はめふら2#8

 ニコルがお見合いをする話。いやまぁここでカタリナ争奪戦?のメンツを脱落させることに何のメリットもないので、おそらく失敗するだろうというのはほぼ見えていたわけだが、最後の見合い相手の造形がやたら気合が入っていたので、もしかすると…と思わされたし、セリフが作り込まれてたので見ごたえ十分だった。ただ、やっぱりシナリオ自体はキャラの関係性を崩さないためのエクスキューズの組み合わせ。で、キャラを通じて人の生きざまを見せるものだから、いろいろ考えさせられる。
 しかし、作品世界の大枠がゲーム内世界であって、乙女ゲームだから女の子向けに西洋風宮廷物語というものを皮に纏いながらも、本当の西欧貴族社会ではなく、ターゲットであるゲームユーザーが日本人だろうから当然日本社会の慣習が反映されているとみるべきで、そこが今回の女性ながら自立した生き方につながっていると思うんだが、キチフェミのいう女性は社会システム的に盲目的に優遇されるべきという主張ではなくって、機会を窺いながら実力で自分の夢を実現していこうとする姿は、これ、一昔や二昔前の考え方だと思うんだけども、これなら男女ともに共感できるんだがなぁと、今更ながらに再認識してしまったというか。
 魔力も学力も大したことのないカタリナが目をかけられる…というのは成果主義で疲弊し尽くした日本の惨状を見るとなんか身に沁みるものがある。彼女はプレイヤーとしての才能はないかもしれないがマネジャーとしての才能は傑出してるからという判断なのは今だと分りすぎるほどわかってしまうというか。昔はそういう登用のされ方が日本でなされていたことが多いし、ということは上級職もマネジメント能力を見抜く力があったということだし、なるほど昭和期はなんで日本が経済的なパフォーマンスを発揮し、今は日本の産業が賄賂尽くしの停滞期なのかは、なんかシステムを運用している人間の質を見たら明らかって話だよな。

俺100#19

 新メンバー加入新クエスト突入の巻。新メンバーは女で女専、クエストは選択制でムラを救うミッションというもの。やっぱカハベルとの因縁が重い。こうなると2期前半の巫女との再会もあるのかな?。主人公がヒトの一生を見据えてなにか思うところがあるというテーマは、まぁ他の作品でもあるんだろうが本作の特色といってよいと思う。勇者であれば死んでも生き返るという設定はご都合主義だと思っていたんだけど、その分勇者には無敵級のステータスは与えられてないワケであって、NPCから見てみれば勇者は弱みを見せてくれる等身大の人間であるという側面も見せてくれており、なんだろ?、カハベルが勇者とともに旅をしたことを誇りに思うという言葉が、例えばカリスマ性のある指導者に率いられてることによって尊崇の念を抱くのに比べて、人間同士の距離感からするとそこに込められてる思いというものが言語化されてなくても深く沁みる感じが、こっちの居住まいを正される感じ。