暗殺貴族#9

 暗殺貴族としての初仕事の巻。前世ではあまり誰からも愛されることのなかった主人公が、この世界では両親や条件に恵まれ感情を獲得していくという育ちなおしをしてる…という構造はそれはそれでいいんだけども、なんか引っかかる。一応声アテは若手?声優なのだが、物語上は前世の人格が継続してると思うのだが、暗殺を成し遂げたときの戸惑いがどうにも。いちおう自分で見極めもし、自分で暗殺するだけの悪事をしてると判断をしてるわけで、これは前世の裏稼業にありがちなあまり温情のない世界との対比構造とはいえ、その決心の揺らぎはどうなんだろという感じ。#1での主人公のハードボイルド感がよくできていたので、ここで情にほだされるというのが、物語上の根幹のメッセージ部分だからまぁわかりはするんだけど…。
 三人のヒロインを手駒にする過程も、これ、おそらく前世では日本で教官をやるつもりだったその代替というかやるはずだった教育活動の続きをやってるんだなという構造は面白い。そして、前世で若手に指導してた人を信じるなというところからちょっと外れてるところも主人公の変化としてはよくできてるとは思った。まぁなんのかんのいって回復術士よりこっちのほうが物語性はあるって感じだなぁ。

アクアトープ#22

 飼育員に欠員が出そうで、元館長代理が色めき立つ話。プレゼンでクライアントの興味を獲得したという流れはまぁそんなものかと思わなくもないんだけど、フツーあそこで見せる内容は資料に書いとくべきだろ…とは思った。まぁ物語上の視聴者に対するサプライズという構成なのであんま目くじら立てるようなもんでもないとは思うが。
 その欠員が、なんと元館長代理の幼馴染漁師の息子で、あーこれ、最初は職場に迷惑かけるだろうからと自分から退職を申し出たんだろうなと思うと感慨深い。相談したら慰留されて休職扱いとか、まぁまぁホワイトだろとは思うのだが、戻ってくるんだったら、欠員を埋める人材は基本臨時扱いなんで、元の部署に戻るのでは?という気がしないでもない。なら、下手に人をコロコロ入れ替わると職場が混乱するので、飼育員の欠員はバイトなんかで外部から連れてくるだろーフツーという気がしないでもない。なら飼育員としてのスキルのある元館長代理が有利ということになるが、まぁそうはならんだろうなという予感もひしひしと。
 そんなわけで、なんかスッキリしない感じ。職業意識に関しては元館長代理より幼馴染のほうがよっぽどという気もするが、そこはクローズアップされてないし、覚悟が足りないクセに、感情でパフォーマンスが左右される主人公は、まぁ迷う若者像としてはそうなんだろうけど、正直ついていけないなという感じ。

中国茶を飲んでみる。

 赤城のどんぶりを割ってしまって以来、食事用の食器にちょっと不便してたのだが、何のきっかけかどうせ飯茶碗に2000円もの大枚をはたくのなら、ちょっと贅沢してみるかと天目茶碗に興味が湧いて注文してしまった。その過程で中国茶を販売してるセラーに目が留まり、ちょっと奮発して何種類か購入。その第一弾が届く。

f:id:corydalis:20211204121942j:plainf:id:corydalis:20211204122121j:plain
 紅茶。とはいっても雲南で作られる紅茶でちょっと特殊。袋に入っているところはなんか汚らしい感じがするが、実際に茶葉を取り出してみるとキレイなものである。
f:id:corydalis:20211204122224j:plainf:id:corydalis:20211204122722j:plain
 本場の作法…というほどのものではないが、昔中国旅行をしたときにあちらでやってた。茶葉を直接湯呑みに入れ、そこに熱湯を注いでしばらく待ってそのまま飲むという形をとった。用意したのは水色を確認しやすいようワイングラスを使う。とはいえこれは最初の一回ぐらいかな。今ドキのグラスは耐熱ガラスを使っているようで、熱湯を注いで割れることがないというのはありがたい。
 普通、日本で茶を淹れるとなれば、急須に茶葉を入れそこに湯を注いで抽出して、急須から茶碗に移すものだが、中国茶の場合、もちろん正式な作法ではそういうやりかたもあるのだが、上記の通り湯呑みに直接茶葉を入れ湯を注ぐ。で、とりあえず茶がなくなれば、そこに湯を足してまたそれで抽出された茶を飲むということをやる。まぁ日本でいうだしがらも飲みつくすということだが、中国茶の場合もったいないということではなく、こうやって何煎も飲めるようになっているのだ。だいたい二回三回ぐらいはアタリマエで、多い時には五回とかもやる。そういうわけで、紅茶なんて一回淹れたらそこで茶葉は捨てるのが普通だから、何回も淹れる飲み方はあまり考えられないと思う。もちろん味わいもちょっと特異的。
 この雲南紅茶はとにかく届くのが早かった。10日ぐらい。天目茶碗はそれより一週間も前に注文したのに、そちらはまだ届いてない。
 さて、茶は他にも注文してる。届いたらその都度エントリーにしてみたいとは思うのだが、開封してしまうと香りが飛ぶと思うので、現実問題気が向いたらということになると思う。そのうちめんどくさくなってしまうかもだし。とにかく注文したのは緑茶にプーアル、白茶あたり。あまり長期保存できないとされてる緑茶当たりが先になりそう。
 あ、そうそう。味わいは、なんか香ばしい感じ。日本でいう紅茶の香ばしさとはちょっと違うというか、高級な紅茶ではマスカット臭がするといわれてるのだが、そのマスカット臭を強くしたうえで、ちょっとそれから焦げたような感じ。そんな感じだから、いくらマスカット臭に近いとはいえ、高級な紅茶の代替にはならないというところ。セイロンとかアッサムのような渋い感じではないし、ダージリンの上品さとも違う、もっと泥臭い感じの味、もしくは香りなので、結構人を選ぶとおもう。