ひげひろ#9

 ヒロインが家に帰る?前段階と過去話。過去話のほうはOP映像で想像できる範囲のもので、さすがに飛び降りの原因が何かまではあの映像からわからないのだが、まぁそこそこのもの。個人的には家出の原因としては弱いというか、細部も詰め切れてないような気もするが、今回のシナリオを確認した限り原因自体は整っていればさして重要ではなく、やはりなぜヒロインは元の共同体が包摂できなかったのか、そして現代で個人が善意で作り上げるアジールの最大限可能なものは何かという提示が本作のテーマだと思うので、あの程度でいいんだろうなとは思う。どうせ落ち着きどころとしてはまず家族関係の修復だろうし、では元居た学校での関係性をどう扱うか?といえば、頻繁に家庭訪問してきた担任も一切描かれなかったし、いじめ側の生徒の顔もボカシて後ろ姿のみだったわけなので、おそらく旭川の高校にも通う展開は用意されてないのかなという感じ。
 しかし兄が割と理解あるキャラとなっていたのがよくわからん感じ。@鳥海だから胡散臭い役柄だと思っていたのだがそれも肩透かし。でも一時的避難をさせて、しかも兄がある程度の把握ができるということであれば、普通ウィークリーマンションを借りて住まわせるとかするんじゃないの?とは思ったので、そのへんはよくわからん。半月ホテル住まいだって、一括で確保しておくべきではとも思うし。
 さて、もうこれで、ヒロインにとってはアジールを抜けて自立するという段階に入っていくわけだが、旭川の高校に戻る選択肢はもう潰されてると思っているので、まぁええとこあさみのところに寄宿させてもらって一緒の高校に通うとか、ましろのおとのように別個に下宿先をさがしてそこからあさみと一緒に高校に通うとかになるんじゃネェの?というのが平凡だけど可能性の高そうな予測。主人公は誰とくっつくの?ということであれば、物語の流れとしてはやはりヒロインとなのでは?という気はする。個人的にはえーみたいな感じではあるんだが、ただ、ヒロインの家族としてはヒロインがそれまでに数々の男と関係を重ね、そういうヒロインを保護して誠実に対応してもらってるわけだし、ヒロインも主人公になついているとなれば、主人公に三顧の礼を尽くして嫁に貰ってもらう以上の選択肢はなくなってると思うんだよね…。

恋きも#10

 もう片方の関係の清算の巻。亮は亮で自分が年上なのをかさに着て相手にマウンティングしてないし、かといって自分の主張はぐいぐいしているわけで、ヒロインはヒロインで相手が年上だからと言って物怖じしてるわけでもなく、自分のことが好きだというのを利用して尻に敷くってことをしてない。それはもうごく初期から一貫しているし、それは別にメインキャラだけでなくサブキャラに関しても、人としての誠実な対応とは何かというのを念頭にシナリオが組まれてると思う。まぁごくごく軽い扱いだが、人間の負の感情も描いてないわけではないんだけど、そのへんは当意即妙なかけあいとテンポ感が今ドキというかある程度オシャレに演出されているのはもう洗練されてるんだろうなという感じ。
 今回の、アリエッティが亮を好きになったのは彼が変わったからで、その原因がヒロインというのはまぁその通りで、落語なんかでも、男が嫁を貰って精神的に落ち着くとかそういう話が山ほどあるのに、どうしてネットでのビジネス系エントリーでは「他人は変えることができないから自分が変わるしかない」wというものがあふれかえるんだろうという。冒頭で父親が実家に帰ってくるとの連絡が妹からある描写で、次回あたりは父親との対面か?とか思っていたのだけども、サブタイ見る限りその片鱗は窺えない。亮の人格までを変えたヒロインの実力を父親が目の当たりにする様子をぜひ見たいものだが、はたしてそれはこのアニメ版でやるのかどうか。どうせ連載は続いているんだろうからそこは引き延ばすだろう…と思っていたら、もう物語は完結してるのね。もう二人以外の人間はブロックされたからあとはHEに向けて進むのみなのか。

やくも#9

 コンテスト提出作品作成の続き。いろいろ試行錯誤をやり、アイデアが結実する流れは結構オモロイと感じた。最終案が本当に機能するかどうかとか、コンテストで入賞するかどうかはまぁ別問題で、ただ、ああやってあれこれ思い悩むシーンと、高校生が思いつきやすく、それなりに視聴者にも納得させられるものとしてよくできていたというか。ククリが不思議少女でなくフツーになっていたり、髪を下ろしたらかなりの美少女な造形なのにもビックリ。
 実写パートはグルメ行脚。五平餅と麺類、うな丼の三店紹介。五平餅は高校生が食べてたということもあってそれなりだが、後ろ二つは普段食いするにはちょっと高め。説明聞いてると手間に見合った価格だとは思うけど、正直貧乏人の自分には手が出ないかな。どれもうまそうだったし、そのへんチョイスは絶妙に感じた。