最強陰陽師#1~5

 陰陽師が非業の死を遂げる寸前異世界に転生し…という話。で、何が目的なの?。いちおう今回は裏切られずに暮らしたいみたいなことを言ってたのだけども、OP映像の1カットを見たら冒険者やってるし、異世界のんびり生活じゃダメなん?。
 なんかとにかくアンバランスな印象。原作はなろうみたいで、長ったらしいサブタイだと主人公が操る妖怪が、転生後の世界の魔物より強いとあるから、俺TUEEE展開なのかと言われたら、まぁ大局そうではあるんだけど力を存分に奮って何かしらの敬意を受けるという話でもないし、仲間は欲しいが友達が欲しいわけではなさそうなのに、何故かキャッキャウフフのシーンは多いし、スレた餓鬼の戯言というにはそれなりの経験の裏付けがあるみたいで、中二病を笑う話でもないようだし、いちおうシリアスを志向してる割には世界設定が典型的ななろうなのでコメディ寄りなんだろうなとも思うんだけど、コメディと断定するには緊張のほぐれがあまり見られない。なので、どの要素をどう位置付けるか…という部分で非常に困る。
 初回、転生前の装束から平安時代かなんかからの西洋風ファンタジーへの異世界転生で、時代も文化も違う転生かと思ってたんだけど、主人公の、やれ花崗岩に黄鉄鉱とかいうセリフからすると知識的には西欧科学を輸入してた明治以降みたいな雰囲気だし、文化自体それっぽくはしてるけど、そんなに考証に凝ってるようにも見えん。
 ただ、厳しい社会をどう世渡りしていくか…みたいなテーマはそれなりに真摯に取り組んでるようにも思えるし、都合よくファンタジー要素をごった煮的に採用してる割には何かストーリーに芯の強いところがありそうみたいな雰囲気は感じるので、違和感が大騒ぎしていてもこりゃダメだ…という印象はないんだよな。

お隣の天使様#5

 主人公の父もやってきてヒロインと顔見せして、二人一緒に初詣して現場を見られたのに正体はバレてないというwww。なんてご都合主義とは思うんだけど、やはり今のところは贈与の連鎖の部分に目がくらんで悪印象はない。
 しかしこうなると、ヒロインは自分が愛されてないと思ってるのでいわくつき…と読者に思い込ませてはいるけど、両親が娘に構えない事情があって本当は愛されてるとかフツーにありそうやな…という感じ。今ドキだとパートタイムでシッターを雇うのも首都圏あたりだと珍しくもないみたいだが、それでも年収1000万程度で常駐するお手伝いさんを雇えるはずが無いし、マンションの一部屋を借りて娘を通学のため住まわせるとなれば、小金持ちというよりはカネ持ちの部類だろうし、予断は許されないんだろうけど色々類推される感じやな。
 フツーだったら娘の一人暮らしは親として心配するはずなんで、男の方の両親を様子見に来させる展開を先にやるというのはちょっと不自然なんだよな。ヒロインの方は、両親を登場させるのを渋ってるのはわかるんだけども、ヒロインが信頼してるお手伝いさんを様子見に来させることぐらいはできそうなんで、彼女の家族事情は終盤まで引っ張って、クライマックスで両家の合意を得るとかそんな展開にするのだろうか。
 あと、主人公がヒロインの部屋に入らない状態にしてるのが何気に気になる。鶴の恩返しのように、ヒロインのプライベートゾーンに入ったらなにか劇的な変化が起こるんだろうか?とも思わなくもないが、いやフツーにヒロインの部屋に入ったらフツーの女の子の部屋だったとか、女の子の部屋にしてはちょっと殺風景ぐらいで、単にプライベートゾーンに入るのは距離が一層近づいた証拠…ぐらいの展開なんじゃネェのという気もするしで。
 現段階でもやっぱり主人公はダメになってないし、この手の作品によくある、「結婚はいいぞ」とか、「結婚生活は相手を思いやるのが一番」みたいなテーマで突っ切るつもりかねぇ。

トモちゃん#5

 金髪の家にお呼ばれとヒロインが主人公の家にお泊りの巻。いやー、こりゃいかんでしょ、もう全部金髪がもってっちゃってる。彼女が出てくるだけで、どうボケ倒してくれるんだろうとワクワクしながら待ってる自分がいる。

ろうきん#5

 社交パーティーを成功させるの巻。うーん、やっぱり面白さがよくわからん。異世界の料理があまりおいしくないという設定を立て、現代のレトルト食品が企業の開発部によって入念に調整されたものだから味で高評価を受けるのはわかるし、貴族の料理人が作るそれなりに格式の高い料理とレトルト食品のギャップがギャグになってるというのもわかるんだけども、なんか雑に感じてしまう。今ドキの作品だと、悪役令嬢モノで描写されるパーティーは格式高くなってるし、大抵あれは王族が絡むから豪勢に見えるので、一貴族のパーティーがそれと比べて劣るというのもわかるんだが、なんか学芸会のように見えてしまうので、これもどう評価してよいのかわからん。とにかくパーティーがそんなに豪勢に見えないから、一仕事終えたというカタルシスが今一なんだよなー。急場しのぎでなんとかなる、弥縫策でごまかす…というのがスタイルなんだけど、その面白さが今のところ感じられないのがちょっとしんどい。