水星の魔女#14

 バトルロイヤル形式のエキシビション決闘で死人が出る話。おー切れ込んできたなー。貧困層が資本主義システムに戦いを挑んで殺される展開、まさに現在進行中の社会問題そのものって感じだよなー。
 seedシリーズやooも社会問題を扱ってはいたけど、あくまで意識高い系のキャラ萌えがメインで、社会問題に関してはそういう問題が世界のどこかにはあるんですよ…というスパイス程度だったので、ガンダムというビッグネームを使って、ガンダムのお約束を取り入れながらも、その実今までのガンダムとは一線を画して単なるポリコレでなく被抑圧者の叫びを取り上げてくれるの、なかなかライター陣がんばってるなという感じ。

MHH#3

 ヤクザが主人公夫婦のストーカーの会話がウソだったことで襲撃したがカラぶったという話。うーん、ハラハラドキドキはするんだけど、なるほど結構アナがあるわけね。ヒキの、対象者が死んでるのに探すのを手伝います…でヤクザの一人と組む展開になりそうで、なんか一気にウソ臭くなってきたという印象なのだけども、思い返してみればヤクザが対象者を見つけられず、主人公夫婦に突っかかる時点で、まぁだからこそ反社ということが言いたいのだろうけど、このこと自体がウソ臭かったと気づいた次第。ヤクザが夫婦にカチコミかけるまでに証拠とは言わないまでも確証に近いもの(夫婦から自白に近いもの)を引き出すとかしてなかった時点で負けというか、夫婦が証拠隠滅を完了した時点でトラッキング不可能だから、理屈でいえば夫婦の勝ち逃げが成功してたのが、ヤクザがしつこくこだわってるという流れにしてる。でもまぁそういう形にでもしないと話は続けられないワナ。
 あとは警察無能って描写かなぁ。これに関しては今回なんか気の毒のような感じがしてる。ヤクザが、見込み違いでも自分のメンツのために今までも一般人対象に人殺しを繰り返してた…ということのようなので、これ、警察が本気で捜査してたらもっと早いうちにあのヤクザは監視対象になってるハズなんで、物語を面白くするためにリアルの警察より無能な設定にしてるってところかな。
 主人公と工場長のような人との会話から察するに、どうやら主人公はなんの取り柄もない小市民ではなく、読者に隠してる特殊能力がありそう。なんか数話見てちょっとは冷静になれたのか、ストーリーテリングの手法でそうしてるけど、いろいろリアリティを逸脱してるんですよ…というところがわかってきたかな。