失格紋#10
連携し合う魔族に、連携して打ち勝つ話。こちらが一度も窮地に陥ることなく俺TUEEE展開で話が終わるから、やっぱり勝負とか街が魔族に支配されているのを解放するとかそういう部分は別にどーでもよくて、まぁやはり教育というテーマを織り込んでると考えた方がしっくりくる。こちらの作戦が今までと違って応用に入ってるというのもそうだし、前回登場したつよつよ冒険者が主人公のいうことを聞いてちゃんと学習してたから能力が向上して勝てたとかそんな感じ。
あとはこのクライマックス(おそらく次回がバトルとしては見せ場だからカタルシスは次回)に仕込んであるというのが鈍化の魔法だろう。これ、国民はバカである方が都合がよい自民盗政権のありかた*1そのもの。物を考えなくてもよい→勉強しなくてもよい…からの、いつまでも鈍化の魔法にかかり続けると本当にダメになってしまうは、考えることをやめて学習しなくなれば本当にバカになるという話なのであって、そういった教育に関するテーマについては多層構造というか、セットで要素が構成されているように見える。
86#22
列車砲破壊後のあれこれ。列車砲との激闘時の支援はやっぱりあの人で、戦闘後お互いを認識することなく再会。ょぅι゛ょに答えは出てると言われていたけど、もしそうならその答えはあの時出たのではなくて、もともと主人公の中にあったものが今回の剣をきっかけに顕在化したというだけの話だから、今までのウォージャンキーだのいう話は何だったの?という感じ。
一面の彼岸花の光景は、ちょうど今話題のウクライナ危機のひまわりと合致していてタイムリーだとは思ったのだが、主人公が戦ってる敵とウクライナが戦ってる敵は全然違うどころか相似形ですらないのでそのへんはまぁ。
個人的に二人の再会にはそれなりに期待してたのだけども、よくわからん。せっかく再会して、少なくとも主人公は相手がだれか途中で分かったのだからそこでちょっとぐらい通じ合う何かがあった方が良いという気もするのだが、それが最善だとも思わないし、劇的な再会にしたところで安っぽくなるしで、どうだったら満足なのかもちょっとわからん。ただ、実際の軍隊だとあそこで名乗らないというのはよっぽど上官がいけ好かない奴ぐらいしか理由がないので、そのへんやっぱりフィクションだよなーという感じ。思い浮かぶのはまだ日本に帰るわけにはいかない水島上等兵なのだが、あれは将来のために戦うからではなく鎮魂のためだから、それも違うんだよな。
うーん、やっぱり個人的には1期で終わっとけばきれいにまとまってたのに、2期以降は引き延ばしのためのグダグダが過ぎるという印象。原作は原作の都合があるから好きなものは追っかければよいとは思うんだけど、アニメだったら1期できれいに終わる選択も出来たのになぜ?という感じかなぁ。今回の、何をやるべきかみたいな部分はそれこそ原作者こそがきれいにアニメ一期分で終わりたかったのに、あまりに売れたからできれば他の作品を書きたかったのに無理やり続けざるを得ず、自分でもモチベーションがあがってなかったのだが…みたいな私的事情をメタ的に表現したとかそんなの?。そのへんは想像だからなんともいえんのだけども。
着せ恋#10
撮影会の続きと新コスの話。冷静に考えるとコスプレとかモチーフである元ネタのキャラクターそれ自体になるわけではなく、まぁなりたいと思ってもファンタジーなのだからなれるはずもないのだけども、結局なりきりでしかなくって、例えば歌うことが好きだから歌手になりたいだのというそういう自己実現と比べるとまがいものでしかなくって、でも見かけだけは真似したいがためにそのためにバイトがんばるとか、なんかいいように金を使わされてるなって感じなのだが、そのへんのキャラたちの自分が本当になりたいもの、欲しいモノというのとはどうしても齟齬があるというか。そのへんは逆に…というかむしろ王道的には主人公こそが人形師になりたいという部分が根っこにあって、それとの対比だよな。まぁよーできとるというか、主人公はヒロインをコミュ充だと思い、それを羨ましく思ってコンプレックスを抱いているんだけど、そのヒロインはコスプレという外見を飾ることに興味があって、今のところ自分の本質は何か?ということに目が向いておらず、他人が作り上げたファンタジーを借りてきてそれを装うことで満足する、そしてそれは消費による自己実現であって、資本主義の仕組みに絡めとられてしまっていて、その彼女がコスプレ衣装製作を通じて、外面を飾るのではなく人生の目標として何になりたいのかはっきりしていてそれに対する努力も怠らない主人公に触れて…みたいな段階。なので、この作品がアニメとして放映された直後は、オタクに優しいギャルという見方がされていたのだけども、いやいや主人公全然オタクではないし、オタクって中にはそれ自体を生活の糧としてるガチ層もいるんだけど、基本は趣味に耽溺する人種なのであって、それはむしろヒロインの方だったという。
今回もデート終盤からのコス合わせの叙情的な描写もあって恋愛要素でうまく視聴者の気を引きつけながらも、いやいや結局のところこの物語って自分の夢に向かって頑張ってる主人公を、ヒロインが狂言回しという立場で語ってるとかそういう物語の骨格としては昔ながらのストーリーでした…みたいな。ヒロインが恋愛という段階で留まっているのか、それとも主人公の生き方を通じて自分のあり方を考えるとか、まぁコスプレ趣味が高じてモデルだとかなにかしら発展性のあるものになるかどうかわからんのだが、やはりそこで自分を獲得していくそういう展開とかあるのかもしれんのだけども、残念ながらアニメはこれにてお終いって形にはなりそう。
明日ちゃん#10
体育祭準備続き。実際のところもそうなんだろうけど、結局学校においては互いを属してる部活に分類してしまうよね、「○○部の誰それちゃん」みたいな感じで…みたいな。で、続編があるのかないのかわかんないが、このクールは部活とセットで主人公の友人を紹介して終わりみたいな感じなのかな。まぁ低年齢層はそうでなくても、今過ごしてるとか、過去過ごしていたあのきらめくような瞬間という意味であの中学生活を切り取っているわけだから、もうそれでおなか一杯という感じではある。
卓球にバドミントン、テニスとラケットを使う競技でひとまとめ。テニスは思春期特有の体形に関する悩みを絡めながらも、コンプレックスを徐々に克服していく様子を美しく描いて〆。相変わらずフェチ描写凝ってるなぁという感じなのだが、色気と爽やかさのバランスはよく考えて作ってるよな…という。
現国アニメ#23
雑オブ雑。内容的には貧困層の底上げ要素ってところだが、もうふっきったのか、説明台詞ばかり。もうドラマ仕立てにする努力も半分以上放棄してんな…みたいな。
しかし、貧困層の底上げ、割と明治維新当時の施策や、昭和は昭和でも敗戦直後の混乱期に施されたようなものばかりで古臭い。もちろんこの物語の設定がそういう時代の物をモデルにしているからそれはそれで構わないんだけど、今はなぁ。自分が学齢期の頃は学校の宿題をやってれば勉強が遅れて困るということはなかったのだが、今は塾へ行くのが必須という時代になっている。その塾というのもお受験のように、私立中学に行くために小学校高学年でもう中学や高校相当の知識を詰め込まれるところもあれば、でもそれは一部で、大半は家で宿題ヤレトいってもやらないから、塾へ行かせればそこでは勉強をやるからと、単なる勉強時間の確保のためだけに行かせてる家庭がそれはそれは多いわけで、では子供を塾に行かせない家庭というのは、そもそも子供に勉強させる必然性を感じてない意識の低い親が多いらしくて、そりゃ子供が家に居たって親は勉強しろとも言わないし、遊んでいてもそれが個性だといって何の疑問も感じずに勉強させる必然性をそもそも感じてないから学力はつかないし、学校は学校で学習内容を理解してなくても留年させようものならクレームで潰れてしまうからトコロテン式に卒業までさせてるしで、それで今の高度分業社会で給料のいい仕事につける可能性は著しく低くなるわけで、そういうのが再生産されたら、努力する必然性もないからバカのままで、給食に関してはタダ飯食わせろという時代になってしまってるわけで、そういう社会でこういうのをいかにも美談のように描いちゃっていいの?みたいな疑問はある。
前回の話がよくできていたのは、奴隷が奴隷のままでいいとは思っていなくて、それで奴隷商が教育を施せば向上心が芽生えて努力もするし感謝もするという、今の日本にそういう人たちが本当にいるかどうかは別にしても、人間そういう設定でそういう環境に置かれてそのような状況だったらまぁ大抵の人間はそうするよね…という普遍性みたいなものがあったから。なので、今回のかつて貧民街だったところ…の話は、元がどういう感じだったのかを説明していないし、単によくなったというのを結果だけ示して、いかにすばらしいことをやったのかの、「ぼくのかんがえたさいきょうの」にしかなってない。雑といったのはそういうとこ。とはいえ、セリフでは大人の「今まで勉強なんかしなくてもなんとかなっていたのだから、なんで勉強する必要性があるのか?」という抵抗の部分もちゃんと示しているのだから、そのへんは原作者もアニメスタッフも問題があることは知っていたはず。もうアニメも終わりだから社会問題に関するイシューを詰め込むだけ詰め込んだれということなのだろうが、これはあまりに酷いというか、というよりはもったいな気はした。
もう、これは触れるのも嫌なのだが、微生物が目に見えるってさァ、ご都合主義もいい加減にしろという感じ。
*1:特権階級が支配者におさまり、富の配分などを独占するが、バカな国民は頭を使わない単純労働に就かせて使い捨てにしてるのはまんま今の日本のありかた