サマレン#25
書き換わった世界その後。本当にヒロインも死んでなかったのだが、主人公の両親も死んでなかったのにちょっと驚いた…というかそうだよな。なので、ヒロイン宅に貰われてるという設定もなしになり、血のつながりはないけど兄妹だから…という縛りもなし。ループすれば元の世界が書き換わるという設定がそのまま反映された形だが、いちおう「繰り返すもの」に対しては記憶が残るというのがミソとなって感動ポイントになってる。今までの話が一切なかったら、今回のストーリーで作家先生との絡みがない平凡な帰省の1シーンになるだけの話が、それなりに感動するシーンの連続になるから、これは不断の努力によってその平凡な日常が守られたというものであり、いくら後半グダグダだったからといってもちゃんと今までの話が無駄ではなかったということになっている。死んだヒロインがこの世界にちゃんと人間として戻ってきたのだから、おかえりというべきは主人公の方だとも思ってしまうんで、違和感がありはしたのだけども、別にこの話の最初はヒロインの葬式に主人公が出席しに帰ってくるという流れだったから、この話は「ヒロインが主人公を呼び寄せて、自分自身を生き返らせるために奮闘させた」というヒロイン主体の話にもなっているから、一仕事やり遂げた主人公におかえりと声をかけるのはまぁ別におかしくもないかなという。気になる点はいろいろあるけど、ストーリーの大枠では特に致命的にダメってこともないと思うしそのへん原作がそこそこ人気があったというのもわかる。
しかしまぁ、正直なところ、個人的にループものが受け付けなくなってる体なのと、とにかく2クール目以降がどうにもダラダラして見てて辛かった。この作品はラストを見ても明らかなように、ボーイミーツガールの要素が強いので、むしろ後半こそがヒロインとの個人的なつながりを強固にするために必要だったのは分かるんで、彼らがそこで何度も挫折する展開なのも納得ではあるんだが、それがループであるということがどうしても引っかかってたのでこれはもう滑稽に感じてしまうのを自分ではどうしようもない感じ。この部分がループ構造じゃなかったら評価もかなり違うんだけどな…。舞台が孤島だし、行動範囲が制限されていて閉鎖環境なので多彩な選択肢は用意できずループを採用するのは仕方がないとは思うんだけども。