天才王子#11

 貿易摩擦がこじれて戦争にまで発展しそうな話。だと思うんだが、顔を潰された怨みだとか、主人公を叩き潰したい思惑だとか絡んでる模様。ただなー、なんかもうタイトルの赤字国家でもなくなってるみたいだし、再建という段階でもなさそうで、今何やってんの?って感じは受ける。思惑が交差するという部分は魅力を感じていたんだけど、なんかもう最近はやり過ぎで策士策に溺れるって雰囲気で、今回でも主人公が招待された時点で、ある程度判断材料が揃っているのに、招待国の思惑を絞り込むこともせずただ翻弄されるがままにいるというのも、これまた天才王子というタイトルはどーなったの?って感じ。まぁ実はある程度相手の出方を何個か予想してて、そのための対処法もある程度は考えてました…という展開なのかもしれないが、今回の話だとそういう風にも見えない感じ。
 うーん、終盤直前までは各勢力お互いの腹の探り合いってところが面白いとも思っていたんだけど、上記のようにやり過ぎって話もあるんだけども、手紙一つで情勢がガラッと変わるのがよくわからん。やたら暗殺が多いし、王侯貴族が国家運営というよりは個人の思惑を優先させるあたりは前近代でも、もうかなり中世初期って感じがするし、それは鉄砲が無いとかの技術レベルでもそういう感じだけど、これだけ短期間に情勢がコロコロ変わり、トラブルシュートでてんてこまいって展開は前近代ってよりは、むしろ近代そのものなので、その辺の違和感がスゴイ。個人的には一つ大きなヤマを解決したらしばらくは安定期を経るって流れでないと赤字国家の再建ってテーマに合わないって感じで、しかし、シナリオを楽しむ方はじっくり再建に取り組まれても退屈で、やはり目まぐるしく情勢が変わった方が面白いんだろうなとも思うんで、そのへんは個人的にちょっと折り合いが合わなかったかなという。