ひぐなく業#21

 沙都子が主体となってまたループモノが再開されるという話。なんか難しいところで、沙都子視点のループは本当に今、あの@日髙のり子のキャラと出会って開始されたのかどうか、そして梨花のループは終わってるのか、それとも沙都子の強制ループで惨劇はまた起こったのだから梨花のループもまだ終わってないと見るべきか。そのへんもよくわからん。ただ、一つ明らかなことは、少なくとも現段階までの梨花の願い…というか個人的勝利条件というのは雛見沢を出て外の暮らしをすることであり、沙都子の願いは「梨花と共に」雛見沢でずっと暮らすことであって、それはどうも変化がないこと。で、物語としては二人の思いが交錯するとかそういう方面で進んでいくのかどうかもよくわからん。二人の願いを同時に叶えるということであれば、別に沙都子が聖ルチーア学園に入学しても猛勉強して必死に梨花に食らいつくということでもいいんだし、でも本当にそういう話にするとはとても思えない。
 で、前回の話を思い出してみると、もう雛見沢は限界集落になることがほぼ確定しているような雰囲気で、仮に沙都子が例えばうまく梨花を篭絡するとかそんな展開で無理に雛見沢に戻ったとしても、そういう衰退社会でいつまでも幸せに暮らしていけるとも思わないし、かといって梨花が雛見沢を見捨てて出ていこうとしてる外の世界、まぁそれは聖ルチーア学園の在り方に集約させてるわけだが、もうそれは壮絶な競争社会なのであって、自己決定権を行使してしあわせに暮らせるのはほんの一部であって、残りは決して幸せとは言えない生活が待っている。つまり、スタッフは前回の描写で雛見沢に残るも地獄、外に出るのも地獄と、どこにもユートピアを用意してないわけで、しかもその在り方はまさに今の日本とピッタリ合致するという。
 で、梨花は雛見沢の御三家、古手家の令嬢だし、沙都子は親がダム建設に賛成して村八分になった経緯からすると、梨花はカネ持ちの代表、沙都子は貧乏人の代表と考えるのがしっくりくる。まぁそれでもなんで梨花が孤児になっていて、どう考えてもボロ小屋としか思えないところで沙都子と一緒に暮らしているのかというのがよくわからんところではある。
 うーん、終わりを見据えていろいろ考えるのはいかんのかもしれんのだが、しょぼカレ見たらいちおう#24で終マークが入ってるし、残りあと3話だとすると次回あたりからもう〆に入る…というか、今回のダイジェスト風味を見てみたらもう〆の段階に入ってるのかもしれないが、もう聖ルチーア学園以降の話、前回ちょっと期待してたバブル崩壊あたりからの話はもうやらないか、やったとしてもさらっと流す程度だろう。っつーか、今までいろいろ示された、ループされていた一つ一つのエピソードの真相を明かすこともやらんのだろうという気がする。サスペンスだとかそういう紹介に騙されてしまうのだが、おそらく本作は日本が壊れていった過程をいろいろな側面から描写していて、本来同一には語れないいろんなエピソードを同じキャラを使いまわして演じさせてるだけなんじゃネーノ?という気がしてきてる。