ヒーラーガール#4

 手術中の執刀医の補助として仮免中の三人が歌を歌う話。うーん、やっぱりもやもやする。この作品でヒーラーの制度がどうなってるのか今一はっきりしないのだが、師匠の有り方をざっと考えてみたら、彼女たちは音声医学というジャンルに属しているということなのだけども、その師匠がかつて医学部にいて、ヒーリングが医療行為なのだとすると、やっぱ医療行為には医師免許が必要で、内科や外科の専門分野があるようにそれと並んで音声医学があるべきように思える。ただ、この話の流れだと、あの師匠は医学部を卒業しているとはいえ、インターンをやって医師免許をとってるような雰囲気ではないから、医師免許より音声医学は一段低い資格なんだろうなという感じ。まぁそういう感じだと身分的には看護婦のような立場なのかな。
 ただ、個人的には手術シーンとの相性はイマイチ良くないように感じた。あれだと執刀医が周囲とコミュニケーションを取りづらいだろうし、ヒーラーに鎮静作用があるにしても、手術中にBGMをかけるのと本質的には変わらんのであって、音楽のリラックス効果があるのなら現実の手術でも取り入れられてもよいハズなのに実際はそうなってない。
 というわけで、こう一般的なアイドルアニメのように、歌単体で聴取者に現実の歌と等身大の効果がある…というのではありきたりだし、そんなの現実のアイドル活動を単に二次元に落とし込んだだけなので、やはりアニメ化するためには歌に現実以上の効果を与えたい…という方向性なんだろうけど、どうにも個人的にはウソ臭さが拭えない感じ。わざわざ歌える声優を連れてきて、曲も念入りに作らせていて、仕上がった楽曲や絵との調和はさすがやな…と思うんだけども、この前提になってる設定そのものが胡散臭いから受け付けない感半端ない。
 先週#3を視聴し終えてちょっと思うところがあって、アニメガンパレの#11と流れで#12を見返してた。#11は入江監督が絵コンテや作監をやってた回で当時も話題になってた記憶があるが、動画枚数の少なさだとか絵の情報量が少ないところなど、昔のアニメだなーと思う部分はあるのだけども、雰囲気というか、行間に込められてるものがそれはそれは濃密でちょっとビックリしてた。まぁ入江監督はあの回で絵の部分しか担当しておらず、シナリオは別の人ではあるんだけども、テキストを絵に落とし込む部分はすべて入江監督がやってるハズで、あれで彼の名前を憶えてしまったぐらい。それを念頭に置いて今回のこの話を視聴してたから、キャラへの表情のつけ方はなるほど彼ならではだよなーと感心しながら見てたのだけども、やっぱこの設定だよな…。シナリオも本当に歌に治療効果があるのならこんなもんかと思うんだけどね。なんつーか溢れんばかりの才能がありながら無駄遣い…。

RPG不動産#1~3

 JRPG世界での不動産事情はかうだ!という設定集みたい。うーん初回からして土地勘のない新入社員が住み込みでもなく勤務先の不動産業者に依頼するってよくわからん感じ。話の内容も偶然依頼された物件に、偶然適合した店子が入るってことなので、こう割れ鍋に綴じ蓋ってほどでもないけど、ワケアリ物件にそのワケがピッタシ当てはまる入居者が現れるってのはまぁパズルにピースがハマる具合良さはあるので特になんとも。
 絵柄的にお色気部分は異種族レビュアーズのような雰囲気を感じるし、話的にはチート薬師の雰囲気があって、どっかで見たような感じなのだけども、あれらの作品が特に大それたテーマがあるわけでもなく、ちょっと思いついたネタを物語にしてみました程度のものだと思うので、読み捨て上等の態度で流す分には毒にも薬にもならん感じ。
 #1では永遠の17歳母娘競演でへぇ~とは思ったんだけど、母親の方がゲストキャラでレギュラーというわけではないらしい。しかしこの露出できらら枠というのはちょっと驚いた。多くを期待せず楽しむという方向性でチェックはしていくつもりだけど感想はおそらく書くことないんじゃないかな…といったところ。

司書#29

 主人公を貴族の養女にすることを親に伝える話。淡々と話が進んでいる感じ。神殿内での不遇ぶり、インクギルドの嫌がらせ、製本機の進捗具合、いつも通り。
 そういや前回気になってたのだが、主人公が識字率を上げるのは書き手を増やすためみたいなことを言ってたな。読み書きができる貴族に書かせないで、文化レベルの低い庶民に字だけ教えてもなーといった感じだが、口伝の物語でも覚えていたらなんとかなるのかねぇ。