異世界薬局#7

 異端審問官の攻撃をやり過ごし、あまつさえ怪我を外科手術で助けて宗教のお墨付きを得る話。やっぱり宗教観は西欧をモデルとしてるっぽいが、魔法攻撃とかやっちゃってええんか?、それ悪魔の仕業なのでは?という気がしないでもない。神やキリストは人々を救済するのであって、攻撃は理念上禁じられてるハズなので、だからあちらのRPGではクレリックだの僧侶は人を傷つけるのが本分であるような剣や槍などの武器も、攻撃魔法も使わないってそういう仕組みだったと思うが。ただ、今回の、本人が神で光り輝く存在だからこそ影がないというエクスキューズは割と感心した。
 まぁ手術代や天蓋、手術道具や麻酔薬などあいかわらず魔法でポンポン出すのな…とは思ったのだが、動物でやっただけとはいえ外科手術を主人公自ら執り行うところは、そうそう、そういうのが見たかったんだよという感じ。魔法とかそういう便利なギミックに頼るんじゃなく、純粋に自分の知識やスキルを駆使してという部分よね。全体的なシナリオはまぁほぼご都合主義だしそのへん特に評価できるというほどのもんでもないのだが、せっかく理念を語るんだったら、他人のふんどしで偉そうに処置するんじゃなくて、やはり自分の才覚や覚悟を示して欲しい、そういう部分があってこそだよなーという。

ルミナス#7

 町ごと疎開した新天地に巡業に出かけるが…の巻。まさかストパン初期メインキャラに繋がるとは思わんかった。大分間が開いたからなのかな?、ソ連キャラって一人しかいないし、娘がウィッチやってますとかいったらもう一人しか該当するキャラはいないというのに、種明かしがあるまで思いつきもしなかった。
 被災して町ごと疎開って、まんま東北大震災を彷彿とさせるが、あんまりその要素が込められてるとは感じなかったなぁ。陰鬱な気分になりがちだからこそ巡業で気晴らしとか歓迎されそうなもんだけど、戦時だし復興の真っ最中に歌舞音曲に浮かれてる場合でもないだろという気持ちもわかる。これが戦いの最前線だと慰問団は大人気だったりするんだけどな…。
 敵の居場所を知らせる山場のシーンは個人的にはどうでもよくて、それまでの〆っぽい話が妙に心に沁みる感じはした。帝国主義真っ盛りの中でわざわざ自滅戦争を吹っかけて見事見苦しく返り討ちに遭ったWWⅡはともかく、今の日本も高度成長期を過ぎて、なぜか政官財の為政者が目先の欲に目がくらんで日本の技術力や経済力を自ら破壊し、資本主義下での世界経済戦争での第二の自滅敗戦が世の中を覆ってる最中なので、ゲストキャラの夫婦になんか陰鬱な気分が蔓延して何事もやる気が起きないってのも、この時代の空気を表現してるんだろうなとかそんな感じ。