アクアトープ#7

 若いスタッフが一日休暇をもらう話。なんかそれで遊びに行くのが職場の連中だったら、それはうらみちでやってた職場の慰安旅行と変わりないのでは?という気はするが、そのへん人間関係描写だとか個人の事情がメインなので…。水着回なんだろうと思ったら、水着なのは元アイドルだけだったのがなんとも。個人的にはこの話運びで能天気な水着描写はいらんだろうという気がしたので、これもなんのかんの視聴者サービスとしてシナリオ上の優先度は低くても入れ込んだんだろうかとか心配してみたり。
 あんまりそうまとめてしまうのも本質ではないのだけども、この水族館ってそこそこ地元密着型な感じなのだろうか。エピソード自体は湿っぽくて好きなんだけど、マーケティング的にそれが必要だからサービスとして成り立ってるわけではなくて、雇用対策だとかむしろ福祉政策的な運営なら、よっぽど採算が合うってことでもない限り経営が行き詰まるのは当然だし、そこにセンチメンタリズムを入れ込んでも傷口が大きくなるばかり。この水族館がそうだったという設定だとも思わないが、昔は国や地方が文化振興だとか戦後の民主主義の流れでカネを流していたから、ネオリベが浸透するとどうしても切り捨てられる運命になってしまう。犬HKラジオを聴いていると水族館や動物園を特色を出すことによって立て直したとかいう名物館長みたいな人にインタビューする番組を聞いたりするんだが、まぁ適切な配分かどうかみたいな問題はあるんだけど、社会資本の問題なので、人気が出たからオッケーだとか、そういう経営云々だけの話じゃないんだよなー。前に戦中少年時代を過ごした客が…という話をやってたから、当然スタッフにそれが念頭にあるのはほぼ間違いないんだが、今のところキャラ同士の関係性にとどまっておくびにも出さないのはなかなか抑制のきいていることだとは思う。
 しかしさすがにそれは奇妙な結果ではあるんだけど、コロナ禍で国民に犠牲者がふんだんに出ているのに五輪を強行する立場、館長代理が水族館の経営が立ち行かないのに無理やり継続させようとするのとおんなじなんだよな。力関係が五輪関連とは違うからアレだけど、そうなると今スタッフに過大な負担をかけて一時的に入館者数を増やす行為は別に長期的な財政状況を好転させないし、ならば傷口が広がらないうちに風呂敷をたたむ決断をするリーダー、やっぱり希少だよなといった感じ。

ピーチボーイ#7

 ミコトとスメラギの手のどっちを取るかのヒキの続き。また時間が跳んだのか。ちょっと考えにくいんだが、原作からしてこういう構成なんだろうか?。旅のいろんな局面でとにかく新キャラが出てくるから、サリーサイドのメインキャラが固定化すればキャラの把握がめんどくさくて大変という問題には影響がないから構わないんだけど、なんかめんどくさい。なんでこんなややこしい構成にするのかいろいろ考えていたんだけど、もしこれがアニメ独自の構成なら、原作は連載が続いているだろうし、どうせいろんなキャラが出てきてその紹介で1クールが終わってしまうのなら、ストーリーメインではなくて、この作品が示そうとしている構図をはっきり描き出すことを目的としてこんな順番ごちゃまぜにしてるのかなという予想。いやだって、ストーリーの時間軸重視だったら、本格的に鬼退治をやり始めた段階で1クールが終わってしまうだろうから、視聴者にとってはまだ物語すら始まってない段階でアニメ版終了だから、物足りないことこの上もなく感じるだろう。まぁこれが正解なのかどうかは一通り見終わってみないとわかんないってところだが、違和感は感じても少なくとも失敗とまでは思わない。ただ、そうなるとバトルシーンがこの上もなくどうでもいい感じにはなってる。ただ、ここまで変則的に仕組みを変えたところで、そのおかげでこの作品を見て差別はいけないと思って社会的に改善するってわけでもないんだよな。まぁアニメ漫画などのサブカル作品が社会の向上に役立ちましたなんて実例はほとんどなくて、アタックNo.1を見てバレーボールを始めましただとかスラムダンクを見てバスケットボールを始めましたなんかはよく見るんだけど、漫画アニメでいじめがなくなりましたとか、税金横流しがなくなりましたなんて全然見かけないからねぇ。

ひぐなく卒#9

 こんどは刑事が犠牲になる話。梨花の同情を買えた前のケースを振り返ってなにか思うところがあるもよう。やはり1期の事件の種明かしではないという前提で2期のシナリオが組まれてる。しかし沙都子はもうこれで自分から罪を重ねている状況なので、なんらかの罰を受けるんじゃなかろうかという気はしてる。具体的にはえうあの言っていた、もし沙都子が先に死んでしまえば梨花世界線の後追いができなくなるといったところだろうな…と思うのだが、OP映像を見る限り、高校生になった二人の確執みたいなストーリーが用意されてるだろうからそういうことはないんだろうなという気もしてる。沙都子が繰り返しの結果、いろいろ状況が変化してきて、それが状況的には好転しているんだけど、決して沙都子の思い通りになっているわけではないというアンビバレンツな流れになっているのがちょっと面白くなってきてるかなといったところ。とはいえ、個人的にはこの作品に展開的な面白さに重きをそれほど大きく置いてないんだよな…。

5秒で#2~6

 #1を視聴してしばらく放置していたのだが一気見。うーん、心理戦みたいなところは面白いんだけど、ギミックというか設定が雑な感じ。集団戦で主人公側のキャラが一人死ぬのだが、これもなんかよくわからん。与えられている能力に強烈な優劣差がつけられていて、まぁ普通ゲームなら全員に同じポイントが配られてどのステータスに割り振るかはユーザーの任意だったりして、ゲームユーザー間にえこひいきはあったりしないもんなんだが、この作品の場合別にそういうゲームではなくむしろ現実の反映、つまり人は生まれながらにして平等ではないということを示しているのだろうからそれは構わないんだけど、バトルの展開上片方は決して生き返ることのない死が与えられ、もう片方は負けてもギャグで許されるというのは現実の反映というより作劇上の都合としか思えなくってちょっとしんどかった。
 まぁそんなわけで、つまらなくもないし、前述の通り極限状態で人はどう頭を使うのか、使うべきかの部分は面白いのだが、バランスが悪いというか、露悪的なところがちょっと雑な感じ。まぁのほほんとした萌え作品よりはよっぽど視聴する価値があるとは思う。