モン娘医#11

 スカディの手術がメインのはずだが、実際の執刀のシーンが占める割合はそんなに多くなかったという。ここでアラーニャを解きほぐす展開を持ってくるとは思わなかったが、彼女のすべてをわかった上でのサーフェたちの包容力とかシナリオ自体としてはどっかでみたようなものだがよーできとるわって感じ。ちょっと感心したのは、クトリュフの手足は再生可能だからあの程度は自己犠牲にはならない(が、感動シーンにはなりうる)のと、手数は多くてもおそらく熱に弱いから彼女一人では執刀できなかったんだろうなという理屈付けになってること。
 しかしスカディが連呼してる人間と魔族って言い方、他に表現のしようがないから仕方がないが、もうちょっとなんとかならなかったのかと思う。人間とそれ以外って分け方はそもそもすべての種族を等価に扱ってることになるのか?といったところ。
 しかしなんだな、スカディが手術を忌避してた理由なんだけど、案外長生きは退屈ってあたりが本質なのでは?とふと思ってしまった。やることやりきった燃え尽き症候群って感じで、それに対するグレンの回答も大局で見たらカウンセリングの一種なんだろうなというのも趣深い。
 モンスターの治療も、そのモンスターのモチーフとなった動物の生態を安直に持ってきてるだけだろうし、エピソードもそう目新しいものではない。で、視聴し始めた当初はよくあるJRPGをモチーフとしたオタク向け馴れ合いアニメかと思っていたんだが、案外下世話な方向に流れず、志が高いのは嬉しい誤算といったところ。