アクアトープ#2

 バイトとして臨時館長に住み込みで雇ってもらえた元アイドルだが、不慣れなために仕事もうまくいくはずがなく…の巻。アイドルちゃんの辞めた経緯がちょっとばかし明らかになったのだが、これ、もしかして最後にはまたアイドル頑張るという流れになるのでは?。元居た事務所かろこどるかはわからんけど。まぁしかし設定が今風というか、これ昔だったら借金まみれの細腕繁盛記になってたと思う。それが、わざわざ水族館を譲ってもらい、うまくいかなかったから、赤字になる前に閉業とか、割とストレス弱め。今回融資を持ち掛けてきた怪しげな人たちも、昔だったら借金取りだったわけで、そういう物語にしちゃうと視聴者を逃がしてしまうという判断なのかね。まぁ未だと確かにその道では並ぶものがない商品を作っていても後継者不足だし、時代が進めば需要も先細りだから閉業するってところは多いので、違和感自体はない。ただ水族館でしょ。沖縄だったら海洋博水族館もあることだし、あれほどの規模の水族館を沖縄で作ったところでそりゃ人は来ないでしょという気はする。ただ、体験コーナーだとか、海の生き物ショーは海洋博水族館でもやってたはずなので、ここがモデルになってるという気はする。本島に関していえば、県北部のやんばるは何もないところで、人口は名護市以南に点在してる感じなので、だいたい一時間でどこにでも行ける感じ。そういうところでよりちっちゃい水族館がやっていけるとはちょっと考えにくい。
 夢を追っかけるというテーマは前作の色づくとあんまり変わらない感じなのかな。甘酸っぱい感じだとか若者群像劇としてはそう悪くなさそうなんだが、前に色づくを再度視聴しなおした感じ、日本は色づく初回放映時とは違ってもう夢を追っかける云々は贅沢品になってしまった若者が多くなっていると感じていたから、当然新作のコレもそのへん考慮してリアリティ寄りにもうちょっと地に足の着いたテーマにするのだと思っていたからちょっと意外。厳しい世の中だからこそ夢のない話よりも夢のある話のほうがよいという判断もそれはそれで正しいので、まだまだ方向性が定まってるともいえないだろうから、その辺の推移も含めて楽しみにはしてる。

ひぐなく卒#3

 沙都子のターゲットが魅音に移る話。これからどうにも怪しい方向性になっていくようだが、オモロイのは沙都子は闇堕ちしてるが別に悪というほどでもないというところ。梨花は悪意はないが個人としての幸福を追求していけば共同体は崩壊してしまい、壊れる共同体を後にして新たに進出したその先でも結局競争が激しくなってどこにでも不幸は発生してしまうという構図が前クールでは示されてる。沙都子も昔は単に梨花と楽しく過ごしたいから独占するという話だったのが、今だと自分の思い通りにならない他人の足を引っ張ることが目的になってしまっていて、これがあの当時の古い因習でメンバーを縛り付け、それがいやになってムラを出て行く若者が多発したという状況を結果的によく表現してる。この二人に関していえば、もうお互いが妥協したり歩み寄ることができない状態になっていて、ここからさらに事態は悪化していくという流れになるような感じはする。現状誰もが近視眼的に自分の利益を最大化するようにしか動いてないから不幸になるしかないし、とはいえ前期、村全体が協力して児童相談所にかけあって沙都子を救ったエピソードも描いているわけで、そのへん物語の終わりにはなんらかの解決策が示されるかもしれないのだが、まぁそのへんはまだまだ読めない。

ピーチボーイ#3

 鬼側のうさんくさいキャラ、皇、舞台に躍り出るの巻。スメラギが何を考えているのか、胡散臭い雰囲気をプンプンさせているのでそのへんあんまりミスリードを誘ってるとも思えんのだが、ただ、主人公がヒトと鬼の共存を考えていて、和解側と対立側のどちらの誘いに乗るかのシーンは象徴的。まぁ無理して共存しなくても、むしろゾーニングのほうが適切な場合もあるわけであって、しかしそれをこのごくごく初期の段階から明かすわけにもいかんわな。ミコトは私怨のような雰囲気もあって、この天秤のさじ加減はなかなかウマいとは思う。