勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。 第10話

 外敵が必要な方々。
 要するにいまだと安倍晋三みたいな連中なんだよな。結果ありきで、社会のメンテナンスの意味が全く理解できない頭の弱い方々。フィノがなぜ世間知らずながら、前回までのような結論に到達するのかなんてのがファンタジーではあるのだが、そのありえない流れを見たいのが視聴者でもあるわけで。いや、全部なんて知らないんだが、あまり歴史的に王族が天真爛漫さと経済合理性を兼ね備えた例なんて見当たりにくい。前魔王であるところのフィノ父がなぜ倒されたのかについては、この物語の世界設定が中世ファンタジーではなく、近代*1以降の工業化社会を舞台にしているってのが大きいが、そのへんの読み違えだよな。
 あと2話なのか。なんかいきなり非日常に移行してしまって、ドライヴ感はあるんだけど、社会構造が見えにくゝなりそうなのがちょっと心配。が、なんていうんだろ?、前回がなんともインパクトが強くって、それなりに期待感もあるんだよね。人間ドラマとしてはありふれたものを継ぎはぎしているようであっさりしているような気がするんだが、構図提示としてはなかなか優れたものがあって、視聴後はとてもバランスがよいように感じてしまう。

*1:近代というのは徴兵制によって一般庶民に政治参加権が付与されたという要素がある。近代以前だと軍は王家の資金で傭兵などを維持しなくてはならず、工業化されていないので資金力が国民国家にとても敵わない。