回復術士#10

 ブレイドへの復讐はじまるの巻。復讐が若干エキセントリックなのと濡れ場が多めだという以外はなんかフツーの萌えアニメっぽく感じてきた。ただ、年々日本が弱肉強食化しつつある現状、こっちがお行儀良くしていたって貪ってくる相手はそんなの好都合ぐらいにしか思わないので、こういうメッセージは時代が欲してると思うので、そこに問題はない。ただ、単なる復讐モノに終始してたら、淡々と相手を処理するか、せいぜい相手が強敵で手こずる程度の物語上の工夫がないようにも思えるので、そのへん単調にならざるを得ないのかも。前世での魔王のお悩みも、もしかして無念を晴らせない、もしくは同族を救うことができなくて無念程度のもの?。せっかくアニメ化されるぐらいなんだから、せめてシリーズの〆にはそれなりの盛り上がりを期待したいがハテ?。


オーフェン2#9

 前回撃たれたオーフェンがアザリーに追っかけてもらってなんとか命はとりとめた…みたいな展開。キムラック教主もみかけはドールということだったが、ドールが人格を持ってるのか、それとも本体は別にいてドールはあくまでインターフェースなのかわかりにくい。魔術がなにか素の人間の能力を拡張するものだとか、そういう形で示されてるからには、現代の科学技術のメタファーと見てもよさそうなのだが、いづれなくすべきという風に見えてしまうところ、あんま単純なものでもないように思える。原作はもう20年前で、今ほどやれ環境問題が意識されてなかったし、技術はコントロールすればまだまだ人間を豊かにするという認識が強かったハズ。この作品世界だと魔術は一般人が好き放題してその恩恵を受けるって描かれ方をされてないし、他の作品だと魔法が権力のメタファーであったりするのだが、そういうものでもなさそうなのでことはそう単純ではない。
 まぁ作劇上しかたがないのだが、そのへんの立ち位置をはっきりさせないでキャラがあれこれ悩んだりしていても正直あんまり胸に迫るものはないというか。イシューをぼやかして結論らしきものをうだうだひっぱって…という流れは今となっては古臭さを感じてしまうというか、逆に今ドキの物語のわかりやすさはそれなりに大したものだなと思ってしまった次第。