ルミナス#5

 イタリアの貴族?皇族娘とアメリカの田舎娘の担当回。んーなんだろ?、今までの話とちょっと毛色が違うというか、むしろ今までのストパンのようにキャラの担当回形式になって感じ。自分のアイデンティティとか、補助的仕事にも意味はあるとかそんな感じなのかな?。今となっては若者の憧れのキラキラした職業にアイドルはなってしまってるけど、この世界設定だとあんまり人気職って立ち位置ではなさそうで、なにかと隠そうとするわけなんだけど、前線で戦うことがメインというのもまぁ時代らしいといっちゃぁらしい。逆に軍人だと人殺しという要素がクローズアップしてて、なにかと叩かれやすい職業にはなっているわな。
 ただ、これがサラリーマン応援歌的という側面で見ると、もう何十年も前に成果主義が持て囃され、結局直接的な成果の出やすい部署に配属されてそこでバンバンカネを稼ぐことこそが至上みたいになって、もうそういう志向の人から見ると補助的役割の部署は軽蔑すべきものぐらいの立ち位置になってしまってる感じはする。今ドキの若者が、恥ずかしげもなく退職エントリを書き上げてふんぞり返ってるわけだが、結局のところ「こんな仕事は自分にふさわしくない」とかなんとか思っちゃって、それで大企業であっても足蹴にしたりしてるのを見ると、なかなか世の中も変わったなぁという気はする。結局ね、そういうのは経営層が自分の企業の売り上げが少しも伸びなくても、労働者の賃金を削ってそれで利益が出たように見せかけてるのと一緒で、ゴーンみたいに人の懐に手をツッコんで利益を上げたから、だから自分の役員報酬を上げて何を土地狂ったか自分の結婚式をベルサイユ宮殿で行う贅沢三昧だったわけで、そういう退職エントリを書く若者のやってることは、結局のところ日本全体でいえば、低賃金の職業をさらに低賃金にして、それで奪ったカネを自分の給料に振り替えているのと構造上は変わらないのであって、そういうのは別に企業内での花形部署と補助的部署の関係性も一緒で、これバブル崩壊直後からその傾向が酷くなってるよねと。そりゃバカにされてちゃ人前で堂々とするのも憚られると思うのも仕方がなくって、なんか世の中切なくなってるなぁとかそんな感じ。
 今回のメガネの父ちゃんも、別にケチをつけるってほどでもないんだけど、娘がお姫様だといってもおそらく継承順位は低いだろうから、彼女のコンプレックスを昔から見抜いていて、それで見守ってたんじゃネーノ?という想像をするぐらいの穏やかさではあったという。

かのかり#14~17

 主人公が正ヒロインをメインとしても、いろんなヒロインたちとの間で揺れ動く展開。んー、正直よくわからんといったところ。話の展開が見えないからダメだってんじゃなくて、おそらく主人公と正ヒロインは最終的にくっつくんじゃないかとは思っていて、ではそれまでの過程で何を伝えたいのかまだ隠してるんかなという気がしたりしなかったり。いろんなヒロインとドキドキ展開になるのはまぁそれなりに引き付けられはするんだけど、正直この作品ではどーでもよくて、今んとこ主人公と正ヒロインの関係性は落語の昔話にも出てきそうな、花魁と、カネもないのにタニマチになろうとしてる若者って感じで、でもそれもおそらく本質ではなさそう。
 正ヒロインは生い立ちも明らかになって、なんやろ?、大学にまで行って、それで女優になった姿を祖母に見せたいとか言ってたのだけども、結局芸能界もコネなんだよというシビアな現実を見せてきて、おおーっとも思ったんだけど、そのためにバイトも入れてそれでは大学なんのために行ってんのとも思うし、ではもう夢なんか追いかけてる場合じゃないだろうとも思うのだが、まさか読者に夢を追いかけろみたいな主張をしたいのだとも思えんしなぁ。コロナで軒並み舞台俳優が食いつめてたけど、さすがにこの作品、前からのストーリーでまさかコロナでそこまで行き着くとも思ってなかったとは思うんだけど、別に夢を追いかけるという例の一つが俳優であって、コロナの影響とかそのへんもどうでもいい感じ。
 ただ、レンタル彼女とか、パパ活のように体の売り買いがもうズッポシグレーゾーンに入っていきそうなその一歩手前であって、今だと大学の学費を稼ぐためにバイトのかけ持ちだのホステスだのが話題になるこの時代に、学費を稼いで大学卒業資格を得て、少しでも条件のいい就職先を目指すというならともかく女優なので、そのへんよな。
 前期はそれほどまでとは思ってなかったのだが、こう思い出したように祖母の世代を出してくるところがこの作品の面白いところで、こう、なんていったらいいか、今ドキの托卵親のように、後先考えずに結婚して子供を作って、子育てがツラいから「子供は社会で育てるべき」といっちゃうような無責任な親とは違う時代の人たちなのよね。自分たちが大人になるときに、まだ日本がそれほど豊かではなかったから大人になるにも自分の夢がどうだの言ってられなかったろうし、企業が家族を育てるだけの給料を出してくれてるところが多かったから子育ても母親が責任もってやり、自分が大人になる際のことを考えて学校に文句を言ったりもせず、欲しいものをやたら買い与えるってこともできず、それをやるなら自分のやりたいことを我慢して子供に与えるってことをしてたわけで、そういう親たちが幼少期から自分の子供、この場合は正ヒロインの祖母は性格を把握して、なんのかんのいってその子供の性格が子供自身の何らかの人生の岐路だとか選択に大いに影響を与えることをずっと見てきて、子供の良い部分も心配な部分も全部把握したうえで、それでその子供の将来を心配してるわけだ。なので、正ヒロインが俳優になって祖母を喜ばせたいとか言ってはいるんだけど、祖母が実際にそのような場面に出くわせばそれはそれで喜びはするんだろうけど、それはヒロインが夢をかなえたことに対して微笑ましく思うのであって、俳優になれたとかそういうところでよろこんだりはしないんじゃないだろうかという気はする。むしろなるのが難しい俳優を目指すこと自体は大いに心配してると思われるわけで、だからこそあの祖母は主人公に娘を頼むとか言ってたんだろうなとかそんな感じ。
 でもって主人公の造形もよく考えられていて、今ドキの大学生にしては恋愛沙汰で舞い上がって、バイトしたカネは推しに注ぎ込むって、平均的に言ってもバカの部類なんだけど、底抜けにダメかといわれたらそういうワケでもなくって、まぁ一歩間違えばだれでもああなる可能性はあるって感じで、そのへん読者にとってみたらメンタリティ的には共感を持てる部分はかなりあるんだけど、あそこまでバカじゃないと思わせて、もし自分だったらどうするかを考えさせる木偶人形としてはなかなかのもの。男だったら美少女に何人も言い寄られたらそりゃ頭がオカシクなるのも当然で、かといって人の道を踏み外してるかといわれたら、別に借金をしてるわけでもないし、博打に手を染めてるわけでも犯罪傾向があるわけでもない。倫理感も一般人そのもので、まぁ男だったら女に言い寄られたら悪い気はせんぐらいの性分はあるだろうけど、そんなのあの正ヒロインの祖母にとってみたら自分の夫で経験済みだろうし、それを承知の上で、主人公そんなに悪い人間じゃないよと見抜いたうえで娘を頼むといわせてるのは、それなりに地に足の着いた話になってるんじゃネーノという感じ。
 ただ、現段階で、厳しい世の中を生き抜くためにどうしなきゃなんないのかとか、大上段に振りかぶったテーマはあまり見えてこないので、そのへんどう着地させるつもりなんかなといったところ。


異世界薬局#4

 エンプレスの結核が治り、主人公が勅許を得て薬局を開業する話。結核の治療にそれなりに時間をかけてたけど、やっぱ早すぎる。自分の認識だとよっぽどの天才でない限り、一つの病気を克服するまでには、近代科学の力をもってしても一人の科学者が人生のテーマとして取り組んでそれでなんとか解決するという歴史を長い間辿ってきたので、主人公はその知識をチョイと拝借するだけではあるのだけども、やっぱり安易なのではと思ってしまう。
 なんのかんのいって、あの世界で現実に存在する難病奇病を主人公の「魔法」で治療して俺TUEEE展開なのだろうから、物語の構造が分かった段階で目くじら立てても仕方がないのかねぇ。今だと医者というか病院がアタリマエに治してくれるから、昔は難病だった病気も患者は有難味も感じずにスルーしちゃって、現代医学でも治療が困難な病気でも、治せないといとも簡単に医者を非難してしまう、そういう現代人というかモンペに、現代医学の有難味を啓蒙するとかそういう感じ?。


水着ヨハンナ、仲良しシナリオ読んだ。

 なんかめっちゃ可愛かった該当シーンは動くので、一枚しかなくてバラエティには欠けるんだけども、さすがに宣伝に使われるだけのことはあるといったところ。まぁ散々見慣れてはいるのだけども、一挙に進化させずちょっと時間を置いていたから、ようやく見られた…という達成感もあったという。
 無理矢理の方の絵も整っていて、シナリオも悲痛な気分にはなるんだけどなかなかといったところ。仲良しのほうは絵も演技もシナリオもなんかバランスがいいというか、タイトルのとおり可愛かったし、これ個人的には実用になるのではという感想。

 シナリオ部分、特に目新しい部分があるというわけでもなく、むしろ昔ながらの控えめな女って感じで使い古されたエピソードのように思うんだけど、この湿っぽさがたまらん感じ。