聖女#2

 第三騎士団長に見初められて上流階級のお嬢様とも親交を深める話。なんか自分が予想してたのと方向性がちょっと違う。もうちょっと薬草の知識を駆使して俺TUEEEらしき活躍をするのかと思っていたのだが、本人に薬草の知識はそんなにないと言わせてるし、五割増しのバフもその薬草の知識というよりは主人公に属するボーナスのようなものらしい。
 ちょっと自分の整理のために気の付いたところを上げてみると、転生先の人間は主人公と生理学的相違点はないらしい、そこそこ西洋ファンタジーの設定を踏襲してる、蛇口はあるのに汲み置き水の描写があるのがちょっと不可解。
 今回の話で、所長に騎士団長を紹介されるところでのホークの振る舞いがちょっと気になった。命の恩人と思ってる割には、こう恩義に厚そうな騎士の所作とはちょっと思われない雑さ。庶民出身とはいえ、学識があってましてやサブ扱いではあるが聖女という触れ込みなのだからもうちょっと尊敬に近い振る舞いであってもよかったのではとは思う。そのへんイケメンに気安く接してもらいたいであろうターゲット層向けなのかな。氷の…という評判があるならなおさら、そうでないなら主人公にあの接し方は、もう団員全員も団長にそういう色目があるのは承知だろうし、転生前は社会に忙殺されてなんらいいところがなかったのが、転生後に我が世の春ともいうべき報われようを描いてるとかそんなのだろうか。
 基本腐向けなんだろうけど、仕事の成果が職場環境や処遇のの向上で報われるとか、助っ人が入って組織全体に恩恵がもたらされるとか、こう職場ってこうあるべきでね?という要素があるのでその辺の訴求力は男女関係ない感じで楽しめるのでは?。そもそも転生前に比べて余裕をもって仕事に取り組める環境になってるしで、そのへん癒しの方向性なのは間違いないところだとは思う。しかし、食事の評判やら化粧品の評判が町中に一瞬で広がるって恐ろしい。やはり聖女として召喚されてるということで注目されてるんかね?。食事の件で露出は考えろと言われてるのに脇が甘いなとは思うのだが、まぁ評判が高まって地位が上がっていくのだからこれは狙ってやってると考えるべきなんだろう。情報の絶対量が少ない前近代で、ちょっとした刺激が噂としてあっというまに広まるのはわかるんだけども、判断は難しいが、なんか現代の情報化社会の在り方が混じってやしないかという気がしないでもない。そうやって評価が高まって出動割合が多くなれば余裕のある働き方はできなくなるがそれでもいいのか?、まだ第2話だぞ…みたいな。