白も淡々としてて意図を掴みかねるな。ただ、個人的にはよくわかるというか、彼自身がもう達観した位置に立っていて、肉欲だとか恋愛状態における感情の高ぶりとかは一切無視して、ただただ一人の人間として安心できる人はだれかと言われたら、今まで出てきたキャラの中では確かにのじゃロリが一番なんだよな…。まぁあんまりその視点はなかったのだけども、唐突であってもこういう提示のされ方をされると、確かにコイツ見る目あるな…みたいな腑の落ち方はする。


恋せか#11

 悪の組織の新キャラ紹介とヒーローのサイン会の巻。なんか不思議なもんで、まだ紹介やってるの?とか、くだらんエピソードやなと思いながらも、なんか自然に淡々と楽しんでる感じ。もともとがそんなに大層なテーマを居住まいを正して語る作品ではないし、物語の一番の危機は二人の関係性がバレるかバレないかであって、そういうドタバタの中に伏線を仕込んで補助線として読者に何かを伝えるスタイルだろうから、まぁこんなもんじゃねといったところ。
 しかしなんだな、今回も冬山で戦ってたケド、あんなところは誰もいかないし住んでないから、人間の生活を脅かすためにあの悪の組織が行動してるわけじゃないのがまるわかりなんだよなー。実写の特撮もののバトルが港のコンテナ置き場だったり、鉱山の採掘現場だったりするのは、人間の気配が少しでも残っていて、それでも爆発シーンのために火薬を使える場所はそこにしかないという撮影上の都合だからなんだろうけど、漫画だとそういう制約は一切ないのだから、悪の組織はその気になれば市街地で戦うのが悪としての役割のハズなんだけど…。

処刑少女#12

 私たちの旅はまだまだこれからだEND?。とりあえず最終回。公式ツイを見ると、この後原作三巻に続くとか書いてあって、続編製作決定とかそういうアナウンスが今のところないから、これで終わりなのかな。
 いちおうヒキで、OP映像で繰り返されてる赤毛の師匠がラスボスみたいだし、話は全然終わってないどころか、前座も前座。転生女子高生があれだけ主人公に思い入れを持っているのに、そのきっかけというか理由になるエピソードも全然なしなので、転生者を殺す旅路で関係性が深まったりトラブルがあったりという見通しは立つけど、まぁほんの一部分だけしか見せてもらってないよね…としか。まぁ今回も述べられてた、前世に戻りたくない理由だとか、主人公にこだわる理由なんかも、ほのめかしはあったし、どうせ詳しく説明されるとしても、どっかで見たようなエピソードにアレンジを加える程度だろうしで、どうしてもそれがないといけないってこともないんだけど、このアニメを一つの大きな物語だとすると片手落ちどころか片足もいろんなところが欠損状態みたいな感じ。
 ざっと振り返ってみたら、まぁストーリーテリングの手法として、構成力はしっかりしてるし、展開もよく考えられていて、まぁエピソードごとのテーマもありはするし何がそんなにダメということもなく、むしろよくできた作品だろうと思うんだけど、個人的にはどこかフックしなかったなという感じ。

阿波連#12

 いろいろな誤解?が解けて、みんな揃って大団円の巻。なんと、キャンプではヒロインではなく主人公から告ってたという。結局その報告会をやって誤解が解け、教員も呼んで感謝祭みたいな流れ。そういやなんでヒロインの名前というか姓が阿波連なのかずっとわかんなかったのだけども、今回ヒロインの特徴である「はかれない」のもじりが「白佳蓮小学校」に使われていてやっと腑に落ちたという。要するにあの鼻血教師がずっと言ってた「あはれ」のほうのもじりだったという。
 まぁ主人公は主人公としておいとくにせよ、この作品のテーマである人との距離感がはかれない人の社会的なアダプテーションをどうするか?という点についてはあまり大したことを言ってなくて、そもそも彼女の距離感を疎ましく思うキャラクターはほぼ出てこなかったし、彼女のありかたをそのまま最初っから受け入れてる人たちがほとんどで、主人公ですら最初は軽い違和感を覚えていたもののすぐ順応したから、要するに彼女のありかたをそのまま受け入れる人たちがそのまま集まってENDみたいな話になってるだけのような気はする。
 なんつーか、ギャグとして、読者を笑わそうと繰り出されるネタは微妙なんだけど、そうではなくって、各キャラの関係性がほんと心地よい感じで何とも不思議な印象。最初はそのギャグの出来が微妙だったから、これ本当に12話も続けて大丈夫か?と心配してたぐらいだった。いざ終わって振り返ってみるとこのほのぼの感が妙に魅力的で好意的な印象で終わった感じ。
 よくわからん感じだが、人との距離がはかれないという問題は大した問題じゃなくって、それより社会的には個人分断化のほうがダメなんじゃね?という主張のような気はする。ツンデレ少女も今回のストーカー同級生も結局のところは自分の思い込みで他者に対して攻撃的なのであって、相互理解や思い込みによる誤解が解ければトラブルは自然に解消していったことを考えると、そんなところなのかねぇといったところ。世の中にはかわいそうな人が居て、そいつ、つまりこの作品ではヒロインを社会がどう受け入れるかという受容の物語かもしれないと最初は思ってたぐらいだから、そういう話でなくって本当に良かったという。