新米錬金#11

 サラマンダー退治を決意して攻撃を完遂するの巻。うーん、こんなにダメダメになるとはおもわんかった。それなりのエクスキューズはしてるけど、あんなになんかあったら逃げろと誰もが言ってるのに、最後の最後まで(退却するタイミングはいくらでもあったのに)不退転の決意で向き合ってたし、もうがなんかあったら逃げろを誰もが、何度も他人に念押ししてた本人ですら守らないというwww。
 結局アニメシリーズのクライマックスとしてなにかどでかいイベントをぶちあげなければならないこと、準備を万端にして予定通り難なく倒したら物語が盛り上がらないこと、そのために何らかの瑕疵を作る必要があること、主人公達が持てる力より大きな力を発揮してクライマックスを盛り上げることとか、まぁこういう展開にした理由は確かにわかるんだけど、アカンやろという感じ。
 いちおう溶岩トカゲが増殖して様子が変わってること、攻撃を始める前にサラマンダーが想定より強いということ、必殺の一撃が利かないと気を失う前にわかっていたことなど、やるべき警戒とか、自分たちが準備したリソースでは敵わないと判断出来て撤退できるタイミングがあったわけで、数字を計算したらいくらでも理性的な判断ができるはずなんだけど、それを放り投げたら経営術にはならんでしょ…。
 経済の由来が経世済民というように、経営も決して個人としての富を蓄積するって意味だけじゃなくてそれを通じて人を支え合う社会を回していくこと…ぐらいの意味付けがあってもよいと思うが、それを寄宿者の実家の借金返済という大義名分を掲げていながら、こんな見通しの甘い博打をエピソードに据えてなにやってんだよ…という感じ。もともと魔法に関しては特にコスト計算をしっかりやってるわけでもなかったから、カネ勘定もできない、人助けという理念(の割に他人の借金なんて関わりたくないといわせてたし)に先の見通しが甘い計画準備で、イヤボーンが発揮しなかったら全滅だったのを気合で乗り切ってよかったね…というのではなぁ。
 今回の話でも、次善の策ぐらい用意させて、それでも敵に裏をかかれて、あーたしかにそれはちょっと想像できんわぐらいの展開にしてそこでデウスエクスマキナでも十分話は整うと思うんだけど、なんでそうしなかったのか。お師匠さんもそこは見通しの甘さを叱るべきで、グッじゃねーんだよと。まぁ叱るのは次回あたりあるかもしれんが。
 店子の借金問題という、小さいとはいえ領民全体の運命を左右するだけでなく、火山噴火の可能性まで示して村全体が崩壊する危機まで付け加えていたから、その重責のために経験の浅い主人公の判断が鈍った…というエクスキューズもできないわけではないけど、それにしてもなぁ。今回は乗り切ったけどまだまだ未熟だからこの村でもっと頑張れ…と次につながらないわけでもないし、個人的には最初っからもっとのんびりやってもよさそうなのに、特に今回茶番以下のシナリオでちょっと萎え萎えだよ。

ふうこいアニメ#10

 主人公とヒロインが狭いところで発情してしまう話。うーん、相変わらずエロアニメ。

 正直なところ、ヒロイン、このバイトで一緒に働いてるのにイケメン君に対してモーションをかけずに逆に主人公に激甘え。まだイケメン君にとってヒロインはアウトオブ眼中ってことはヒロインに伝わってないと思うんだけど、主人公と幼馴染が砂遊びしてるのにぷんすこだし、もうヒロインの心は主人公でいっぱいといったところか。自分、最初のうちはイケメン君と幼馴染をくっつけて、主人公とヒロインとのカップルの2×2の四角関係を描くのだと予想してたから、あんまりイケメン君とヒロインに目があるようにも描かなかったし、幼馴染も主人公一筋で確定っぽいし、OP動画にあるとおり、もう主人公とヒロイン&幼馴染の構図が軸で、あとはほぼお飾りという構図に固定してきた感じ。
 しかしなんだな、ドラマ部分は相変わらず下半身に訴えかけて読者をやきもきさせる部分についてはまぁよくできてるというか、気持ちの揺れ動きとか割と生々しくて、これうまいなとは思うんだけど、ここに至ってさらに面白いと思うのが、ヒロインは見かけによらず良妻賢母で、ときどき拗ねながらもそれは意図してかそうでないかは別にしても主人公を引きずり込むための仕草であって、関係性が一時的に悪化してもそれを後に引きずらないから、これ、よーできた嫁だわ…と感じ入る。主人公は主人公で、萌えアニメによくある、「ヒロインに好かれるのはそれなりに理由がある」という、どこか人格者だったり、相手のすべてを受け入れる包容力を持たせたりするもんだけど、そういうのが一切なく、節度は持っているがごくごくフツーの高校生という造形で、読者が感情移入しやすい受け皿になってる。で、絶妙なのが幼馴染で、主人公とヒロインが生活経験を積み重ねながら夫婦相和すという理想の、とはいっても現代的要素も含めて二人三脚的な家庭を築いているのに対し、幼馴染はそういうのを積み重ねることなく恋愛脳で火遊びを楽しんでる感じに見えること。ヒロインがいかにも頭悪そうな不真面目ギャルという風に見せておきながら、その実甘え上手で旦那の操縦もうまい尽くすタイプの嫁で、幼馴染は押しが弱そうなマジメちゃんかと思いきや、やってることは男を奪い取ろうとするドロボウ猫のように見えること。もちろん家庭生活は実習であって、法律上結婚してるわけではないから、関係性は未確定で主人公争奪戦大いに結構ではあるんだけど、昼ドラによくあるような不倫を想起させる仕立てなのもなかなか小憎らしい。
 今回水着シーンも温泉(入浴)シーンもあって、構成上は次回がクライマックスのような気はするが、この終盤極まったタイミングでこれだけお色気話をもってくるのも珍しい。
 イケメン君側は物語に必要分だけ登場させてるけど、こっち側は主人公の友人、ヒロインの友人、幼馴染の友人と大盤振る舞い。特に赤毛ショートが優遇されてるのは個人的に嬉しい…。
 しかしなんだな、幼馴染がドロボウ猫というのも、前回のパフェか何だかの盛り付けの際はアレ、亀頭を膣口にあてがわせてそのままグッと膣奥に挿入させたら射精してしまって中出しされた精液を掻きとる暗喩だし、今回の砂遊びのトンネルもチンポをゆっくり入れさせて膣奥に誘導するという暗喩になっていて、いちおう衆目下で実際にパフェの盛り付けや砂遊びをやっているように描いてはいるんだけど、この描写自体が実は陰に隠れて二人がセックスしてることの「言い換え」という風に考えられなくもないというか。逆にヒロインとはそういう実際の性行為を想起させるセリフは今までなく、いろいろ主人公に思わせぶりというか、実際にはお誘いしていても、ちゃんと寸前で行為には及びませんでしたという描写しかなかったと思うので、ヒロインちゃんとはもうそれは正真正銘プラトニックな関係であるということが示されているというのも、これまた小憎らしいというか。