ヒーラーガール#3

 メインキャラ3人の仮免資格試験と町内の市民運動会に参加するの巻、そして合格。うーん、まだよくわからんといったところ。前にもあったのだが、今回特にミュージカル風味なので、どうにも困惑する。セリフを音楽に乗せる形式はこれは個人的にこっちがこっぱずかしくなるのでこれがいいのかどうか評価に迷う。前にこういうシーンが出てきたときは演出なんだと思っていたが、今回の話を聞く限り、あれ日常から歌を取り入れて自然にああなってるらしくて、自分がそれに気づいたのは伴奏無しのシーンを見てから。でもそれだと、伴奏アリのシーンと伴奏ナシのシーンの両方あるのが解せん。彼女たちが日常から歌を歌っているというのなら個人的には伴奏ナシで統一してもらいたいと思うんだけど(そっちのほうが自然に感じた)、それは製作側の意図次第だしなー。あとセリフがどちらかというと舞台演劇風味が混じってる感じ。
 仮免を早速取らせたのは、早く彼女たちを実務に携わらせてその中でいろいろなドラマを繰り広げるためだと思うんで、それはそれでいいのだけども、ただ、やっぱり全体的にキラキラしすぎて困惑する。音楽業界よりは医療業界寄りだと思うんだけど、教員と並んでちょっと昔はモンペの攻撃で消耗してた職場だし、こんなに夢のある描き方は違和感がある。もちろんキャラの年齢設定からして彼女たちの成長を絡めて視聴者に夢を与える、別にこの作品の設定のように、音楽に治療効果という大げさなものでなくても、音楽自体は癒す効果があるのはそうだと思うので、視聴者に向けてできればこの作品で癒されてください、夢のある人は補強してくださいって意図があるのだろうし、そういう前向きな態度は見上げたものだと思う。んだけど、現実の日本はあまり夢があるようなものでもないし、特に社会人にとっては先行き不安な層もたくさんいるわけで、キャラの持つ前向きな態度と夢のある将来性というのと、どれだけ接点があるのか、方向性もチョット逆なんじゃね?という気がしてる。社会的に疲弊した層が、前向きな夢を持った前途洋々たる若者にまだまだやれるといわれましても…みたいな。まぁ中高、もしくはせいぜい大学生までぐらいじゃね?キャラの前向きな態度に勇気をもらいましたと思えるような層は。
 上記で述べた通り、仮免を早速とって実務に携われる状態にしてしまったから、おそらく最初は小手調べとして軽い題材を扱うのだろうけど、そのうち深刻な社会問題に向き合わざるを得ないエピソードも出してきて、そこでキャラを悩ませたり挫折させたりするのだと思うから、そこまで来てからようやっと本番だろうとは思ってる。そこで本当に社会問題に深く切れ込んでくれたらそこでシナリオが評価するに値するかしないか判断できるだろうし、でも作品の傾向が視聴者を元気づけるみたいな目標みたいなものが感じられるから、上っ面だけ撫でて勢いで押し流してしまうのであればあーあってなものになるんじゃないかという気がするが、まぁそのへんはどの傾向になったとしてもそこで深みのある表現ができるかどうかはライティングの腕の見せどころではある。問題を深刻にしすぎて視聴者がヒく結果になっても企画が成功したとは言えないワケで…。ただ、この数話で作品の傾向をはっきり提示して視聴者をふるいにかけてるって側面もあるのだと思うから、正直自分はお呼びでないんだろうなという予感はしてる。

司書#28

 主人公ホームシックが酷くなる&身に迫る危機について。状況の整理程度で、ほとんど動きもなかったんだけど、インクギルドから受けそうなリスクの羅列がいかにもらしくてなんか面白いなと思いながら聞いていた。あれ、中世西欧で実際に会った事例なんだと思う。処刑したが表面は…とか、養女の話もそうだよなーみたいな。中世の平民なんていつ死ぬかわからん存在だから、まぁ年齢が低いとそうなのは理解できるんだが、そんなに実の家族にこだわってたのかねぇという感じはする。人それぞれ…が正しいだろうからこうじゃないといけないってわけではなく、今回ちゃんとエクスキューズもしてたからそれはそれでいいんだけど、養女として身請けするほうは完全に善意だし、前近代の西欧ならまず断る人間はいなかったろうから、今回の描写よりもっと困惑してただろうな…という感じはする。
 なんかこの世界のマインという存在が幼児なのと、転生前が高校生だったのとのアンバランスが気になって仕方がなかったんだけど、そういや生前の彼女の世界すべてを奪われて、転生後の世界に天涯孤独になってるんだから、たとえ高校生であっても心細いのはそりゃそうかと気づいて肩の力が抜けてしまった。