かのかり#20

 正ヒロインとのレンタルデートをねっちりとの回。高校生だったらこういうデート…みたいな流れで、関係性は今までのおさらいや状況説明みたいな。あんまりストーリーを進めるってよりは、デートの詳細を描くのに注力してた。男側の心境のいろんな変化が描けていてこれは読者の共感を得るとかそういう効果を期待してるのかなとかそんなの。
 これはこれで楽しめるけど、個人的にはもうちょっと現代の若者が置かれた厳しい状況ってのを見たいかなとか。三角関係とかで女が入れ替わり立ち代わりってのもなんかオーソドックスすぎてなんとも。

サマレン#19

 正ヒロイン(おそらく)亡きあとのループ再開で、主人公側かなりビハインドの巻。うーん、やっぱりこの作品に対するイメージはあんまり変わらなくて、個々の要素はそれなりに面白いのにループに頼ってダメにしてるって感じ。今回も小説家と中ボスの対決見どころですよ~でのヒキだったのだが、結局もうおそらくループできないから(小説家はそれを知らないのではあるが)今から本気出すよ!にしか見えなくて、なんか興醒め。まぁ結局のところ、ループも含めて、つまり、ループ回数が決まっていて、それを超えたら本当にジ・エンドなのだから、ジ・エンドが本当の死であり、それまでのループ回数は死でも何でもないと考えたら、それはそれでアリなのかもしれないんだけども、それやっちゃうと、ジ・エンドまでの死が軽くなっちゃうからなぁ。
 他の作品の場合、やり直したら失敗した後の話を後に繋げていくのだけども、この作品の場合、今のところ祭りの夜の惨劇が最後尾にあって、それまでの過程をやり直してるだけなので袋小路感はあるし、紙芝居ゲーの本領である、普通の物語だと表しか見えないけど、ループものだと物事の表だけでなく裏も見えるって利点もあるのだけども、そういうのもないしで、そのへんの取捨選択がこの作品のオリジナリティなのだとは思うが、現実社会とのリンクとか読者との共感性もあまり多いようには見えないからそのへんも苦しいかな。
 正直なところ問題はほぼすべてループものに起因するので、クソミソにけなすのは本意ではないが、そんなに最近の読者はループものをいいと思って支持してるんだろうか?。やるにしても一回か二回で、何回もやるとシラケるってのがあるんだが、そうはいっても一回二回容認するんだったら、あと何回やっても容認されるデショとなるのは仕方がないし、そうでないとループものというジャンルにもならないワケで。
 やはり「死」を扱って衝撃を与えたいし、でも死んだらそこで話は終わるから、死をなかったことにするためにループものにする必要があるのであって、でもそうしちゃったら死は軽くなるんじゃね?という話にはなる。原作者も本当にループものにしたかったのかどうか聞いてみたい気はする。

プリマドール#7

 オーナー不在中、なにやら店を荒らそうとする侵入者を招き入れてしまう話。今回はあまり含意なく、そのままの意味というか、今後の展開における伏線張りみたいな流れのように感じた。まぁみんなが寝静まってるところにやってきて、もう閉店か…はいくらなんでもないだろ…ではあるのだけども、話の雰囲気的にそう違和感ないのもなんかオカシかった。しかし、伴奏ナシだと素の歌唱力が出るので、自分としては別に本職の歌が聴きたいとかそんなではないから十分だと思うんだが、本人身悶えするほど恥ずかしがってるだろうな…。円盤になって永久保存されるんだし。