ヒーラーガール#6

 仮免三人が他の診療所にヘルプに行く話と文化祭の準備。うーん、やっぱりピンとこない。まぁ主役格三人がまだひよっこなので成長途中であれこれできている必要はないんだけど、結局自分がしっかりすることの段階で止まってるんだよな。やはりヒロたると比較してしまうんだけど、歌を通じてなにかするって共通点があるが、こちらはそれぞれのキャラの思いが今のところ一方通行なだけで、ヒロたるは相手の徴候なりなんらかのサインを受け取って、それに対するリアクションをしてるので、双方向性になってる。作品のテーマやメッセージなどを整理してクライマックスをどこに置くか?ということではあるので、現段階でこれがダメだとか決めつけられないんだけど、どうせどちらも1クールだけなんだろうし、折り返し地点で友達同士いちゃこらやってる状況なんだろうかと心配にはなる。
 あとねー、音楽で疲労がポンと飛ぶシーンがあったけど、麻薬だよな。文化祭のシーンだから罪はないけど、これ、結局ブラック労働で精神的にやられてるのに、投薬だのカウンセリングで一時的にストレスが軽減できても、職場でのデスマ状態だとか、上司のパワハラ問題などに切れ込まなかったら、何の根本解決にもならず、施術に慣れてしまったら効果が薄れてエスカレーションしてしまい、結局壊れることになる。これもひよっこの思い付きだから若さゆえとも解釈できるけど、視聴者が昂揚するようなキレイごとを並べてるだけで、あとあとの話で整えておかないと、ホント上っ面を撫でたで終わってしまう可能性がある感じ。少なくとも歌を治療道具として扱ってるわけで、その時点で現代において一般民衆は治療対象であるだとか、社会は病んでいるという前提が立ってるわけで、一般民衆が経済成長期のように自分たちの力でぐいぐい時代を切り開いてるって状態だったらこんな物語を作るはずもないんだからさァ…といったところ。

司書#31

 製本について注意を受け、実家に帰り、弟の出産を体験する話。子供に言い聞かせるための方便で、真意がどこにあるのか読めないが、神官長が主人公に貴族の養女になるまで大量出版をやめさせるというのは、彼が「変わる」といってたことを彼主導でおこないたいってことなんかねぇ。宗教改革は聖書を教会が自分に都合よく解釈して捻じ曲げ、それを信者に伝えてたから起こったということらしいから、この作品だと別に魔力を貴族たちが都合よく利用していても、宗教自体には特に冒涜するようなことはしてなくて、しかも魔力を貴族が供給して庶民の生活が成り立ってる以上、あんまり革命みたいなことは起こりそうにないようには思う。
 しかしなんだな、作者が物語に変化をつけてそこからなにか伝えようとしてるって要素があんまり見えなくて、状況が淡々と進んでるように見えるから、1期のようなダイナミズムに欠ける感はあるな…。ダメだってわけでもないんだけど。

BRSDF#1~6

 やっと最新話までチェックしたと思ったらもう折り返し地点か…。なんかマッドマックスのような世界で主人公が人助けに奔走するって段階なんだけど、なんかちょっと評価に迷う感じ。作品自体がキャラありきなので、これは物語というより主人公を救世主に据えた神話でしかなく、それを物語風に視聴者に見せてるだけ。なので結果的に人類が救われても救われなくてもあんまり構造自体になにか特別なものは無くって、どれだけ主人公を輝かせるかという話でしかないように思う。
 まぁそうはいっても物語形式をとっていて視聴者を楽しませる要素は詰め込んでるから見てて退屈するというワケでもないし、そのへんはよく考えて作ってるなという印象ではある。まぁ#1だけ視聴しても話の方向性や世界観などの大枠はつかめるから、それで視聴するかどうか判断していいんじゃね?という感じ。