緋色の欠片 第1話

 あの空中回転はさすがに無理だろ。
 まるで途中鉄棒で回転したような動き。あれ、作画でもおかしいと思っていたハズ。なんであゝいう描写にしたんだろ。
 なんか乙女ゲーにも似た雰囲気だった。少女漫画っぽい作品だとは思っていたけど、かなり純度が高い感じだ。主人公がちょっと見栄えのよい精神的にはフツーの少女で、それが何人もの美男子にかしずかれる構図はまさに視聴者が主人公となってハーレムを楽しむって感じだ。いや、それは萌えアニメで男の主人公が何人もの美少女に想われるという構図と瓜二つなんだけど。
 この作品の舞台が人里離れたところにあり、神や妖怪が跋扈しているのを封印してそれまで平穏を保っているということなんだが、何のメタファーなんだろ。夏目友人帳も妖怪が現れていたが、あれは新しい社会に適合できない弱者のメタファーなんじゃないか?ということを考えていた。まぁ夏目のほうは妖怪がそれほど現実の人間のメタファーとはちょっと違うんじゃないかという気はするのだが、それはおいといて、この作品の神や妖怪はそういうのとも一線を画している。かといって社会的な関係性を抜きにして見境無く人を襲っていたから現実社会での悪人ってのとも違うような気がする。かなり奥まった田舎ということは、視聴者の住んでいる世界とは別のお話ってことだし、この物語が何の社会的関連性を持つのかよくわかんないな。主人公もしくはその祖母が持っていた特殊な力ってのも、神や妖怪がその村にどんな悪を成し、彼女達が村を守っていた、もしくは守るのだとして、その守られるものはどういう人たちなのか、守られる価値があるものなのか、そういうものが一切謎。終盤で現れていた西欧風の名前の怪しげな人たちの登場もよくわかんないな。
 ともかくなにもかもが謎で、いや確かに最初っから全部わかるように説明しなきゃならないってわけでもないんだけど、今一視聴者を置いてけぼりって感じだった。が、別に視聴していてストレスを感じたわけでもないんだけど、しばらくは様子見かな。人気作品のアニメ化らしいので、そのうちエンジンがゝゝってくるだろ。
 というわけで、1クールものとしてもやしもん2や夏色キセキを選んだので、ともすれば敬遠しがちな2クールものを入れてみた。ブラック★ロックシューターあたりもお待ちいたゞいているんだけど、どうすりゃいゝのか。たまこまーけっとやまおゆうあたりも見たくてたまらないんだけど、やっぱ古いのから見ていかないといつまでもほっとくことになるしなぁ。