アクアトープ#14

 やっぱり元アイドル水族館に就職でしたの巻。そうだろうなとは思っていたのだが、飼育員に割り振られてた。元館長代理も広報なんだから、元アイドルという属性を活かして本人が宣伝材料になれば集客要素になるのではあるが、前に身バレして大変になっていたこともあるし、そういう方法で集客しても水族館本来の意義から逸れてしまうのでそうはしないって判断なのだろう。元館長代理の爺ちゃんと、今の勤務先の館長はそれなりにコネがあるようなので、どうしたらよいかの判断がそこでなされたであろうし、そのへん順当な判断。しかしコネ就職は判断に迷うな。失業対策みたいな要素がこのケースでは濃厚だし(前の水族館が営業終了なのと同時に展示物の引き取り先の相談をしてたぐらいだから、当然職員の身に振り方もそこで合意らしきものはあったとみるべき)、この就職難、それも水族館勤務は倍率激高の人気職だとは思うんで、そりゃ僻みもあるでしょうよという。
 しかし満を持しての元アイドルの再登場はキマってたな。元館長代理の生まれてこなかった双子の姉の生まれ変わりみたいな使命を感じておそらく駆けつけたんだろうが、個人的にはヒキで彼女の意図を言語化したのは野暮だなぁとは思ってた。のだけども、女の子だったらわざわざ口に出して言うかもという感じではある。元館長代理は水族館に慣れるまでの準備期間であって、これが彼女の危機というにはちょっと齟齬があるわけで、おそらく後の話でもっと深刻なやらかしかなんかがあって、本当の危機が訪れたときに、彼女が支えになるエピソードがあるんだろうなとは思うんだが、本当にそうなるかどうかもわからんし、ひとまずはこれで二人が支え合って進んでいく基盤は整ったということで。
 結局感動ポルノに収斂していくのだろうと思うが、元アイドルはたった一か月程度の経験で水族館に就職してきたわけで、それもおそらく仕事内容にどうしてもやりたいことがあるというのではなくって、ひとえに元館長代理の支えになりたいってことなんだと思うが、これって冷静に考えると仕事の志望動機としてどーなの?とは思ってしまうのだけども、結局仕事って縁でしかないんだよという結論なのだとしたら個人的には納得するものはある。ドラマとしてはこの使命感の部分が心を打つんだよ。