爆焔#2

 魔物が攻めてきて村人が対応して撃退したが村はめちゃくちゃになる話。なんというか、村のローカルルールがいつまでも続くと勘違いしてた、過疎が深刻化する前のムラの描写っぽく感じて、コメディとしての面白さもセンチメンタリズム的な懐かしさもごちゃまぜになった感じ。外から村の内部を見たらこんなん通用しないよ…と思ってしまうし、だからこそ排他的な村は忌避されて衰退したんだろうと思わせるものがあるんだけど、では地方を捨てて都市に流入した人たちが、ポリコレ棒を窮屈にも感じ、もともとコネのなかった都市部で日銭を稼ぐだけの決して豊かな生活をできているわけでもない現状を考えると、地方を捨てるという選択が、経済的にはもうそれ以外の選択肢はなかったとはいえ、果たして正しかったの?と言われたら、うーんという。
 どう考えても村人のほとんどが中二病的な悪ふざけをしてるとしかみえないんだけども、村なんて人もモノも情報も入ってこない退屈な土地なので、そりゃ日々を楽しむために少々の悪ノリのどこがアカンの?と言われたら、まぁそういう村のローカルルールなんてそういうものに立脚してたんだと思うし、今こういう構造を見せられるとなんかひたすら切ないというか。

防振り#11

 イベントラス前。なんかバトルシーンの連続で、報酬のメダルゲットというだけのストーリー的には単調なもので、いくらバトルシーンの迫力があっても、どうせ主人公側勝っちゃうんでしょってな予定調和なのでもうなんとも。今回はメンバーの組み換えが起きてパーティーがいろんなキャラの新しい組み合わせになっており、各々ちゃんとコンビネーションが上手くいってますよ…という部分には意味がないとは言わんのだけども、正直前回でいきなりピークが来て、テーマ的にはそれで終わっちゃいましたね…という感じ。この分だとお祭り騒ぎの熱狂で今クールは終了かな。

公爵邸#1

 韓国のweb小説のアニメ化。日本版のコミックローカライズもあって人気を得たらしい。一か月ほど前、なろうを大判で商業出版したコーナーで見かけたような気がしたので最近探してたんだけど見当たらなくて、今確認したら小説版の日本での出版はなし。アレ?、なんで見たような気がしてたんだろうか。アニメを視聴対象にしたのだって、その書店で見かけた記憶が決め手になってたんだけどな…。
 物語の大枠は今ドキの異世界転生なのだが、転生先が小説なのがちょっと珍しい。自分が知らないだけとは思うんだけど、この手の作品は劇中劇にあたるゲームが転生先か、そういう元ネタいっさいなしの架空の異世界だったりするのが大半で、小説というのが個人的には新鮮。こういう構造はむしろ二次創作に近くて、同人作家が版権モノのキャラを使ってスピンオフ作品を作る、そのキャラを主人公に小説をくみ上げるようなものだから、むしろ小説世界に転生するものがなんで今まではやらなかったのか不思議な感じではある。ただ、ゲーム世界に転生というのは、ゲームというものがプレーヤーの選択によってエンディングが変わる、つまり二度目の人生を自分の選択によってやり直すということにおいては相性がよく、小説は物語として筋が完結しているのだから、割と横車を押すような行為である。原作者が、この結末がベストと考えて発表しているストーリーを、読者が否定するようなものなのだから、今まで作られなかったのもわかるというか。
 #1を見た感じ。設定や詳細をだいぶ隠してるなという印象で、これがどう面白くなるのか正直よくわからんかった。むしろ読者にラノベのお約束を強制するようなところがあって、初回にしては乱暴な展開とも思ったというか。まぁそのうち面白くなるでしょとは思うんで、そのへんはのんびり追っかけていくつもり。