はめふら2#10

 キースが誘拐されたことが一行に明らかになる話。うーん、お話し的に大したことはやってないんだけど、それなりに楽しめる。よくわからんのだが、これ、おそらく下手にミステリ仕立てにしてないからなのかな。前にカタリナがソラに誘拐されてた話も、結局最後唐突に救出されていたが、謎解き部分をすっぱりあきらめて、人間関係描写に注力するという方法。とはいえ、今回長男の婚約者がいろいろ探ってるから、カタリナ誘拐回より一行が努力してるので、まんまデウスエクスマキナとはならないっぽい感じではある。闇の魔法については、個人的にどーでもよいと思ってるのだが、なんかのメタファーになってるんだろうか?。
 結局カタリナと他キャラとの関係性を徐々に発展させてきてるから、そのへん単純な繰り返しとはちょっと違ってるっぽい。その発展もなんらかの階層に辿り着いて特別な関係性を築く結果となり、それが他キャラとカタリナの関係性に対する武器のようなものになるんだったら、それはそれで面白いと思うんだけど、長期シリーズになるだろうし、あんま劇的な変化を読者も望んでるかどうかもわからんしで、よくわからんところ。更なる続編はないとみるのが順当だが、基本関係性も大幅に変わらないし、成長もほとんどしないしで、大局でみたら単調だとは思うんだが、楽しさとかの演出で良く乗り切ってるなとは思う。

俺100#21

 クエストの内容が地域的な村ではなく村人の全滅を防ぐというものにならざるを得なくて、魔物の襲撃で命からがら村の外に脱出する話。まぁそんなに多数のキャラを帯同させると関係把握に、視聴者が困ると思うんで、村長と娘、子供三人にしぼったのはなるほどではあるが、思い切ったなぁという感じ。キャラの配置が権力勾配を表していて、単なる脱出モノではなく社会的軋轢を浮かび上がらせてるのはなるほど。今回ゲスト側のメインヒロインはコブ付きだし、さすがに主人公モテモテの展開にはならなさそう。
 しかし、2クール目のエピソードはこのクエストで終わりそうだが、なんか物足りない感じ。離島のオーク殲滅戦でのドラゴンの復活云々も後々の伏線だろうし、カハベル退場でそれを埋めるだけの要素がちょっと足りないなと思ってるから、割と次が楽しみなんだけど、これも続編はないかも。わりと好きなシリーズなんだけどな。

迷宮ブラカン#9

 アイテム屋の手伝い。世界を救う一連のエピソードのはずだが、やってることは決心をする前とあんまり変わってない。いちおう主人公の周辺キャラは仲間意識ができてきて、運命共同体として行動を共にしていくってところなんだろうけど、自分が当初この作品にとにかく強く生き抜けというメッセージ性があると思っていて、自分以外の他者をどっちかというと道具として利用するところに現代日本の殺伐さをよく表現してると評価していたので、なんかちょっと力が抜けてきたというか。いやまぁ物語上のミッションが大きく出てきたので、その達成には個人だけの努力ではすまなくなってるので、こういう流れ自体は正しいのはわかるんだけど、言語化できなくて申し訳ないがどうも自分にはしっくりこない。今、なりを潜めてるっぽいが、かつてはアリたちに組合運動っぽいアジテーションをして手下にしたというのも、結局自分のための手駒にするためであって、決して本当にアリたちの幸福とまではいわないまでも、少なくとも身内としての何らかのこだわりがあったようにも見えないんで、いくら世界を救うといってもいったいどういった心境の変化なんだよ、こんなの主人公らしくない…という違和感が拭えない感じ。物語上、仲間の運命まで引き受けるという要素と、仕事上の部下のマネジメントという要素の喰い合わせが悪いというか、それが場面場面の都合で主人公から唐突に出てくるからどうにもピーキーに感じてしまう。
 まぁ以前の主人公のあり方に少し戻ったから若干持ち直したかなという気はするが、先行きどうなるか不安、まぁ大外しはしないんだろうけど…みたいな感覚。