になった#11

 主人公がひなの記憶を取り戻そうと躍起になり、糸口は見えてきたが身バレしたという話。うーん、そういう展開だといのもわかりはするのだけども、いざ主人公がひなに思いをぶつけるだけで不適切な行動をとってるシーンはさすがにストレスを感じてしまう。そりゃ高校生程度で知識も体験も何もないのだから、こうなるのは当然ではあるし視聴者にもそうだとわかるように作ってあるだけでなくちゃんと言語化して答え合わせまでしてるわけなんだがどうもね。最善手をとれなくてもたもたしてる間に対象を取り上げられてしまうのももちろんそういう展開でしょ。むしろ視聴者をやきもきさせることが目的。
 ただ、担当ケアラーも結局代償行為でひなにつきあってるだけで、主人公の頓珍漢さとどれだけの違いがあるの?というのが見えなくなってしまってなんかもったいない。
 ちょっと面白いと思ったのは、これ、ひなが障害児でなくても、老人だと考えて、このサナトリウム介護施設だと考えてもそこそこ共通する問題があるってこと。ただ、施設に入ってるって段階で、現状だと障害児も老人も家族から見捨てられてるし、施設職員からも大抵そう好意的に見られてはいないってことだわな。
 しかしロゴス症候群とやらが架空の症例なので、自分はてっきり長生きできないって勝手に思ってたのだが、この様子だとそうでもなさそうって見えてしまうのがよくわからんのよな。ひなを連れて帰ってほんとうに面倒見切れるのかよくわからんし、正直現実の障害児や老人の現状を考えたら、QOLとやらはケアラーの言うことのほうが適切のような気がするし。結構大変だよ、身内が面倒を見るってのも。機械を失うことで良好な環境で面倒見てもらってるのだろうし、そのコスト支援部分が切り捨てられたらどーすんの?という話は気になる。
 どっちにしろ次で結論は出るんだろうけど、HEにするかBEにするかは正直わからん。うだうだ妄想してみると、記憶は海馬なり大脳皮質にストレージされるらしいので、今回のゲームに興味を示したシーンから、あれがひなの記憶から抽きだされたものであったというならば、関係性を取り戻すことができるってことだし、ひなの記憶機能も障害を受けていて、機械にストレージされていたというものだったら、そりゃ無駄な努力ってことになる。ただ、前にひなが機械を与えられて学習していくシーンがあったから、おそらく機械はひなの機能不全を起こしている部分をサポートしてるだけで、人格自身は壊れてないように思うし、そこに可能性を持たせてるのかなという気がしないでもない。でもそうだったら、機械を外されただけではひなの内面には豊かな精神性が残っているはずで、それを表現する手段が奪われているだけってことになるから、このような状態になるはずもないんだよな。まぁこのへん機械にどういう性能設定をしてるかどうかだけの話ではあるから、答えは次回ということにしかならんという。
 まぁ意味のない予想ではあるが、というか予想すること自体が楽しいという話でもあるんだけど、鈴木少年がなんらかのチート手段を使ってひなに機械を再装着させるってのでもない限り、ひなが元通りにはなりそうにもないがなぁというところ。とはいえ麻枝、奇跡展開好きだしなぁ。



うーん
nizigami.com
魚拓


いわかける#12

 コンバインド大会でメインキャラ奮闘するの巻。終わってみればそれなりにまとまっていた感じ。いちおう作画もリソースを最終回に温存してたようで、まぁクォリティはアレだが、少なくとも今までのよりは頑張ってた感じ。もともとがそうダイナミックな動きを要求するスポーツではないので、全体的に枚数少な目でも構わないんだけど、逆に言うとそれだけ一枚一枚の画力が上がってないとしんどい感じはする。ののちゃんではないが、アクロバティックなポージングもあるから、それなりにデッサン力がないとキツい。でもまぁスポコンベースの使いまわしシナリオで、クライミングをちょっと紹介する程度の作品にそんなにコストをかけても、大ヒットが難しく資金回収も厳しいから、アニメ作品として形になるだけでももうけものと考えると別にそんなに突き抜けた高さを求めるのも酷。
 で、主人公もパズルの才能という財産で無双かと思いきや、ちゃんと下積みからやらせて挫折もちゃんと何度か挟んでるし、それ言うとメインキャラ四人とも壁を作って乗り越えさせていた。ライバルキャラも多彩に出してきながら描き切ってないなという印象はあるが、特にバレエちゃんと猫語尾ちゃんを魅力的に変身させてきたし、極端なキャラ立てとは思っていたのだが、物語が進むにつれてちゃんと人間の顔をさせていた。
 ロッククライミングはいろんな分野があるが、それでも器具の助けに一切頼らず、自分の力のみで登るボルダリングを主軸にして、その他の種目には深入りさせずに芯の通ったものになっていたしで、全部細やかに紹介しているとボケるから、これはよく考えられたバランスではあった。まぁいろいろ戸惑う部分はあったが、終わってみたら構成はしっかりしてたなとは思う。でもまぁさすがに雑ではある。雑オブ雑。
 まぁそういうわけで、パフォーマンスはよかった感じ。感想対象にしてた時に期待してたほどのものでもなかったけど、それでも全然悪くはなかった。