忍の一時#5

 殺された甲賀の頭領の理想とかそんなの。下請けいじめをしてる甲賀の極秘開発とか、昨日や今日から始めたワケでもないだろうし、頭領含めていろいろ因縁がある模様。忍者としての覚悟の無い主人公はともかく、キャラ同士の会話は基本本当のことを言ってるかどうかわからんのでまだまだ様子見。ただ、主人公と甲賀赤毛は今後マブダチとか共闘する展開になるんだろうなとかぼんやり思ってた。

ヤマノススメ4#5

 登山部に誘われるが…と、母親と一緒に武甲山に登るの巻。登山部、ランニング程度だったら軽いもんだよねーと思ってたら砂を背負って階段の上り下りとか、自分の知ってる登山部だったというwww。高校の部活としてはマイナーだし、そもそも登山部のある高校なんて極小なのでアレだが、インターハイがあること自体は知ってたという。
 武甲山下山の折、母親が予備の水を主人公に渡すのだけども、どう考えてもあれ、母親が自分で持って登ってたということだよな…。ED映像見るまでもなく、あの母親が主人公のことを考えてそれはそれは手にかけて育ててることがよくわかるエピソード。親の心子知らずで主人公がぶーたれるのもあるある~って感じ。自分もそうだったよなと歳とってから分かるので、この話が主人公を中心として半径5メートル以内のちっぽけな話ではなく、周囲のキャラクターだとか、社会全体を重層的に描いてるのが分かって、なんてことのない描写でもしみじみとさせられる。

チェンソーマン#1~4

 人気作のアニメ化。ようやく話題の作品に手をつけてみた。ジャンプ系ということでどうにも躊躇を覚えてしまうというか。で、パッと見呪術廻戦に似てるなと思ったら、製作が同じMappa
 主人公は底辺層そのものだし、いきなり#1でラスボスらしき敵を倒してしまって今後大丈夫か?と思ったら、全12話の予定らしいし、#2以降ミッションの再設定をして、単なる余生をトラブルシュートでごまかすってわけでもなくった、それなりに楽しめる。このぶんだと「ぼくのかんがえたさいきょうの呪術ワールド」みたいなものが見せられる心配もなさそう。LEDではない信号機、ブラウン管のTV受像機、でもプッシュ式の緑電話と’80年代ではなさそうだから’90年代かと思ってたのだが、Wikipediaを確認すると設定は1997年ということで、そこそこあたりかなという。
 しかし、やっぱりこの話、結論は#1で示されてるというか、特権階級のいうことを諾々と受け入れても貧民に対する搾取は止められず、結局返り討ちにしないと問題の解決はしないってのはアベ暗殺で明らかになったことで、おそらくアニメ化したというのも、実際にアベ暗殺を見てから決めたハズはないのだが、ただ、長期政権を経てたどり着いた結論ではあると思うので、それがタイミングよく現在の日本にしっくりくる形でのアニメ一般公開になったというところだろうか。
 #2以降、もうある意味志を果たした主人公が抑圧されていた事故を解放するためのミッションではなく、どういうミッションを再設定するのかちょっと興味があったのだが、とりあえず当面の目標がアレ。で、そのミッションはおそらく読者にくっだらねぇーと思わせて、実はそのくっだらねーこと自体が彼にとっては断絶させられていたことで、一般人にとってはとるに足らないことであっても…という構造だし、周囲の崇高な目的とやらは、彼自身の中ではもう#1で達成されていることなのであって、むしろ主人公こそが彼をバカにする周囲に比べて「一皮むけた」存在になっているという転倒。で、その転倒自身は魔人の猫救出のこの最新話ミッションでいちおう示唆されているという。
 構造もよく練られてるし、カタルシスも得られて、主張がバカリベのような机上の空論ではなく、泥をすするような思いをしてる庶民に野性の荒々しい、どちらかといえば地に足の着いたようなものなので、全然悪くもないし、なるほどこれが支持されるのもわかるわーって感じなのだけど、個人的にはなんか面白いというレベルではないって感じ。退屈はしないしそれなりに楽しんでいて、決してダメだってわけではないんだけど、荒々しい割には整い過ぎてるというか、出来の悪いなろう系よりはマシだけど、商業作品の中でもそんなに飛びぬけてるかというとそれほどでもないかなぁという。