友崎2#1

 リア充を目指してヒロインに教えを乞うてる主人公のその後。なんか驚くほど前回視聴した時より冷めた目で視聴してた。リア充・非リアという差別ができている時点でもう世間(いちおう彼らの属する共同体では)が分断されているし、非リアからリア充に脱却するということによって主人公がその差別構造を強化することになってしまう…ということに、まぁ若者だから気づかないんだよなーといった風。そういう差別構造ができているという状態で下位カーストから上位カーストに抜け出たいというのはわかるし、今更その差別構造を破壊できるはずもないので仕方がないとは思うけど、少なくとも「リア充を目指すことは非リアであった現在進行中の彼自身を否定すること」であって、別に以前の彼は周囲のリア充にとってダサい存在ではあっても、別にその周囲に迷惑をかけていたわけではないから、個人的にはリア充・非リアに分断する社会の枠組みから超越することの方が大事だと思うんだけどね…。資本主義的に望まれる消費者像にも近づいてるしどんどんそういう個人としての自分を否定する構造に自ら絡めとられていってるのは愚かやなーと思わなくもないんだけど、そういう資本主義的構造から抜け出て一人で生きていくことがムリなのはまぁ仕方のないことで、しかし「搾取されるのがいやだから搾取する側の人間になる」とか、ちょっと寂しい限りだよなーと思ってしまう今日この頃。
 なんか今回の話もクラスの中の非リアが困っているのを助ける…みたいな流れのようだけど、主人公も非リアをたすっけて特区を積んでリア充への階段を一歩駆け上り非リアも救われて、スクールカースト下にあるあのクラスも居心地がよくなってメデタシメデタシになるのだろうが、そういう話を2期も続けて、アニメ版の最後でなんかそういうリア充を目指したことによるしっぺ返しの展開とかないかなーとか思うんだけど、どうなるんだろ?。俺ガイルは、あれ自分が出世するために上級貴族の娘を射止めようとする平安貴族のような構造だったから、まぁラストで結ばれたけど結局お互いを道具として利用しあう関係なんだよなーみたいなシニカルな構造が見えたから面白いと思ったけど、この作品がそういうレベルに達するかどうか。というか、原作があるんだから今回アニメ化される範囲はもうすでに公開済みなんだよなー。