ヤマノススメ4#9
主人公がゆるふわ中学生と父親と渓流釣りに行く/黒髪ツインテの家族全員と鎌倉に行くの二題。いやぁ、初回あまりにクォリティが高いからこれが継続すんの?と疑問に思ってたのだけども、この分だと1クールこの勢いで突っ切っちゃうねぇ。ほんと前の3クールとは別の作品と思うほど作り込まれてる感じ。いちおう2つのエピソードは誰かの家族と、メインキャラがペアで組み合わされていて、なんか人生訓みたいなものも提示されていたけど、やはり関係性が気になる。まぁいろいろ切り口はあるんだけど、渓流釣りで気になったのはコレ。
- 父親が渓流釣りに娘を誘うんだけども、
- 娘本人は全然乗り気じゃなくて、
- 反応したのはゆるふわちゃん
- 父親は娘は当然行くものと考えてはいたんだろうけど、ゆるふわちゃんも誘う。
- ゆるふわちゃん、主人公に向いて楽しみだと述べる
という流れなのだけども、これ、父親が単身赴任で娘との時間を捻出したのに娘は嫌がり…という雰囲気を、ゆるふわちゃんが仲を取り持つという形になってる。で、今回面白かったのは、このゆるふわちゃん、画像での一連の流れでほぼ主人公の方を向いてなかったこと。フツーのアニメ(漫画)だと、ここで父親と娘の雰囲気を窺うようなカットを入れたりするんだけども、それがない。もちろんゆるふわちゃんに仲を取り持つということは念頭になく純粋に渓流釣りに興味を持ったと考えてもいいんだけども、仲を取り持つそぶりをこれはわざと描かなかった(おそらく原作がそうなってるのだと思われるが未確認)と考えるべきで、そうすることで視聴者に可能性の幅を広げてると考えられる。自分の感覚だと、嫌がってる友人を差し置いて自分の興味を優先させて乗り気になる…というのは日本の慣習ではずうずうしいとみなされるわけで、その辺踏まえてゆるふわちゃんは気遣いをしたと解釈してるのだけども、余計な表情をつけないことで、彼女の利発さと思い遣りを同時に描くことができるという。
繰り返しにはなるんけども、アニメーションだから動きをつけるというのではなく、描かないことこそが表現の幅を広げるってわけで、やっぱ、アレこの作品こんなだったっけ?と改めて感心させられるというそういう回だった。
忍の一時#9
甲賀衆の伊賀侵攻、撃退されたけど痛み分け…というお話。なんか雑というか強引というか、物語をこう進めたいからキャラを強引に動かしました…というのがどうにも引っかかるのだけども、まぁこの作品、メインは主人公の成長物語だとは思うんでこうするしかないだろうなという感じ。急変する事態に人はどう対応し、決断して行動に出るか…という点においては、まだカタルシスは先だけど物語としてのクライマックスにいよいよ差し掛かってきてる。なんのかんのいってやはり注目作かなぁ。
チェンソーマン#8
いろいろ勢至の不明なキャラは多数いるけど、大規模な整理を行ってきたという。なんか敵味方、彼我の関係が断定的で容赦ないなという感じで新鮮。普通バトルシーンだとシーソーゲームにして視聴者をハラハラさせたりするんだけど、勿体つけて時間稼ぎしてるだけなんで、ここまでスッキリ描いてくれると清々しい。前回打ち上げの飲み会でいろいろ屈託や躊躇があるものの仲間意識を強調してた回だったからそこからの急転回も思い切ったなという。
なんか上記三作品視聴して、
なかなか濃密な時間だった。今期割と当たりの作品が多いように感じてるけど、一週間の中でも当たり曜日なんじゃネェの?と思うぐらい。まぁ自分の取捨選択が悪いだけなんだけど、金→土は空白曜日だし、逆に土→日は作品数猛ラッシュというバランスの悪さ。