超余裕、あとからびっくりすること多いな

 うーん、ホント申し訳ないというしかないが、この作品もう視聴対象にする時点からかなりバカにしてたというか、かなり軽んじてた。で、今回の戦闘シーンで敵にそれなりの判断能力や実力をもたせてることを奇妙に感じ、それでもやっぱり展開や結論は今ドキのラノベではあるのだが、悶々としながら視聴したあとに連想したのは、これ、補給がしっかりしてる戦国自衛隊なんじゃね?ということ。で、戦国自衛隊をggってその勢いでこの作品もちょろっとggってみたのだが、原作者の海空りくというPNからして、もう戦国自衛隊読んでないわけ無いでしょと思うしかない。ちなみに半村良、1933年生まれの戦時下の日本を知ってる世代。



 で、この流れでかなり意外だったのは、この作品、自分てっきりなろう小説とばかり思っていたのに、最初っから商業小説として出版されてること。しかも2015年10月出版が最初だから、異世界転生モノがそこそこ流行ってた時期だし、もちろんアベが政権に復帰したあと。うーん、自分が編集ならなろうあたりで人気のあるものに目をつけて引っ張ってくるのが効率的だと思うし、わざわざ新しい企画として作家に異世界転生モノを書かせるの、レッドオーシャンに進出なのでちょっと怖くてできないと思う。出版はソフトバンク系列だから、角川なんかの大手老舗に比べると宣伝力は数段落ちるだろうし、とはいえそうであっても結局の所現段階で9巻と現在まで続いているのだから、その博打、大成功しているといってもいいわけで、ちょっと考え込ませられるものがある。それこそ掃いて捨てるほどある数々の異世界転生、先端技術移転モノの中から、わざわざこれを選んで講読している層がそれなりにいるというわけだ。


 で、今回個人的にピンときたのが、ギュスターヴの扱い。まぁ主人公側が一番ありえんでしょというのはそうなんだが、まぁそのへんはそこをNGにしちゃったら、この作品のプラットフォームが異世界転生モノであるという前提そのものを覆すので、いくら荒唐無稽と思ったとしても脇に置いとくとして、ギュスターヴ、戦いでもチートであるだけでなく、何度倒しても生き返るってあたりは、まぁそりゃアベそのものでしょというしかない。現実の日本政治だったらもう何度も政権が倒れているような不祥事を連発してもまだ居座ってる様子、ギュスターヴがいくら殺されても本人が死んだと認めなければいくらでも生き返るとか、もう「完 全 に 一致」。まぁギュスターヴを倒してもあとあとに親玉である皇帝が控えているから、むしろその皇帝こそがアベなんじゃね?とも思うが、フィンドルフ伯爵も、抽象度は高かったがこいつもやはりアベのメタファーだったことを考えると、要するにキャラを何度変えてもそこにアベの面影をまとわせるという構成なんだと思う。


 で、これは本筋とはズレることだが、今回戦国自衛隊の影響あるんじゃね?と思って、ふとメインキャラが全員高校生なのも割と筋が悪くないと思った。これ、年齢が30ぐらいに達するとおそらく読者的に活力が失われるというか、信憑性が低下するような気がする。自分が30ぐらいの頃を思い起こしてみても、大抵社会人として働いていると、組織の力で仕事に信頼性が持たせられてるって意識し始めるので、安定志向とはいわないまでも、個人がなにかやらかすという大望はなかなか抱けなくなる。それでも若いアントレプレナーあたりでわずかでも成功者が出てくるのは、もうそもそももとの家柄が違うし、そこそこ若い年齢の段階でパトロンとのコネができるわけで、その資本の範囲内での成功を目指しているってところ。いくら成功するといってもある分野の可能な範囲でしかないし、革命なんて全く頭の中にはない。それが高校生であれば夢が膨らむお年頃なのであって、誰もがそうであるわけでもないが、地平線のその先を目指す無謀さを持っている。まさに無限の可能性を信じてる年代。中二病は卒業してもそれなりに知識を得てくるから、子供が新しいおもちゃで遊びたがるように、獲得した知識を活かす実験場を求めているって段階。一言でいうと「若さ」そのもの。今ドキだと大学あたりは高校の学習内容の復習したり登校指導したり手厚い就職支援だったりするから、むしろ奴隷への馴化組織化してるんで、革命はもう高校生ぐらいの無謀さがなければもう誰も起こそうとは思わないんじゃね?。



 まぁ上述の通り、荒唐無稽なプラットフォームを使って勝負しても、それなりに支持者を得てるってことからして決してバカには出来ないし、自分も視聴して数話である程度悟ったように、その荒唐無稽なプラットフォームを使ってまで作者が語りたいことは何か?を探る視聴スタイルに切り替えると結構楽しめる。それにこれまた、何度も、他の作品、などでも言っているように、何より現実とのマッチングが頗る素晴らしいので、今、この瞬間に視聴しておくのが旬のものを楽しむ正しい流儀だと思う。


 しかし今回のサービスシーン、モロAVのエステサロンの風景でワロタ。


その他アニメ諸々

  • 慎重勇者 安定の面白さ
  • けもの うーん、つまらないわけでもないが、面白いというわけでもない。
  • 俺好き えー、本がだめになった顛末になんか仕掛けがあるのかと思ったら全然なし。教育番組っぽくて萎え。
  • さいころ これも説教っぽくて今一。今までの出来からするとハズレ回なのかな。
  • サイコ3 ますますキャラの相関関係寄りに。
  • 暗殺 やっぱり雰囲気アニメ。
  • 司書 コインや魔法が介在する契約は☓、髪飾りや血判のシーンは○。
  • ちはや やっぱ勢い途切れない
  • ZX 益々萌えアニメっぽくなってドラマ部分がグダグダ
  • 神田川 しっとりした雰囲気が個人的にはよかった。なぜか雑破業脚本ではなかった。
  • のうきん 物語自体は相変わらずヌルいんだけど、不思議と悪いものとは感じない。
  • トクナナ 忍者誘拐されるがめでたく救出。忍者とは?。種族の特徴どこいった?。
  • ライフル 試験乗り切る回。全国大会を控えてのインターミッション。極々フツー。