はめふら2#3

 カタリナ、また信者を増やしてしまうの巻。なんか長男が黒幕のような雰囲気だが、やっぱり王位継承権に触れてきたか…みたいな。宮廷政治なんて人間関係の調整なんだから、そりゃカタリナを擁するジオルド有利でしょというのは明らかで、長男にしてみりゃ危機感持たざるを得んわな。ただ、おとぎ話だからカタリナが救うキャラは皆善人だし、これが悪意に晒されるばかりだとどう関係性を調整するのかになってくるし、カタリナが扱いきれないキャラは反対勢力になってしまうワケで、現実にはそううまくいくばかりとも限らないというか。カタリナが救ってきてるキャラが抱えている問題は、現代人の被抑圧側の問題を取り扱っているから共感も呼ぶけど、それがヒトの足を引っ張りまくるのが当たり前の世界だとどうなるのかは、今までのスタンスを取り続ける限り難しい感じではある。というか原作者がそこまで切れ込む覚悟があるかないかの話なのかな。カタリナのあのあり方あってこそのこの作品だろうし、それを崩してまで人間性に深く切れ込む必要があるかどうかもまぁ作者の判断次第じゃね?とはいえる。

迷宮ブラカン#2

 より厳しい現場に放り込まれたが、敵勢力の襲撃に機転を利かせて手駒にする話。構図が結構オモロイな。やはり主人公、企業の権力勾配に黙って従ってるだけでは搾取されるだけだから、反撃する必要があるんじゃねという主張のようにも見え、ただ、前回の話で見た通り、その主人公も立場が変われば容赦のない搾取側に転んでいたわけで、キレイごとばかりを描いているわけでもない。なので、ヒキで新組織を立ち上げはしたが、それは今までいたところがブラック企業だったから、その新組織がホワイトか?と言われたらそんなことは無いんじゃねとも思うし、そのへんはジェットコースター的展開を本分としてるのかも。
 しかし、今回の扇動の様子は昔の組合運動家のあり方で、なんか感慨深かった。今の連合なんて御用組合でしかなくって、非正規雇用の犠牲の上に正社員の貴族的生活を保障しようというものだし、経営層にいかに媚びを売って自分が管理職になるかの出世コースになっているから、キョーレツなアイロニーにはなってる。自分なんかは周回遅れでようやく元の存在意義に立ち戻ってきたかなという感覚だが、今ドキの若者には新鮮に映るのかも。冒頭の説明でも産業革命が云々と言ってたし、今までいた会社は炭鉱を意識してるのは明らかだから、平均寿命が15歳だったころのイギリスの炭鉱がモデルなんだろうなと思うし、100年以上の刻を越えて今蘇る資本主義の惨劇という感じでなかなかに胸にクるものがあるが、それは物語の今後の推移にはあんまり関係ないのかも。

俺1002#2

 オークとの小競り合いと決戦のための準備の巻。言ってることが日本の政治状況まんまでワロタ。さしあたってオークは在日米軍かな。本土にいるとピンと来ないが沖縄に置き換えると構図がスッキリする。でもあの島は自由を求めて移住してきたらしいから、あの住民はアメリカ人のありかたでもあるんだよな。
 命の優先順位はなかなか難しいところではある。この話をわざわざしてきたからには後々答え合わせのようなことがあるのかも。