恋きも#12

 ヒロインが大人になるまで待つという結末。マリッジブルーになる側に男を持ってくるのかよという。父親とヒロインについて口論になったから、そのことについて悩むという理由なのかと思えばそのへんあんまりはっきりしてなかったな。
 自分てっきり父親との和解のシーンを持ってくるのだと思っていたからちょっと意外だった。関係が悪くないはずの妹ちゃんの問いかけにも返答してなかったから、これはいわゆる「大人は子供の質問に答えない」という大人の態度なのであって、ちょっとこれはうれしい誤算。あそこでヘンに和解をされてしまうと薄っぺらくなってしまう。それでも結局嫁と会話をさせて答え合わせはしていたわけだが、そういう親切設計でなくても、父親がいまだに反感を持っているなら玄関のシーンで怒鳴ったりお小言を言ったりさせてなかったから、まぁわかるひとにはわかるんだけど、別に文学作品でもなくエンタメなんで、そのへんはまぁ。
 しかし、亮の丁寧口調で思い出すのはやはりはいからさんが通る現代日本のサラリーマンは世界経済戦争下での兵士であるということを考えると、課長なら将校と同格という話だろうし、婚約者とヒロインの構図が同じで、まんま現代日本に翻案したもののようにも思える。はいからさんのほうは、別に大正デモクラシー期を時代背景に据えながらも、漫画連載当時時代の趨勢となっていた男女同権のモデルとして考えられてたらしいのだが、自分断片的に拾い読みしてるだけで通読してないのでそのへんはよくわからんのだが、高校生の小娘と対等な人間関係を描写しているようにも思えるんで、そのへんもなんか含みはありそう。
 というわけで、なんか不思議なもんだが、全話それなりに楽しんでた感じ。初期は様子見だったからまだしも、それなりにフックして以降、この話は退屈だったなという回もなかった感じ。振り返ってみてもフツーのラブコメだし、エピソード自体はそう新しいものでもなかったのだが、なんでやろな?。

ひげひろ#11

 ヒロインが過去の出来事と向き合って母親と対面する覚悟を決める話。ヒキのシーンは、シナリオとしてありふれてはいるんだけど、結構ビックリした。今までの話だと母親は臆病な人間なんだろうという風に見えていたし、ただ、視聴者に提示されてる母親像は、あくまでヒロインや兄の説明によるものだけなんだよな。それは他人から見た母親の姿なのであって、まだそれが母親の全体像かどうかはいちおう視聴者には伏せられてる形にはなってる。なのであの行為が母親の役割(父親がいなかったので、母親は父の役割も果たさなければならなかった)としてのものなのか、それとも自己防衛としての責任転嫁でしかないのかは、まぁこのタイミングで次回に続くんだから、いろいろ含みはあるだろう。
 こんなこと書くのも野暮なんだが、ヒロインは女であるからこそ出奔後の行動がほぼ自傷行為で、しかも立ち直りには本作では吉田という男にしているが男女問わず他人の支援が必要みたいな形になるんだけど、男だったらグレると他傷も伴うし、過去に向き合う際には自分ひとりになるだろう。なんのかんのいって男向けの作品ってことになるのかな。キチフェミがみたら、おそらく高校生とはいえ女性を自立できない存在として描くなと怒りそうな気はするが。

やくも#11

 コンテストに出品、審査を待つの巻。主人公のあれこれ悩む姿がいかにも思春期だよな~みたいな感じで微笑ましかった。というか心理描写に結構気を遣ってるのが意外な感じ。
 実写パートは2チームに分かれてカレー作りの巻。本編もやたらカレーにこだわってるしそんなにカレーに思い入れがあるのかな。出演者の服装もカレー皿とのコーディネートを考えてるのかなというぐらい見栄えに気を遣ってるというか。しかし、猫のカレー皿やっぱ気になる。髭の部分がどうみてもう〇こだし、食ってる最中も洗う際もあれ邪魔だろというのが頭を離れなかった。あの皿の制作者が久々梨役の声優だから、もしかして狙ってやってたんかみたいな。