友崎#7

 生徒会長選の結果とポニテちゃんの人格紹介。うーん、生徒会長選はそれ自体まぁどうでもいいというか、別にキャラが適切なコミュニティを作りたいだとか、学校をアジール化したいとかそういう話でもないだろうから、単にミスコン順位を決めるものにそんなに意味があるとも思えず、でも結局演説で主張してることは利益誘導なのねといういかにも資本主義的な欲のかき合いなのであって、こういう展開だとどうせ生徒会がなんらかの意味を持ったりしないんだろうなとかもうどうでもいいという。
 しかし唐突に努力はいいことなのかとかぶつけてくるとは思わなかった。なんつーか、自分も仕事…というか作業になると途端に効率厨になってしまうのだが、なにか取り組んでみてそれがダメなら改善して…というのはともすれば社会から余裕を奪ってしまうことになりかねないのであって、例えば入会地を無くしてすべて国有地にしたところで、それは庶民の生きる余地を奪っていくものだったし、その国有地ですら今だと利権目当ての資本家が奪い取っている最中であり、世の中だんだん生きづらくなってくなぁって感じ。かといってその資本家が他人から奪わないと存在が脅かされるってものでもなくて、とことん強者はその必要もないのに強さを誇示したいのかどうかわからんが、弱者を見つけ次第搾取したがるのはなんとかならないものか。グローバル化というのも基本はその範疇なのであって、もう庶民にとってはどこに行っても逃げ場がないという状態になりつつある。
 金髪ショートの、ポニテちゃんにはバカであってほしいという願いは、もうポニテちゃんにとっては失礼千万な話なのであって、ミクロでは間違ってるんだけど、キャラ達周辺をずっと超えたマクロでは実は正しい…そしてそれは今回ヒロインにわざわざ言語化させた努力は正しいというのもミクロでいえば誰に問いかけても正しいというしかないものなのだが、やはりマクロでみるとそれ本当に正しいの?という構成が、またトリッキーというかなんというか。

ラスダン#2~#7

 よくわからん。おそらく王国の危機を救うエピソードと対抗戦を絡めての蓮っ葉少女のエピソードの2つを終わり、今別のエピソードをやってるように見受けられるが、正直カタルシスがあっさりしてるので、クライマックスがあるのかどうかよくわからん…からの、もしかして話に区切りがついてるの?みたいなダラダラ感が強い。それぞれのエピソードに固有のテーマはあるようなんだけど、ギャグとシリアスの境界が曖昧なので、そのテーマに強いメッセージ性を感じにくい。
 ただ、面白くないかといわれるとそれがまた微妙な感じでつまらなくもないし、かといって突き抜けるものがないので面白いという感覚もない。ずいぶん手慣れた話運びだな、なろう系にしては…と思ったのだが、構成が複雑で全然素人っぽくないので、ちょっとWikiの作品周辺紹介を見てみたら、やはりなろうではなくて商業作家みたい。でも原作者のリンクが見当たらず、他の作品の情報もないからこれが商業でも出だしの作品のように思える。
 おそらく今はまだのらりくらりしてる段階で、終盤でどんでん返しっぽいものがあるのだと思う。魔女マリーの正体もあとから明かしてきたあの手法からするとそう考えるしかないというか。ED映像みてマリーが正ヒロインの扱いなのでそれがまたちょっとビックリしたというか。サブヒロインというかギャグ要員のベルト姫のはっちゃけぶりがどうにも上滑り気味に感じて、これはなかなかバランスが難しいんだなとは思うが、彼女もまた後々化けるのだろうし、つくづくトリッキーな作品。とにかく起伏とか切り替えとかすべてが中途半端なので、こりゃ突き抜けるものがないと見切って脱落する視聴者は多いような気がするが…。まぁ不思議ではあるんだけど、確信はないがこの作品がダメだとも感じないし、ダメだけどこういうのが好きってそういう評価なのではなくて、先行き不安ってのでもない。主人公の少年も無自覚俺TUEEE系で、信念も型通りでほぼ人間味が感じられないし、それ以外のキャラも必ず瑕疵が与えられていて視聴者が感情移入しにくいように作ってある。ダメなキャラが勢ぞろいしてるのにお互いがお互いの欠点を補いあう物語でもないし、そういう分析をしてみると原作者が何かの意図をもってそうしてるんだろうというのはわかるんだが、かといってこの作品で何が言いたいのか、何がやりたいのかが今一わかりにくいというひねくれた感じ。