高木さん3~#12

 なんかホワイトデーに告白するかもの流れでほんわかいい雰囲気で終わる。最初っから関係性の物語であることがわかっているし、その土俵の上で思春期の爽やかな恋愛関係を描くってことではよーできとるわって感想。何度も泣かされたわ。いつもクール系強気な高木さんが今期は嫉妬したり恋する少女の表情を何度も見せてきて、それがいつものからかいより攻撃性が弱いのが結構オモロかった。惚れた弱みなんだろーねー。

ドルフロ~#12

 ん~、結局最後まで視聴したが、最初の印象でこりゃあんま期待できんな…という予想はちょっと外れた感じ。銃器の擬人化というよりは、AIロボットに銃器の名前を付けた…という設定のようなので、これはむしろAIロボットが戦争のための使い捨て人形…という構図は資本家の利益のために使い捨てられる非正規労働者のメタファー、つまり、ヴィヴィと構造が似てるし、OP映像見てると、キャラの作画が似ていると思わなくもない。
 最初は大量生産型の戦闘人形とそれに指示する指揮官がメインといった感じなのだが、それとは別に、人格を持たされたAR小隊という特別な戦闘人形がメインになっていく。指揮官はおそらくゲームユーザーで、部下に対して思い遣りのある…みたいな無難な立ち位置で、こちらはあんまり見るべきところがない。まぁそりゃそうか。
 終盤になってAR小隊に描写の大部分が移るわけなのだが、小隊長がメインかと思いきや、むしろサイドテールのキャラに焦点が当たっていく。いわゆるツンデレみたいな感じではあるが、もうちょっと世をヒネた目で見ていて、小隊長が優柔不断なのもちゃんと説明されてるし、その小隊長をうっとおしく感じていても最後には彼女のために行動するこのサイドテールちゃんの思いもちゃんと描かれていて、まぁ舞台は戦場なんだけど、明らかに頂点時から凋落激しく、搾取構造のはっきりした日本での生き様を意識してると思われる。
 ちょっと驚いたのだが、このアイデンティティ社会のなか、もうちょっとそれを希求するようなシナリオなのかと思っていたら、そんなことより厳しい世の中はむしろそれを捨ててつながりを求めるべきという結論のように見えたこと。そのつながりも、萌えアニメに特有の友達関係みたいなちょっと配慮されたらデレデレになるとか薄っぺらいものではなさそうで、あんまハッキリ言語化されず、こんな厳しい状況で必要なつながりってわかるだろオマエ…みたいな問いかけになってるのもほほぉといったところ。
 まぁ総体で見たらそんなに考えつくされてる感じでもなく、なんで敵が反旗を翻したのか理由を深掘りしたらどちらが正義とも言えない構造になって物語に深みも出てこようってもんだけど、敢えて深掘りはせずというのもおそらく意図してのことだろうし、ならライトな感覚で基本は楽しむべきで、最初は倉田英之の割には雑な脚本だな…と思っていたのだが、いや、敢えてシリアスを追求せずエンタメの立場を崩さない中で、行間に埋め込むスタイルだと考えるとそう悪くはないかなといった感想。おそらく続きはないだろうけど、あればチェックはするかというほどに親しみは沸いた作品。

スローループ#12

 渓流釣り大会とその後の誕生日パーティー。なんかあまり最終回って感じはしなかった。父親を亡くした黒髪ボブと母親を亡くした金髪ロング、母親が単身赴任の釣具屋の娘のトリオで、ちょっとばかし欠けたものどうしがつながりを持ってキャッキャウフフのフライフィッシングという構図はよくまとまっていたのだが、小ぢんまりとまとまり過ぎて何が悪いというわけではないんだけど、もうちょっと突き抜けたところが欲しかったかなという感じはした。それ以外は関係性のドラマと、紹介モノとしての出来はそこそこよくて、まぁきらら枠だしよーできとるんじゃネェのといったところ。個人的にも楽しめたし、贅沢言っても仕方がないかなーとは思う。

終末のハーレム#11

 先週感想書いていたと思ったら書いてなかった。で、どうやら#11が1クール目の最終回で、続編あるかどうかは現段階では不明っぽい。でもあんまりこれで終わったみたいな印象は受けなかったからどうなるんだろうな?といったところ。
 途中で書いた通り、ハーレムというから萌えアニメのような関係性なのかと思っていたのだがそうではなかった。原作を既読と書いたが、公開分にちょっと目を通した限り、ほとんど読み進めてなかったことに気づいてちょっと驚き。
 女だらけの世界で男が少数生きていくという構図、とある魚だと基本群れは全員メスで、オスはたった一匹とかそういう種もあり、なんらかの事故でその少数のオスがいなくなると、メスが性転換してオスに変わるというものがいるので、種を残すためにオスが多数であることは必ずしも必須ではないというものがあって、ではなんで人間という種は、世界の極少数で女性優位の種族がいるのみで、ほとんどを男性優位社会が残ってきたのか?という命題があって、いろいろ考えさせる要素があるように思う。この作品の男は少数だからと言って必ずしも傲慢ではないし、その少数の男を巡って争奪戦を繰り広げる女が、各人の思惑で行動してる様をみると、ハーレムという単語から連想される男にとって都合の良い女ってのは全然いなくってそのへんが割と面白かったかなぁというところ。