薔薇王#21

 庶民に支持される主人公の姿を描きながら、反乱の狼煙が上がる話。うーん、いわゆる滅びの美学って観点もあって、これでいけないってわけではないんだけど、なんか先が見えてしまって何かこの物語から風情というものがあまり感じられなかった。メガネ君もなんで反乱を起こしたのか、あの理由では主人公の幼少時からの従者との対比であんまり説得性が無い。わかっているけどやめられない…という歴史的必然性も感じられなくてすれ違いどころかひたすら愚かな人たちのように思えるが、それが本意なのかな…。

このヒーラー#9

 メデューサとドリュイアドにイジられる話。マシンガントークで畳みかけるような勢いはないんだけど、ギャグとして悪くないなと思いながら視聴してた。劇的に評価が爆上がりってわけではないんだけど、初期の頃はギャグとして微妙だな…と思っていたから、なんかじわじわ来る感じ。でもおそらく読み捨て上等で、番組が終わったら忘れてしまうんだろうな…。

サマレン#8

 死んだはずの正ヒロインが、敵であるはずのカゲなのに仲間として受け入れられていく話。感情のぶつかり合いだとか、敵味方の入り交じる形とか、物語として熱いし出来が良いのに、自分の中でどうしても「どうせこれもループするんだろ」というのが沸き上がる残念さ。話として今回滅茶苦茶面白かったんだけどな。ループはわるい文明。

モブせか#10

 なんかアイテムゲットでゲーム上のフラグを立ててしまったらしく危機に見舞われる話。ヒロインを含むメインキャラ三人の関係性がなし崩し的に修復していくあたりとか青春あるあるだし、主人公の扇動演説もなかなかメートル上がる。この世界観で神社とか冷静に考えるとないわ~ってなもんだが、視聴中は気にならないんだよな。神主がお互いのことを…のくだり、それぞれのキャラがおそらく相手を恋愛対象ではなく友人として思ってるんだなということも推測されて、これもほっこり。なんかいよいよ次回はクライマックスのようだが、この作品が終わってしまうのがもったいないな~。

BRSDF#10

 主人公周りが過去を思い出す話と、娘が正気を取り戻す話。浪花節としてはよくできてるけど、やっぱ神話だわーという感じでもう一歩突き抜けて欲しい感じがしないでもない。俯瞰視点でのトライクの走行シーンがあんなもんなのかという違和感で、サスペンションの動きにちょっと違和感があったのだが、あんなものなのかな。
 どうにも思い出せないのでTV版前期を漁ってみたら視聴してたやつだった。学校生活の関係性であれも結構切れ込んでた作品だったのだが、この作品で近未来設定でこうも組み替えるとさすがに別作品だと思ってしまう。

[六月の花嫁]井河アサギ仲良しシナリオ読んだ。

 イベントシナリオでは、潜入のため二人が新婚で結婚式を挙げる流れで、初夜のシーンは端折って花嫁救出イベントに即移行するのだが、回想シナリオではそれが省略されなかったら…という設定で、これは自分の予想通りだった。シチュエーション自体はこちらも昂るのだけども、事に及ぶと度を越して下品になってしまうのが苦笑。一通り読み終わっても、これいちおう構造的にも純愛モノで統一されてるよな…と思うのだが、それにしてもここまで下品にする必要があるのかと思ってしまうのだが、おそらくブランドがそういう性質のもので、それに惹かれてかつてのシリーズファンも群れているのだと思うからあんまりそこにツッコんでもなーという感じ。そのへんもう片方の変身ヒロインの方は、シナリオが二種類用意されていて、片方は下品だけどももう片方はリアリティはともかく普通の仲良しシナリオになってるのはターゲット層を広くとる意味でよくできたシステムなのかも。
 シチュエーション自体は十分満足*1だけども、シナリオとしてはなんかコレジャナイ感があって、読後感はポカーンといった感じ。ここまで突き抜けないと満足しない層向けなのか、こんなの本気にするなよという警告の意味が込められているのか、真意が今一つつかめない。

*1:メインシナリオでは二人とも男としてとか女として…ではなく人格的にも魅力的に描かれてるので、体を重ねることをきっかけに急速に関係性が深まって歳の差を超えて惹かれ合い、結婚の約束までしてしまうとかバリエーションとしてもよくできてると思う