水星の魔女#17

 主人公が花嫁に裏切られる話。主人公を上げて落とす、挫折期に突入させる、動かしたい周辺事態があるなど、ドラマとしてはこれでいいのはわかるんだけども、個人的には興醒め。主人公から乗機を取り上げるにしても、メインステージから退場させるにしても、現実だともっとスマートな方法があるわけで、それが社会は数人の思惑だけで動かされている…というスタイルがどうにも鼻につくというか、世界は確かに数人の支配者の手のひらで踊らされてるにしろ、彼等にはそれなりのバックボーンやたくさんの既得権益層の支持があって、そのへんの描写の薄さがなんとも。彼等は決してセンチメンタリズムで動いているわけでもないし、センチメンタリズムだけで動いたりするほど世界はヤワではないので、これだけ社会問題を記号として取り入れていながら個人のドラマに集約してしまうのも、まぁ子供向けとして分からなくもないけどちょっとなぁという。
 うーん、上述の通りドラマとしての出来も秀逸で脚本が間違ってないし、動画も見栄えがするんだけども、やっぱノれないなぁ。

MHH#6

 ヤクザの手下が主人公の家族にも接触するの巻。ハラハラドキドキの展開で話を持たすのもすごいなとは思うんだけども、やはり進行が先に進むにつれ視聴者に対するこけおどし感も増してくる感じやな。自宅についてきた鉄砲玉クンを後ろから刺すかも…というのも非現実的やし、リビングの会話を録音すりゃ警察に言って解決するんじゃネェの?とも思うし、殺したワガママ息子クンにも家族がいるとか今更やしな…。
 これが必殺仕事人やゴルゴ13やとヤクザ連中皆殺しなんやろうけど、さすがにこの作品勧善懲悪でも何でもないのでその展開はないだろうが、やっぱ連載が終わってないのが気になるというか、アニメとして何らかの結論を示さないんだったら見る価値があるのかどうか現時点でわからなくなってきたな…。

デスマ#1~12

 期限公開されてたので。いろいろ中途半端で、ハーレム展開という今となってはあまり流行らないようなキャラは一なんだけど、個人的にはボチボチ楽しめた。中世西欧の文化を拾ってきて設定にしている風なんだけど扱いが丁寧で、大きな構造としてはご都合主義なんだけど、やり過ぎないところがちょっと心地よかったかな。後半から旅を楽しむエピソードになるので、よくある俺TUEEE系の作品ととんでもスキルの中間的な作品と思ったのだが、とんでもスキルのように物語上のミッションがほとんどないというところを補ってる感じであっちよりは飽きないかも。終わってみればサラリーマン応援歌的作品だったんだろうなという感じ。いかにも人気が出たら続編を作るような構成なんだけど、もう五年ほど前の作品で、二期の話も出てないようだからこれにて打ち止めかな…。

ウマ娘RTTT~#4

 なんかこの#4で最終回らしい。キャラを三人に絞って史実のオイシイところを映像化したようなので、ケリのつくところで終わってるし、勢いが鎮まらないうちに駆け抜けたって風なので、無理に間持たせエピソードで内容を薄めることもなかったし、こういう形にしたのは正解だったんだろうなという。
 ラストのステージはそれなりに見栄えはするんだけど、物語的には既にレースで勝つことが勝利報酬として十分機能しているので、正直この部分はなくてもよいのではと思ってしまった。別にキャラもアイドルになることが目的ではないでしょ…。