いわかける#11

 合宿終わって次の大会への巻。怪我で出場辞退はなんともウェットで、正直時代遅れの感があった。たった二人で始めた部活動なのだから、ドラマとして思いが深いのはわかるんだけどなぁ。今までも展開がスポ根だから矛盾はないんだけど、どこか引っかかってしまう。
 実は先日クライミングの動画を視聴することがあって、なんか不思議なんだけど、絵としては三次のほうが性に合ってる感じ。ただ、リードとボルダリングは面白かったのだが、スピードはイマイチってのが個人的な感想。課題になってる壁がどうも統一規格らしくて、練習すれば誰でも登れるし、そのへん普遍性はあるんだろうけど、その分距離を稼ぐために高くなってるし、そのおかげで当然命綱が必須。で、動画見てる限り、おそらく命綱が絡まったりしないよう、競技者が登るにつれて命綱も巻き上げてると思うんだが、絵面としては命綱にも頼って登っているように見えてしまうのがどうにも引っかかる。
 ボルダリングは命綱を使わないのがミソで、落下しても怪我しないようにそもそも課題の壁が低くなっているので、動画でトリミングしないで全体を俯瞰するとイマイチ迫力が足りない感じ。
 で、個人的にはリードが一番見ていて性に合う。というか、そもそも自分、競技としての人工壁があんまり好きではない。むしろ重装備で、ピッケルつかって引き上げ、ハーケン打ち込んで足場を確保しながら踏破していくという姿に魅力を感じているので、リードに親近感があるのかも。
 しかしオモロかったのは、大会に出てる競技者のほとんどがダボTダボパンなこと。まるで近所のニイチャンネエチャンあたりがふらっとやってきて、気ままに楽しんでるって感じで、むしろこの作品のピタコスやアウトドアの宣伝ポスターあたりでもやはりピタコスなので、ふざけてるとまではいわないけども、なんか真剣味が足りないと思ってしまった。ただ、重装備で自然岩を登るのが魅力的と思ってしまう自分には、上はともかく、下は装備を入れるためのポケットは必須だとは思うんで、ピタコスが最適だと思ってるわけでもない。
 ちょっとびっくりしたのは、リードの女子大会、優勝者が16歳のおそらく女子高生だったこと。その点、この作品が高校生を扱ってるのはタイムリーだったんだなという感じ。あと全国大会とか世界大会とか、やっぱりPAシステム使って低音増強のドンドコBGMだった。高校生の大会でそうなのかはわかんないが、案外大会の雰囲気は実情に近いんだなと感心した次第。

無ナナ#11

 下手人として被害者の恋人が疑われる話。うーん、今まで下手人がナナだとわかっていたのに比べ、それが今の所ふせられてる展開でようやっと本格サスペンスというかミステリになってきた感じ。今までが面白くなかったわけではないのだが、で、今までの蓄積もあってか、そのミステリとナナのドラマ部分がようやく噛み合ってきたところでアニメは終了なのかよみたいな。いちおうOP・ED映像に登場していたキャラが全員本編にも顔見せしてきたから続編おそらくないだろうが、1クールもこれで終わりかぁみたいな感慨が。みちるの純情日記も、ナナが表と裏の顔を使い分けているように、みちるもそうなのかもと思っていたら、直球純情少女だったというオチ。次はナナも含めた権力勾配の理不尽さを明らかにはしないまでもほのめかし程度はしてきて〆なのかねぇ。

モリアニ#10

 名が売れて仕事が舞い込んできたがホームズイマイチお冠の巻。ホームズ、生活破綻者だけでなく、属性が中途半端な狂人なのが個人的にイマイチ魅力を感じられなくてツラい。推論能力があるというなら、もうちょっと性格的に落ち着いていてもおかしくなさそう、というか、だいたい名探偵というのは物事に動じない性格であるという設定のものが多いだけに…なのがどうにも見ていてしっくりこない。自分の求めるものに貪欲であるという天才にありがちな性格設定ではあるんだろうけど、どうにも食い合わせはよくない。
 あと、モリアーティが地歩を固めるまでのストーリーに底知れない壮大さがあったと思うんだが、ここに至って客車のパーティション殺人の二人の推理合戦とかあまりにちんまりまとまりすぎて噴く。社会構造がテーマだったと思うんだが、その要素が小さくなってしまうとどうしても期待はずれみたいな感覚が浮かび上がってきてしまうというか。絵柄からしておおきなおねえさん向きだとは思うんだが、モリアーティ側には夢を追っている男を支えたい願望、ホームズ側にはわたしがなんとか(母性とかなんとかしらんが)支えてあげたいって程度のキャラ付けで人気が獲得できているとでもいうのだろうか?。

神拾#11

 蛙狩りでリムルバードと契約しそこなうの巻。まぁいつものゆるゆる展開。ふと思ったのだが、従魔との契約、従魔側には選択権がないのでは?。で、双方向が対等でない契約ってなんだろ?という。
 おそらく次で最終回だろうから、このへんがいい切れ目という判断なのだろう。予定調和以上の予定調和なので、ドラマ的には見るべきものはないし、展開も抑揚がないのだが、なんかものたりないというか、もうちょっと見ていたい気分ではあった。
 精神攻撃に耐性があるというところで、ぶちっと話が折られるのちょっとワロタ。


まえせつ#10

 コンビが心機一転して何やらうまくいったように見える話。旅館でのネタは悪いわけでもないが、前と比べて良くなっているという感じもしなかった。いちおう座敷側の客にウケてるって形にしてるので、こちらとしては成長したんだなと見るしかない。車を脱輪させるのは、それまでの流れがフリだってことは予想できたので、これが構造的に漫才になっているんだけど、本当は逆じゃねとは思う。そういや信玄餅を買えた場面はなかったな。なんかそういうことになってるから納得してくれって強引さがイマイチ。
 そういやエンドロール見て今更ではあるが、姉妹でクローズアップされることが多いから赤髪が主人公かと思いきや、相方のほうがクレジットは上位なんだな。